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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
とことん!スタンダー道!メタゲームについて、そして法務官オールスター開催!(スタンダード)
夏が来た。だったら……マジックやるしかないだろう?
この暑さ。学校や会社、出かけるたびに目的地へと向かう道がどこまでも続くように感じるのが夏。ちょっと歩くと湿気に包まれ汗が吹き出てくる。こんな時は、空いた時間で無理に外で過ごす必要はないのかも。紙のカードでもアリーナでも、マジックは室内で楽しむもの。家やカードショップ、コミュニティが集う場所。心地よい空間で遊ぶのは……スタンダードなんてどうだい?スタンダードは長く険しく、しかしどこまでも遊び込める楽しく歩みがいのある道だ。スタンダー道、一緒に歩んでいかないか?部屋が涼しい分、ノリは暑苦しくいかせてもらうぜ。
というわけで今週もスタンダードのオススメデッキ2選!いってみよう!
とことん!トレン道ウォッチング?
マジックの構築フォーマット。たとえば現状A・B・Cと有力なデッキがあるとする。ではそこからずっとその3強時代が続くのか?答えは往々にしてノーである。何故ならプレイヤーは現状を打破しようと考え、使用デッキが固定されてきたタイミングでそれらへの有力な対抗デッキを組み上げて、流れを変えるものである。なので、Aが対策されて脱落し、新しくDが台頭!なんてのは日常茶飯事。そこで今度はDに対策をするか、あるいは以前多いBとCか?それともそれらへのガードが上がった状況こそAが再浮上するタイミングか?と、戦況を読みながらデッキを選択することが勝利を重ねるための第一歩だ。
このような実際の対戦以前に、デッキ構築やサイドボードの選定から始まっている戦いを「メタゲーム」と呼ぶ。スタンダードでもこのメタゲームは重要だ。デッキの流行り廃り、トレンドを把握して、トレンドにあわせるのかor抗うのか、しっかり考えていこう。というわけでトレンドウォッチング、スタンダードで流行りつつあるのか?Magic Onlineのトーナメントで連続して上位入賞しているリストを紹介しよう。
3 《ラノワールの荒原》 4 《死天狗茸の林間地》 4 《土建組一家の監督所》 2 《ミレックス》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 1 《耐え抜くもの、母聖樹》 6 《沼》 5 《森》 -土地(26)- 4 《深根の道探し》 2 《腐れ花》 1 《しつこい負け犬》 3 《茨橋の追跡者》 3 《墓地の侵入者》 3 《グリッサ・サンスレイヤー》 1 《温厚な襞背》 4 《黙示録、シェオルドレッド》 2 《シェオルドレッド》 -クリーチャー(23)- |
3 《切り崩し》 4 《喉首狙い》 1 《覆い隠し》 1 《羅利骨灰》 1 《裏切りの棘、ヴラスカ》 1 《向上した精霊信者、ニッサ》 -呪文(11)- |
3 《強迫》 3 《温厚な襞背》 1 《切り崩し》 2 《危難の道》 2 《歴史の彼方》 2 《多元宇宙の突破》 1 《未認可霊柩車》 1 《ファイレクシアの闘技場》 -サイドボード(15)- |
「ゴルガリ(黒緑)ミッドレンジ」だ。ミッドレンジという概念について、ザックリ解説はこちらを読んでね。
《黙示録、シェオルドレッド》と《シェオルドレッド》、奇しくも両シェオルドレッドは共に強力なカードであり、中盤を制する力を持った優れたクリーチャーだ。この2枚看板である4・5マナ域を携えた黒はミッドレンジのまさに申し子。黒のお家芸、クリーチャー除去で盤面の優位をものにし、2大シェオルドレッドで制圧する。鉄板ムーブを確固たるものにするために、黒単ではなくなんらかの補助色を足す――このリストが選んだのは緑だ。
緑は生命の色。環境に適応し、したたかに生きる昆虫や爬虫類のような様々な生き物を体現する色であり、このデッキが取り入れている緑のカードもそんな一面を体現したようなカードたち!つまりはモードを選んで色々できる能力持ちだね。
《グリッサ・サンスレイヤー》は攻撃を通すと3つのモードから一つ選択。概ねドローを選んで手札を補充しに行くことになるが、状況によってエンチャントが破壊できたり、プレイヤーを攻撃しつつプレインズウォーカーの忠誠度を減らしたりとアドリブが効くのはこれぞ緑の真骨頂。同じくエンチャント破壊が可能な《腐れ花》はアーティファクトにも対処できて、さらに増殖でこちらのプレインズウォーカーの忠誠度を増やしたり《シェオルドレッド》変身後の《真実の経典》の能力をインスタントタイミングで一つ進めたりと、予測不能なムーブをかましてくる小粒でもピリリと刺激的な1枚。さらにメインとサイドに採られた《温厚な襞背》はこれまたエンチャントorアーティファクト破壊に加え、墓地対策にライフ回復にとコンボやアグロにも強い!しかもモード3つとも誘発も狙える!というかなりのやり手。
トレンドになりそうなのも納得な適応力を持ったゴルガリ。今後の動向にも注意しながら、メタゲームの流行を追っていきたい!
とことん!法務官!
しかしまあ先のリストもそうだが、最近のスタンダードでは《黙示録、シェオルドレッド》と《シェオルドレッド》の2体が揃ったデッキをよく見るようになった。盤面に2体並ぶことだってそう珍しいことじゃない。シェオルドレッドのように新ファイレクシアのお偉いさん、法務官たちは最終決戦に至るまでの各次元の物語でカード化され、そして『機械兵団の進軍』でその最後の姿をカード化と、スタンダードに含まれるセットにて(ヴォリンクレックス以外は)各法務官が2枚ずつ存在している。
どうせだったら黒以外の法務官も2体並んでいる光景を味わいたくないか?というわけで今週はこんな野心溢れるリストも紹介しておこう。
3 《スパーラの本部》 2 《ラフィーンの塔》 1 《金属海の沿岸》 1 《闇滑りの岸》 1 《剃刀境の茂み》 1 《さびれた浜》 1 《難破船の湿地》 1 《砕かれた聖域》 1 《草茂る農地》 1 《死天狗茸の林間地》 1 《夢根の滝》 1 《低木林地》 1 《ラノワールの荒原》 2 《ミレックス》 1 《平地》 2 《島》 2 《沼》 2 《森》 -土地(25)- 4 《装飾庭園を踏み歩くもの》 2 《金属の徒党の種子鮫》 2 《温厚な襞背》 1 《エリシュ・ノーン》 1 《機械の母、エリシュ・ノーン》 1 《ジン=ギタクシアス》 1 《発展の暴君、ジン=ギタクシアス》 1 《シェオルドレッド》 1 《黙示録、シェオルドレッド》 1 《ヴォリンクレックス》 -クリーチャー(15)- |
4 《連携探索》 3 《掘り起こし》 4 《危難の道》 2 《太陽降下》 2 《白の太陽の黄昏》 2 《青の太陽の黄昏》 3 《侵略樹、次元壊し》 -呪文(20)- |
2 《魂の仕切り》 2 《虚空裂き》 1 《告別》 1 《心悪しき隠遁者》 2 《剃刀鞭の人体改造機》 2 《墓地の侵入者》 2 《ティラナックス・レックス》 2 《眼識の収集》 1 《多元宇宙の突破》 -サイドボード(15)- |
残念ながら赤は含まれていないので法務官全員集合ではないが、他の4色4派閥が集結したLOVE法務官なリストだ。まあウラブラスクは群れないお方なんで、原作再現度は高いよな(笑)。これらの法務官以外にも新ファイレクシアを思わせるカードが多数入っている、これぞやりたいこと・趣味が溢れた素晴らしきファンデッキ。
そして法務官がズラリ揃ったこの構成だからこそ活きてくるカード、《侵略樹、次元壊し》ッッ!対戦相手のライブラリーを攻め、墓地から土地を奪う。まさしく次元を砕いて我が陣地にせんとする侵略兵器!この次元壊しは単にライブラリーを削り、こちらの土地を増やすだけがミッションではなく……最終目標は{10}を支払っての2つ目の能力起動!ライブラリーから法務官を総登場させるのだ。これが決まると……もういちいち説明するのが無駄なくらい、無茶苦茶なことになるッ!特に《機械の母、エリシュ・ノーン》と《シェオルドレッド》を同時に出すことに成功すれば、対戦相手に2枚の生け贄を要求できる。さらに《発展の暴君、ジン=ギタクシアス》がインスタント・ソーサリー・アーティファクトを打ち消す障壁となる。相手のエンドに次元壊し起動から法務官を並べ、インスタントの除去を打ち消すギタクシアスが確実な勝利を呼び込む……なんだったら《青の太陽の黄昏》をコピーとかしちゃって……おお、夢が膨らむデッキは脳の健康に良いものだ。
スタンダードの熱気は7月の太陽・熱帯夜すらも吹き飛ばす。スタンダードプレイヤーは夏バテ知らず!良きゲームはどれだけ遊んでも胸やけしないもの。スタンダードからしか摂取できない栄養素を吸収して、この夏を乗り切るぞ(だいぶ頭やられてるんかもしれん)。じゃあ今夜もスタンダード、デッキ構築しちゃおっかな~♪
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