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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ジェスカイの隆盛コンボ:手に入れた新たなルート(パイオニア)
日本に先駆けて、世界各地でプロツアーに向けての予選が始まった。3シーズン目となる今回のフォーマットはパイオニアが用いられている。各地の予選で活躍したデッキは、ガチガチの強デッキから個性あふれるものまで、色とりどり。今回紹介するのはその個性的な方、激熱ホットなリストが登場だ。新たなスターデッキになるか?期待も高まるデッキの“隆盛”に今こそ注目せよ!
4 《金属海の沿岸》 4 《尖塔断の運河》 2 《感動的な眺望所》 2 《神聖なる泉》 2 《蒸気孔》 2 《聖なる鋳造所》 2 《マナの合流点》 1 《天上都市、大田原》 1 《島》 -土地(20)- 4 《侵攻の伝令、ローナ》 3 《ヴリンの神童、ジェイス》 1 《第三の道の偶像破壊者》 4 《湖に潜む者、エムリー》 -クリーチャー(12)- |
4 《モックス・アンバー》 2 《ポータブル・ホール》 2 《トーモッドの墓所》 4 《ミシュラの研究机》 2 《苦々しい再会》 3 《時を越えた探索》 4 《撤回のらせん》 4 《ジェスカイの隆盛》 3 《崇高な工匠、サヒーリ》 -呪文(28)- |
2 《引き裂く流弾》 2 《ポータブル・ホール》 2 《沈黙》 2 《離反ダニ、スクレルヴ》 2 《神秘の論争》 2 《真髄の針》 1 《僧院の導師》 1 《金線使い、サヒーリ》 1 《ウルザの後継、カーン》 -サイドボード(15)- |
一見すると何のデッキかわからないかもしれない。何がどう絡み合って勝利に繋がるのか、難解なデッキではある。それではデッキの中核を担うカードから紹介していこう。それは《ジェスカイの隆盛》だ。
このエンチャントは非クリーチャー呪文を唱えると、カードを1枚引いて捨てるというボーナスが得られる。さらに、すべてのクリーチャーを強化しつつアンタップ。このデッキではそのアンタップが大きな意味を持つ。このアンタップは、即ちタップをコストに含む起動型能力を、非クリーチャー呪文を唱えるたびに使いまわせるということ。何度も何度もタップ→アンタップを繰り返すその動きは多くのプレイヤーを魅了している。最もポピュラーなものは《森の女人像》や土地をクリーチャー化させて、マナを払い続けられるようにして非クリーチャー呪文の連打だ。ただこのリストでは緑や他の色は足さずに白青赤の純粋なるジェスカイ型。一体どのように隆盛からループを発生させるのか?
まずは以前より用いられているパターン。《モックス・アンバー》2枚と《湖に潜む者、エムリー》を用いるパターン。隆盛が出ている状態で、モックスの1枚目を唱えて、マナを加える。さらに2枚目を唱えて戦場に出すと、伝説のパーマネントであるため1枚を墓地に置くことに。古い方を置いて、新しい方からマナを加える。そしてエムリーをタップし、墓地に置かれた方のモックスを対象にしてこれを唱える。非クリーチャー呪文により隆盛が誘発、エムリーがアンタップ。また伝説ルールで片方のモックスが墓地に。これをエムリーで対象にし、唱えればまたアンタップ……これでずっとループを形成しながら、好きなだけマナが得られる。マナを加えられなくても良いなら、エムリーと《トーモッドの墓所》の2枚だけでも無限ループは出来るぞ。
上記のループが完成して回っただけでは、絵面はすごいけどもゲームには勝てない。なので、勝ち手段として《崇高な工匠、サヒーリ》《第三の道の偶像破壊者》が用いられる。非クリーチャー呪文を唱えるごとにトークンを生成するこれらのカードでわらわらと盤面を埋め尽くしていって、それで殴り勝つ、と。カードを大量に引き込んでいけるので、《苦々しい再会》に辿り着いたらこれを生け贄に。隆盛で強化されパンパンに膨れ上がったトークン軍団で雪崩れ込んでフィニッシュ!
フィニッシャーまで解説したところで、では話を戻して……何故今になってジェスカイカラーの隆盛デッキが出てきたのか。それを後押ししたのは間違いなく、《侵攻の伝令、ローナ》!隆盛と同じく手札を入れ替えられる、所謂ルーターと呼ばれるドロー能力の持ち主。そしてこれは伝説の呪文を唱えるとアンタップする。つまり《モックス・アンバー》を唱えると起きるってわけだ。そして……。
《撤回のらせん》は1ターン限定で、クリーチャーにタップ能力を与える。土地でないパーマネントを手札に戻すと、なかなか強力だ。これをローナに撃ち込んでみると……ローナでモックス戻す→モックス唱えてアンタップ→マナを加えたモックスを戻す、と。これを延々繰り返して無限マナ、トークン生成源があれば無限トークン!なんと《ジェスカイの隆盛》なしでも勝てるルートを無理なくデッキに組み込めるようになったのだ。ルートが増えたコンボは、強いし楽しい!
上記の一例以外にも、このデッキがコンボを決める方法はいくらか用意されている。書き出すとキリもないので、興味が湧いたならリストとにらめっこしてどんなコンボルートがあるかイメージしながら楽しんで。さらに気になるなら実際に組んでみて欲しいね。パイオニア、デッキを1つ用意すれば長く遊べるという点でも魅力的なので……皆もこの夏にでも挑戦してみてね!
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