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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:テフェリー&ファイア(パイオニア&エクスプローラー)

岩SHOW

 『機械兵団の進軍』にて描かれた新ファイレクシアとプレインズウォーカーらを中心とした各次元の勢力との戦い。色んなキャラクターがそれぞれの信念の下に動いていたわけで、誰が欠けても各次元における勝利は成し得なかっただろうが……長きにわたって中心となり最も奮闘した主人公的存在となると、やっぱりテフェリーかな。

「失われ忘れられた者たちのため、私はゲートウォッチとなる。」

 こう宣言して多元宇宙の諸問題を解決するプレインズウォーカーの一団に加わったテフェリー。その戦いにも一息つけるかなというところ。地元に戻って穏やかな日々を家族と過ごして欲しいものだ。クールMVP、あげちゃおう!

 というわけで今週もやってきました、クールさを最大の評価基準としてデッキを選出し紹介させていただくCool Deckのコーナーだ。今回はクールな活躍を見せてくれたテフェリーに敬意を表しているとしか思えない、LOVEテフェリーが溢れるリストを見つけたので、クールなデッキを求める皆さんにも共有しちゃうぞ!

daimiel8 - 「テフェリー&ファイア」
パイオニア (2023年5月17日)[MO] [ARENA]
4 《ラウグリンのトライオーム
1 《神聖なる泉
1 《蒸気孔
1 《聖なる鋳造所
3 《連門の小道
2 《河川滑りの小道
2 《針縁の小道
2 《さびれた浜
1 《嵐削りの海岸
1 《日没の道
1 《イストフェルの門
1 《氷河の城砦
1 《硫黄の滝
1 《断崖の避難所
1 《啓蒙の神殿
1 《カーンの拠点
1 《平地
1 《
1 《
-土地(27)-

2 《願いのフェイ
1 《帰還した王、ケンリス
-クリーチャー(3)-
3 《削剥
1 《神々の憤怒
2 《焼けつく双陽
3 《至高の評決
1 《告別
1 《海門修復
4 《創案の火
3 《胆液月の篭手
2 《テフェリーの誓い
2 《覆いを割く者、ナーセット
2 《時の支配者、テフェリー
2 《日没を遅らせる者、テフェリー
2 《ドミナリアの英雄、テフェリー
2 《時間の旅人、テフェリー
-呪文(30)-
1 《トーモッドの墓所
1 《集団失踪
1 《戦争の犠牲
1 《アールンドの天啓
1 《見事な根本原理
1 《副陽の接近
1 《精霊龍、ウギン
-サイドボード(7)-
AetherHub より引用)

 

このクールなデッキは?

 フォーマットはエクスプローラー。MTGアリーナにおけるパイオニアの前身フォーマットだ。つまりはパイオニアでもまんまのリストが組めるので、6月のイベントに向けてパイオニアのデッキを探しているプレイヤーにも参考にしてほしいね。

 デッキリストに並んだテフェリー、テフェリー、そしてテフェリー……ずらり4種類!パイオニア環境ってこんなにテフェリーがいるんだな、定期的にカード化されていることからもいかに彼が背景世界で重要なクールパーソンかよくわかる。最も知られているカードは間違いなく《ドミナリアの英雄、テフェリー》だろう。これはコントロールデッキにおいて、戦場に定着すれば即ち勝利への直行便。凍てつくほどにクールすぎるパワーカードではあるが、これだけがテフェリーの全てではないってことだな。では、今回のデッキ「テフェリー&ファイア」の実態を解明していこう!

どこがどうクールなのか?

クールポイントその1:選ばれたのは赤でした

 4種類ものテフェリーが採用されているこのリスト。いずれのカードも4マナ以上と、まあ重いカードがたっぷり入っているわけだ。どのテフェリーも手札を増やすことができて、ライフ回復や土地のアンタップやら色んな事が出来るのでそりゃあどれもこれも使いたくなる。

 特に《時間の旅人、テフェリー》はドローによりドンドン巨大になっていくスピリットを生成し自身も忠誠度が上がるとあって、他のテフェリーでカードを引くことでそのポテンシャルがフルに発揮されることになる。セットで使いたくなるのは自然なことかもしれない。

 しかしながらまあ何度も言うように重いんだよな。複数を同時に戦場に出すのは真面目にやっていれば難しいこと。たっぷり手札に集結されたりすると、戦場へと出しきれずにお荷物化してしまう可能性も。

 そこでこのリストではテフェリーの白青に加えて赤を採用。《創案の火》というエンジンを搭載し、これでマナを払わずにテフェリーらを連打するという作戦を選んだわけだ。これはクールなチョイスだぜ。このエンチャントをコントロールしていると対戦相手のターンに呪文を唱えられなくなるので、このリストは自身のターンのみに動くタイプのコントロールデッキとして組まれている。打ち消し呪文の採用はなく、故に独特かつクールなジェスカイ(白青赤)カラーのコントロールに仕上がっている。

 《創案の火》の採用により、《至高の評決》などの除去で戦場をリセットしつつそのままタイムラグなくアドバンテージ源の各テフェリーに繋げられるのが強みだね。戦場にクリーチャーがいなければいないほど嬉しいデッキなので、徹底して盤面を掃除しつつテフェリーがくつろげる環境を作っていこう。

クールポイントその2:ファイアー・シナジー

 《創案の火》は呪文を唱える際にマナが不要になる。これは大きなアドバンテージになるが、呪文を唱える際には土地の枚数を参照するので土地が全くの不要になるわけではなく、ある程度の枚数は並べたい。ただ出すだけだとそれらの土地から得られるマナが余ってしまってもったいないので、このエンチャントを使うデッキはマナの注ぎ先を用意し、全ての資源を無駄なく勝利のための糧として消費するのがクールというもの。このリストのそんなマナの使い道を紹介しよう。

 まずは《帰還した王、ケンリス》。マナを払って起動する能力をたんまり持っており、このリストでは特に青のドローと白のライフ回復が活用されるだろう。序盤アグレッシブに攻められても、毎ターンぐんぐんと回復することで安全圏へと脱出し、相手の心を折ってしまおう。

 《願いのフェイ》もまた創案と相性抜群。《成就》として唱えてサイドから除去やフィニッシャーを獲得し、臨機応変に立ち回ろう。《副陽の接近》や《精霊龍、ウギン》を持ってくるのはこの手のデッキの嗜みとも言える。《成就》として唱えられて追放領域から《願いのフェイ》として唱えて戦場へ。マナを払って能力起動で手札に戻し、何度もサーチとして使いまわせば気分爽快だ。

 そして《テフェリーの誓い》!徹底してテフェリーデッキだぜ、クールだな。これはテフェリーらの能力を複数回起動して忠誠度大マイナスに繋げるカードとしてだけでなく、《創案の火》を追放するという小技も。創案をコントロールしていると1ターンに2回しか呪文を唱えられないが、誓いで一時的に追放してやることでこの制約を取っ払い、1ターンに3枚以上の呪文を唱えることも狙えるぞ。

クールテクニック!

 テフェリー以外に採用されているプレインズウォーカー、《覆いを割く者、ナーセット》。これは忠誠度を+する能力を持っていない使い切りタイプ。ただ彼女の-能力は除去に創案にテフェリーに、デッキの重要パーツをサーチできて何度でも使いたいものなんだよなぁ。

 そんな我儘をクールにかなえてくれるのが《胆液月の篭手》。プレインズウォーカーに追加の能力を与えるもので、しかも増殖が行えるようになる。ナーセットが自力で忠誠度を上げられるようになるので、何度でも美味しい思いを味わい尽くそうじゃないか。《テフェリーの誓い》で追放して戻すという方法でもナーセットの忠誠度をリセットできるので、対戦相手のドローを制限しつつこちらはずっと満たされた手札を維持しよう。

クールなまとめ

 テフェリー愛が溢れる素晴らしくクールなリストだったね。これを書いている5月中旬現在、急に気温が上がっている真っ只中。アツくなってきたら、クールなデッキでシャキッとするのが精神衛生に良いとされている(かは不明)。心地よい気持ちになれるデッキこそクール、そんなリストを各自探求して快適な日々を。

 それじゃあ今週はここまで。Stay cool! Thank U Teferi!!

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