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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
パイオニアを知ろう! ラクドス・サクリファイス編(パイオニア)
いや~10日切ってるんだな。何が?「プレイヤーズコンベンション愛知2022」までの日数だよ!
予定通りであれば公開の今日は17日、コンベンションは11月26・27日の2日間開催される。もう目前なんだな。
このお祭りの会場で開催される「チャンピオンズカップファイナル サイクル1」および「プレイヤーズコンベンションオープン 2022 supported by 日清食品」はパイオニアにて開催される。
スタンダードより広く、モダンよりは狭い独特のカードプールにてデッキを構築するフォーマットだ。テクニックと構築、両方が問われるために競技イベントには向いているものだと思うね。プロツアーへの道に通ずる賞金制イベント、その頂点を競うにはおあつらえ向きだ。
そんなわけで開催間近のトーナメントに向けて「パイオニアを知ろう!」シリーズでは、タイトル通り同フォーマットで活躍するデッキを紹介していくもの。参加しようと考えている人にも、観戦を楽しみにしている人にも参考になれば幸いだ。
それじゃあ今回のデッキは……
2 《山》 4 《血の墓所》 4 《硫黄泉》 2 《憑依された峰》 4 《荒廃踏みの小道》 1 《バグベアの居住地》 3 《目玉の暴君の住処》 1 《反逆のるつぼ、霜剣山》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 -土地(22)- 4 《大釜の使い魔》 4 《不運な目撃者》 4 《税血の収穫者》 1 《死の飢えのタイタン、クロクサ》 4 《波乱の悪魔》 -クリーチャー(17)- |
4 《初子さらい》 4 《魔女のかまど》 3 《致命的な一押し》 2 《村の儀式》 4 《命取りの論争》 4 《鏡割りの寓話》 -呪文(21)- |
1 《湧き出る源、ジェガンサ》
-相棒(1)- 1 《しつこい負け犬》 4 《思考囲い》 1 《強迫》 1 《致命的な一押し》 2 《冥府の掌握》 1 《削剥》 2 《真っ白》 2 《コラガンの命令》 -サイドボード(14)- |
ラクドス(黒赤)カラーのサクリファイス(生け贄)デッキだ。キーカードは《魔女のかまど》。
このアーティファクトの使い道は大きく3つ。
1.《大釜の使い魔》を生け贄に→それで生成した食物を生け贄に使い魔を戦場に戻す、を繰り返すコンボ。相手の攻撃をブロックしてから生け贄にするなど、ライフを守りつつ使い魔の能力でライフを1点吸ってジワジワと有利な状況に持っていく。
2.その他の生け贄に捧げて得する or 損しないクリーチャーを放り込む。《不運な目撃者》でさらなるアクションを求める、どうせ生け贄に捧げられてしまう《死の飢えのタイタン、クロクサ》を食物2つに変換するなど。食物はそのまま使って回復、使い魔の生け贄などなど使い道はいくらでもある。
3.《初子さらい》などでコントロールを奪ったクリーチャーを生け贄に捧げることで、実質的な除去として用いる。奪ったクリーチャーで攻撃してから生け贄となると、ライフも減らせてコストパフォーマンスがとてつもないことに。
これら生け贄に関するアクションは《魔女のかまど》4枚だけでは機能しにくいので《村の儀式》《命取りの論争》などで水増し。
さらにそれらで生け贄を行うたびに《波乱の悪魔》がダメージをまき散らす。
というわけで対クリーチャー・デッキにおいては非常に有効なアプローチとなる。
ちなみに上記のリストはパイオニアに移行段階のフォーマット、エクスプローラーのもので世界選手権の舞台で使用されたものだ。パイオニア仕様にする場合、土地やサイドボードなどはパイオニア環境にマッチしたものにするとより締まったデッキになるだろう。
1~3マナのクリーチャーを多用するアグロデッキとの対戦においてはまさしく最強の崩し役として機能する《初子さらい》。このカードの小テクをひとつ。
これは自身のクリーチャーにも唱えられることに注目。自分のクリーチャーのコントロールなんて元から持っているのだからしょうがないじゃないかと思うかもしれないが、重要なのはそれに速攻が与えられるという点。《死の飢えのタイタン、クロクサ》で脱出即攻撃と手札&ライフを削り取ったり、《キキジキの鏡像》に変身したターンにすかさず《税血の収穫者》をコピーしたりと、手札1枚消費するだけの価値はあるアクションが狙える。
対戦相手が小さいクリーチャーを出してこないデッキだからと言って、完全に無駄になるカードじゃない点が、このデッキにおいては単純な除去呪文に勝っているね。
1 《沼》 1 《山》 4 《血の墓所》 3 《憑依された峰》 1 《硫黄泉》 4 《荒廃踏みの小道》 1 《ロークスワイン城》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 2 《目玉の暴君の住処》 2 《バグベアの居住地》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 1 《反逆のるつぼ、霜剣山》 -土地(22)- 4 《大釜の使い魔》 4 《税血の収穫者》 4 《波乱の悪魔》 2 《黙示録、シェオルドレッド》 -クリーチャー(14)- |
4 《初子さらい》 4 《致命的な一押し》 4 《魔女のかまど》 2 《村の儀式》 4 《命取りの論争》 4 《鏡割りの寓話》 2 《カーリ・ゼヴの巧技》 -呪文(24)- |
4 《思考囲い》 1 《踊り食い》 1 《引き裂く流弾》 3 《真っ白》 2 《コラガンの命令》 1 《血の裏切り》 1 《食肉鉤虐殺事件》 2 《未認可霊柩車》 -サイドボード(15)- |
こちらは正真正銘パイオニアのリスト。
「ラクドス・サクリファイス」は同じ色マナシンボルを2つ以上要求するカードを用いずにデッキが組めるので《湧き出る源、ジェガンサ》を相棒とすることが可能だが、このリストではそれを捨てて《黙示録、シェオルドレッド》や《カーリ・ゼヴの巧技》を採用。1枚あたりのカードパワーを優先する構造になっている。
さらに《鬼流の金床》や《実験統合機》などのアーティファクトに寄せた形など、このアーキタイプには細かなバージョン違いが複数存在する。
それぞれに長所・短所が異なるため、仮想敵を判断した上でどれを用いるかを決定することに……いやまあ、最終的にはプレイヤーの好みが一番大きいかな。
上記のリストは生け贄エンジンが上手く回らなくてもなんとか勝つためのカードとしてシェオルドレッドを採用している。《鏡割りの寓話》や血・トークンでドローしていればアグロやバーンによる苛烈なライフ攻めからもリカバリーできるはずだ。
《魔女のかまど》×《大釜の使い魔》×《波乱の悪魔》で対戦相手のライフを毎ターン確実に削ぎ落とし、クリーチャーやプレインズウォーカーも捌く。コンボ的な要素を持ったコントロールデッキといった趣の「ラクドス・サクリファイス」。僕も好きなデッキのひとつなので、このテクニカルなデッキをガチャガチャ回して楽しんでいるプレイヤーをコンベンションの会場で目にするのが楽しみだよ。
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