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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
七番目の相棒はパワーに満ちている! セレズニア・ランプ(スタンダード)
レンは非常に面白いプレインズウォーカーである。
ドライアドである彼女はその一族の森を大火事から護るためにその炎を体内に吸収した。そのため彼女の体内にはその炎が心臓として脈打つことになった。ドライアドは木の精霊であり、レンは樹木と一体化しツリーフォークへと変化させて行動をともにする。彼女と一体化することのできる樹木は限られ、その炎の心臓に耐えられるベストなものはイニストラードのケッシグに生えているものだという……
そんなわけで『イニストラード:真夜中の狩り』のサイドストーリー第1話にレンは登場、《レンと六番》のカードで相棒としていた六番目のツリーフォークと別れを告げ、七番目と出逢い多元宇宙へと旅だって行くのだった。
というわけで本筋とは関係はないのだが、彼女は今回《レンと七番》としてカード化されている。
4つの能力を持ったプレインズウォーカーであり、そのうち3つは土地に関するもので占められている。中でも注目すべきは[-3]能力。これで土地の数だけのパワー/タフネスを持つツリーフォークを生成するのが彼女の基本ムーブとなる。
真面目に用いれば土地5枚の時に《レンと七番》を唱えて、5/5トークンを出してGo、次のターンから土地を置いていけばどんどんツリーフォークは大きくなる。[+1]で土地を得て[0]でそれらを出して、さらにもう1回[-3]で2体目を……ってそこまでやる前にゲームは終わってそうかな。
ツリーフォークは木だけあって到達を持っており、飛行クリーチャーからプレイヤーやレンを護る壁役としても頼りになる存在だ。
今回はこの《レンと七番》を主役とした、新しいスタンダードのデッキをご紹介! 『イニストラード:真夜中の狩り』リリース直後に開催されたオンライン・トーナメント、95名参加の「Hooglandia Standard Open」で優勝したリストを見てみよう!
6 《森》 5 《平地》 4 《草茂る農地》 4 《枝重なる小道》 1 《ハイドラの巣》 1 《フロスト・ドラゴンの洞窟》 -土地(21)- 4 《ムラーサの根食獣》 3 《裕福な亭主》 3 《絡みつく花面晶体》 4 《スカイクレイブの亡霊》 3 《硬鎧の大群》 4 《鎮まらぬ大地、ヤシャーン》 -クリーチャー(21)- |
3 《現地調査》 3 《収穫祭の襲撃》 4 《エメリアの呼び声》 4 《エシカの戦車》 4 《レンと七番》 -呪文(18)- |
3 《傑士の神、レーデイン》 2 《粗暴な聖戦士》 2 《ポータブル・ホール》 3 《絡み罠》 1 《環境科学》 1 《封印突破法》 1 《記憶留出法》 2 《マスコット展示会》 -サイドボード(15)- |
環境最初期のビッグトーナメントで10勝1敗と圧巻のスコアで優勝したのがこの「セレズニア(白緑)ランプ」。ランプというのは土地を戦場に多く並べてそのマナの量で勝負するデッキの相称で、緑の手札やライブラリーから土地を直接戦場に出す呪文を用いるのがその特徴である。
ランプというには土地が21枚と少なく見えるが、両面カードで土地モードを持つものをカウントすれば28枚とたっぷり。これらを戦場に並べてレンの能力をフルに発揮しようという構成だ。ゴールははっきりしているので周りを固めるカードを見ていこう。
まずはマナ加速担当。土地でもあるマナクリーチャー《絡みつく花面晶体》、使い切りの加速である宝物を作る《裕福な亭主》は緑の特権のようなもの。
ただこれらは土地の総数を増やすわけではないので、あくまでサブというところ。本命は《ムラーサの根食獣》や《現地調査》。
これらはそれぞれクリーチャーとして戦闘を行ったり、履修で手札を減らさずに用いたりと別の仕事も同時にこなしつつ土地を増やしてくれる点が素晴らしい。
そんな土地を戦場に出すカードの親玉みたいな1枚が《収穫祭の襲撃》!
ライブラリーの上から5枚見てその中から土地を含むパーマネントを2枚戦場に出せる。もちろん土地を2枚出しても良いし、あるいは5マナ以下であれば種類を問わないのでレンなどの強力な勝ち手段を叩きつけても良い。これ自体で土地を増やせるので、その後に重たいフラッシュバックのコストを払うのもそれほど苦ではないというのが嬉しいところだ。普通のデッキなら土地しかないってのはハズレだが、ランプであれば使い道はいくらでもあるからね。
この襲撃かレンを叩きつけて勝つ! わかりやすいゴールを持っているのは強いデッキの条件のひとつだ。
《収穫祭の襲撃》とその他ランプカードと相性抜群な《硬鎧の大群》も忘れずに。
これの上陸能力は土地が6枚以上並んでから本領発揮。レンの能力で手札から土地を複数枚同時に出せば、とんでもない数の昆虫で戦場を埋め尽くし、アグロでもコントロールでも解答を持たない場合には100体ほどのトークンで一瞬で踏みつぶしてしまう。
トークンと言えば《エシカの戦車》も。
アグロデッキで使われることが多い1枚だが、レンを用いたランプデッキとも相性はすこぶる良い。戦車は攻撃時にトークンのコピーを生成する。つまりこれでレンのツリーフォークを増やせば……もう勝ったも同然だ。1枚で十分ゲームに勝てるカードであり、コンボが決まれば戦場は地獄に。デカい連中か昆虫の大群か、どっちで攻めるかは相手のデッキとその時の状況に合わせて臨機応変に。
新プレインズウォーカーカード《レンと七番》を主役にしたデッキは、勝つときはまさに圧殺の二文字が相応しい横綱のような威厳に満ちている。
もちろん《レンと七番》自体は緑単色のカードなので、このリストの白緑以外にも緑単や緑青・黒・赤・3色以上……といろいろな構成で試すことができる。強いカードがあるならば、それを最もうまく使いこなせるデッキが勝つのがマジック界の自然の摂理。新たな相棒とともに圧倒的なパワーを得たレンを、君のデッキでも試してみよう!
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