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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ドラゴン・コントロール(パイオニア)
ここ最近のMTGアリーナの日替わりセールを重宝している。基本的にカードの表示画像を変更するスタイルを販売しており、かつてはジェムでしか販売しなかったものがゴールドでも支払えるようになったり、イベントでしか入手できなかったものが再登場したりと嬉しい限り。日々チェックして、入手し損ねていたものを回収している。
中でも驚いたのは《龍神、ニコル・ボーラス》のステンドグラス調のスタイルがまさかの97%オフ! これには歓喜したもんだ。これを購入することで、荘厳な見た目のカードでプレイできるだけでなく、本来プレインズウォーカーには書かれることのないフレイバーテキストも確認できるのが嬉しい。ボーラスのものは以下の通り。
計画は完璧だった。あらゆる不測の事態に備えてあった。脅威の可能性はすべて摘み取った。それは何千年と繰り返してきた行為だったが、ボーラスは感動を覚えずにはいられなかった。果てしなき生涯の中で、ニコル・ボーラスはあらゆるものを目にしてきた。それでもこの「古呪」には瞠目するものを感じた。
――Greg Weisman著『War of the Spark: Ravnica』より
おぉ、野望に燃えている。でもこの後……と、敗北を喫する悪の親玉に涙を禁じ得ない。いざやられるとちょっと可哀そうだったなぁ……
なんて思いながら仕事のためにデッキリスト漁りをしていると、在りし日のボーラスがイキイキと活躍しているリストを発見した。まだ龍の神を自称する以前のことだが、神の如き力、すなわちプレインズウォーカーとして目覚めた頃をカード化した《破滅の龍、ニコル・ボーラス》&《覚醒の龍、ニコル・ボーラス》だ。
良いカードだったよなぁ、スタンダード落ちしてからしばらく使っていなくて寂しかったもんだ。パイオニアで元気にやっている姿を見てなんだか安心したよ。
ってなわけで、今日はボーラスの魅力あふれるデッキを紹介だ。
1 《平地》 1 《島》 1 《沼》 1 《山》 2 《寓話の小道》 3 《神聖なる泉》 2 《氷河の城砦》 1 《神無き祭殿》 2 《孤立した礼拝堂》 3 《湿った墓》 2 《水没した地下墓地》 2 《蒸気孔》 1 《硫黄の滝》 1 《血の墓所》 1 《竜髑髏の山頂》 1 《精霊龍の安息地》 -土地(25)- 2 《残忍な騎士》 3 《破滅の龍、ニコル・ボーラス》 3 《龍王オジュタイ》 2 《龍王シルムガル》 -クリーチャー(10)- |
4 《致命的な一押し》 4 《選択》 4 《シルムガルの嘲笑》 4 《思考消去》 3 《忌呪の発動》 3 《命運の核心》 3 《時を解す者、テフェリー》 -呪文(25)- |
2 《強迫》 2 《マグマのしぶき》 2 《霊気の疾風》 2 《減衰球》 2 《丸焼き》 2 《安らかなる眠り》 2 《神秘の論争》 1 《龍王の大権》 -サイドボード(15)- |
ボーラスのみならず、オジュタイとシルムガルのfromタルキールな龍王らも参戦した、ドラゴン・コントロールだ!
これらのドラゴンを揃えることで得られるメリットは何か? 答えは簡単、カッコイイぞ!……冗談はさておき、『タルキール』ブロックのドラゴン・シナジーを持ったカードを強く使えるので、強力なコントロールデッキを組むことが可能となる。
唱える際に手札からドラゴンを公開するか、解決時にドラゴンをコントロールしていることで通常よりも大きな効果の得られる呪文がある。《シルムガルの嘲笑》はなんと2マナの確定打ち消し、あの《対抗呪文》と同等の性能を誇り、《忌呪の発動》はクリーチャーを除去しながら4点も回復させてくれる。
これだけ強力なインスタントとともに、ドラゴン以外のクリーチャーのみを破壊する全体除去《命運の核心》もあるのでドラゴンを出してからの相手の展開にも憂いなし。これに他の除去やドローサポートなどを足せばデッキの完成だ。
各ドラゴンの特徴を以下にまとめていこう。まずは《破滅の龍、ニコル・ボーラス》から。4マナとデッキ内のドラゴンでは最軽量であり、3色ではあっても扱いやすい。とりあえず戦場に出さえすれば相手の手札を1枚捨てさせるので、すぐに除去されてしまっても相手に1枚分の損をさせてアドバンテージを得ることが可能だ。4/4飛行とスペックにも優れているので、相手の攻撃を食い止めるブロッカーにしても、優勢の時にアタッカーとして運用しても強い。
マナに余裕があり、対応で除去が飛んでくることもケアできる状況下であれば《覚醒の龍、ニコル・ボーラス》に変身させ、2枚ドローしたり除去したり相手の墓地を拾ったりと、好き放題暴れ回ろう。要するに変身すれば大体勝ち。
続いて《龍王オジュタイ》。
5マナ5/4飛行とこちらもサイズに優れており、出した返しに対象を取るものでは対処されない硬さも魅力。一度殴り出せば手札が増える驚異のアドバンテージ源でもある。ただのドローではなく、3枚の中から1枚を選ぶという質も伴う手札補充なのが強烈だ。《シルムガルの嘲笑》を見せつけてげんなりさせてやろう。
《龍王シルムガル》は6マナで3/5とスペックはやや控えめだが、地味に接死持ち。
そして戦場に出れば相手のクリーチャーかプレインズウォーカーのコントロールを奪ってしまう、驚異的な盤面への影響力の持ち主だ。これも《シルムガルの嘲笑》でしっかり守れるタイミングで出してやりたいところ。
いずれの伝説のドラゴンも、要するにむっちゃ強いカードだ。これらを同居させることは4色デッキになるというリスクを背負うことになるが、それでも得たいリターンがそこにはあるってことだ。一応、ボーラスの兄弟であるウギンにまつわるドラゴン土地《精霊龍の安息地》もあるので、それほど無茶苦茶なことをやっているというわけでもない。ここに緑のドラゴンも投入したいとなると話は変わってくるのだけどもね(笑)。
ボーラスを含め、ドラゴンたちは人気者揃い。自分の好きなドラゴンがいるのであれば、パイオニアで生態系の頂点に立つその雄姿を堪能してみてはどうかな?
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