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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ジェイスとスゥルタイカラーの仲間たち(スタンダード)

岩SHOW

 ジェイス・ベレレン。ここ最近はゲートウォッチとは無関係の次元や時系列の物語が展開されているので彼の存在感はやや薄まっているが、かつては公式に「主人公ポジション」と明言されていたキャラクターであり、常に新しいジェイスカードが登場し続けたものである。

 ジェイスは熟達のテレパスであり、知識も豊富。そしてやや押しに弱い側面があるようで、そこを突かれてか何かと他のプレインズウォーカーに頼られがちだ。

 かつてニコル・ボーラス傘下の組織にいたころにリリアナ・ヴェスと出会い、一時期は付き合っていた。そのリリアナがピンチになった際にはジェイスを頼ってラヴニカに来ており、同時期にギデオン・ジュラもギルドパクトとなった彼の助力を求めて乗り込んできて、プレインズウォーカー3人が顔を合わせるイベントが起こった。

 また、リリアナがヴェールの力でやりたい放題している時に呪いをかけられたガラクも「おいおいお前の元恋人に無茶苦茶されたんやけど」と怒りの殴り込みをかましてひと騒動、なんてこともあった。

 さらに、ギルドパクト時のジェイスはラヴニカの治安維持のために暗殺者であるヴラスカを追跡し、各ギルドのリーダーを暗殺することが狙いの彼女と衝突……したのだが、後に記憶を失ったジェイスはイクサランで海賊船長をやっていたヴラスカと再会。まさかのイイ感ジになったという……なんかもう、いろいろあるプレインズウォーカーなんですよジェイスという男は。

 今日は彼と、彼に関係のあるプレインズウォーカーが並び立つデッキを紹介しようと思ったのでこういうイントロダクションでやってみた。それじゃあ本題行きましょう、デッキリストをドン。

IwillCRUSHyou - 「スゥルタイ・フレンズ」
Magic Online Standard League 5勝0敗 / スタンダード (2020年3月1日)[MO] [ARENA]
2 《
2 《
2 《
4 《繁殖池
3 《神秘の神殿
4 《草むした墓
2 《疾病の神殿
4 《湿った墓
4 《寓話の小道
-土地(27)-

4 《楽園のドルイド
4 《自然の怒りのタイタン、ウーロ
4 《ハイドロイド混成体
-クリーチャー(12)-
4 《成長のらせん
4 《思考消去
2 《暴君の嘲笑
4 《戦争の犠牲
2 《伝承の収集者、タミヨウ
2 《ゴルガリの女王、ヴラスカ
1 《神秘を操る者、ジェイス
2 《呪われた狩人、ガラク
-呪文(21)-
2 《霊気の疾風
2 《壮大な破滅
4 《神秘の論争
3 《肉儀場の叫び
3 《煤の儀式
1 《影槍
-サイドボード(15)-
 

 《神秘を操る者、ジェイス》とその恋人《ゴルガリの女王、ヴラスカ》、呪われたことに責任を感じながらケアしてあげていた《呪われた狩人、ガラク》。この辺が同じデッキに入っていると、なんだかそれだけで楽しくなってくる。

 ゴルガリカラーの気が強そうな2人に挟まれて、あんまり関係のない《伝承の収集者、タミヨウ》もいるのがポイント。伝説的な吸い寄せ体質のジェイスのことを調査にでも来たのだろう。

 こんな感じで、多種のプレインズウォーカーを採用しているデッキはお友達沢山感を込めて「○○フレンズ」と呼ばれる。このデッキは「スゥルタイ・フレンズ」といったところだろうか。

 青黒緑のカラーリングであれば外せないのは《自然の怒りのタイタン、ウーロ》。

 これでマナを伸ばしてガラクなどの軽くないカードに繋いで盤面を掌握していくのが狙いだ。ジェイスおよびタミヨウは自身のライブラリーから墓地にカードを落とす能力を持っている。ということはウーロの脱出のためのコストをこれで満たしてやることができる。そんな相性の良いカード達を軸に肉付けしていったらこのようなデッキになった、ってところだろう。

 マナを伸ばしたらスタンダード最強の除去呪文《戦争の犠牲》を連打だ。

 クリーチャーとプレインズウォーカーは言うまでもなく、《エルズペス、死に打ち勝つ》や《魔女のかまど》などなど、強力なパーマネントにより盤面を形成するデッキは多く、それらをまとめて吹き飛ばすこのソーサリーがもたらすバリューは大変に大きい。タミヨウはこのカードを指定して手札に加えることも、墓地から回収することも可能で非常に相性が良く、これでボッキボキにパーマネントを粉砕しながらウーロ脱出やガラクの狼軍団形成への準備を進めていくというわけだ。

 このデッキが苦手とするのは前のめりなアグロデッキである。赤単やラクドスといった面々のことだね。そのため、サイドボードは単体・全体問わず除去を多数仕込んでそれらのデッキへの全力の抵抗を試みている。

 《影槍》まで採用しているのが印象的だ。

 実際にこのデッキでプレイしたところ、ここまでやってもアグロが綺麗に回ってくるとどうしようもないゲーム展開になりがちだった。あまりにもアグロが厳しいというのであれば《永遠神の投入》を用いたタイプ(詳しくはコチラ)も検討してみよう。

 逆に中途半端な速度のデッキには《戦争の犠牲》やプレインズウォーカーたちによるマウントが間に合って無類の強さを発揮するので、そういったデッキが多いと踏んだタイミングで使ってやってほしいね。

 ジェイスでライブラリーをごりごり削って、《ハイドロイド混成体》でカードを引き切って勝利!という展開も起こり得る「スゥルタイ・フレンズ」。好みの他のお友達も加えてみても良いかもね!

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