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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ペスト(Pauper)

岩SHOW

 年末から年明けにかけて、MTGアリーナでは「Holiday Pauper」なる期間限定イベントが開催されていた。特別なホリデー仕様の可愛いステージにて、スタンダードのコモン限定構築で対戦するのはなかなか気分転換になった。無料で参加できてプロモカードももらえたのは嬉しかったね、また定期的にこういうイベントをやってほしいところ。

 このホリデーイベントにて初めてPauperのデッキを作ってみた、という人もいるかもしれない。コモンのみでデッキを構築するので、カードを集めきれていない状態でもデッキが組めるのはありがたいね。これを機に、アリーナでのスタンダードのカードのみのPauperだけでなく、Magic Onlineやグランプリのサイドイベントなんかで行われている本家Pauperにも目を向けてみてはどうだろうか。そのカードプールはレガシーやヴィンテージと同じく、マジックの全セットからコモンカードを用いることができる! 昔やってたカードで遊びたいけど、レガシーで戦うのはハードルが高い……そう思っている人でもデッキが組みやすく、昔遊んでいた仲間を「久しぶりにマジックやってみないか?」と誘いやすいかも。機会があれば、ぜひとも思い出のコモンで遊んでほしいところだ。

 僕なら、このデッキなんかが思い出補正で凄く輝いて見えるなぁ。

donzauker84 - 「ペスト」
Magic Online Pauper Constructed League 5勝0敗 / Pauper (2018年12月11日)[MO] [ARENA]
4 《
3 《平地
4 《磨かれたやせ地
3 《オルゾフの聖堂
2 《やせた原野
1 《ボジューカの沼
2 《隔離されたステップ
4 《光輝の泉
-土地(23)-

4 《スレイベンの検査官
4 《コーの空漁師
3 《エイヴンの裂け目追い
2 《ファイレクシアの憤怒鬼
2 《ギルドパクトの守護者
2 《宮殿の歩哨
1 《大牙の衆の忍び
-クリーチャー(18)-
3 《悲劇的な過ち
3 《破滅の刃
2 《酷評
2 《チェイナーの布告
2 《予言のプリズム
2 《虹色の断片
2 《損ない
3 《黒死病
-呪文(19)-
2 《軍旗の旗手
1 《墓所のネズミ
1 《宮殿の歩哨
2 《大牙の衆の忍び
3 《大祖始の遺産
2 《酷評
2 《青の防御円
2 《痕跡消し
-サイドボード(15)-
 

 このデッキの主役は《黒死病》! 僕にとっては思い出の深い1枚である

 《黒死病》、いわゆるペストだ。僕らの次元でも中世では猛威を振るったが、多元宇宙ではクリーチャーを根絶やしにする、黒マナに基づいたより恐ろしい病気である。{B}を払えば、すべてのクリーチャーとプレイヤーに1点ダメージ。たかが1点されど1点。マナさえ注げば大きなクリーチャーも倒せるし、小さい者であればまとめて掃除できる。

 相手のライフを攻める手段としても用いることができるが、自身にもダメージが入る・戦場からクリーチャーがいなくなれば感染者がいなくなって維持できなくなるなど、構築には工夫が必要になってくる。『ウルザズ・サーガ』当時、僕はプロテクション(黒)を持つ白い天使やその信奉者、再生持ちの黒い骸骨らなんかと組み合わせて使っていた。あれから時代が進んで、コモンでもそれらより使い勝手の良いものが増えたものだ。

 《黒死病》と最高の相性を誇るのは《ギルドパクトの守護者》だ。

 プロテクション(単色)、すなわち単色の発生源からダメージを受けない。《黒死病》でバスバスとダメージをばら撒いても、彼は防護服に包まれているかのようにノーダメでピンピンしている。また、単色というとても広い範囲へのプロテクションはPauperにおいてほとんど腐ることはない。除去も受け付けず、ブロックはされず、相手のクリーチャーに対しては強固な壁として立ち塞がる……パーフェクトだ! これら2枚が揃えば、戦闘を行って戦うデッキは勝ちがはるかに遠のいてしまう。

 しかしいくら《黒死病》が優秀な全体除去と言っても、4マナと軽くないコストを払ってからさらに起動のマナを要求し、かつ自身にダメージを与えるカードということでライフ一直線に攻められると強さを発揮できずに負けてしまう。そこで、このデッキにはそれ以外にも黒い除去をもりっと入れつつ、白いクリーチャーも多数採用して肉壁にしたり、それらの能力でのライフを回復させて保つ作戦を取っている。

 《エイヴンの裂け目追い》は見た目以上に強烈だ。

 3マナ2/3飛行とブロック役としては申し分ない性能、そして戦場に出ればライフを2点提供してくれるありがたさ。デメリットとして消失という能力で戦場に滞在できる時間は短いのだが、戦場を離れた際にも2点のライフを置き土産。これが大きくて、相討ちブロックしたりすぐ除去されても、とりあえず相手とカードの交換を行いつつ計4点のライフで大きく時間を稼いでくれる。

 そして、死亡時のみでなく戦場を離れた時にはどんな形であれ能力が誘発する点に注目。《コーの空漁師》の能力で手札に戻せば、どんだけ回復するんだって話だ。こうやってしつこく時間を稼ぎ、《黒死病》が蔓延するその時を待つのだ。

 時間稼ぎと言えば《虹色の断片》も強いね。

 選んだ色からのダメージを1ターンまるまる受け付けなくなる、これまた単色でライフを攻めるデッキに対する強烈なアンチカード。フラッシュバックにマナを必要としない点が素晴らしい。

 タンスや押し入れに眠っている昔のコモンでデッキが組める、思い出のカードが輝ける舞台があるって素晴らしいね。何も古くからのプレイヤーでなくても、「こんな強い・個性的なコモンがあったのか!」という発見もあって、マジックプレイヤーなら楽しめるフォーマットだと思う。遊ぶ機会があれば、一度デッキを組んでみてほしいね。普段やらないフォーマットのデッキを考えるのも、楽しいよ!『ラヴニカの献身』で何かデッキに噛み合うカードが出てきたりすると面白いんだけどなぁ。

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