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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
クラガンウィック・シュート:巨大ワームの焼却者(モダン)
寒いからこそホットなデッキを使おう! 体の芯から熱くなれるような、文字通り燃え上がるデッキを使えば、この冬もきっと乗り切れるはず! と、何の根拠もないオープニングで始まった今週のデイリー・デッキ。年内は28日まで更新予定なので、どうぞよろしく!
さて、冒頭で触れた通り、今日はとても熱い勝ち方をするデッキを紹介しよう。なんというか、実にモダンらしい……いろいろなカードが活躍するチャンスがあるんだなと嬉しい気持ちにさせてくれるデッキだ。ビートダウンが好きな人、コンボデッキが好きな人、デカいクリーチャーが好きな人……いずれにも需要がありそうな今日のデッキリストがコチラ!
5 《森》 1 《山》 2 《踏み鳴らされる地》 1 《寺院の庭》 4 《樹木茂る山麓》 4 《霧深い雨林》 2 《銅線の地溝》 2 《火の灯る茂み》 1 《魂の洞窟》 1 《ケッシグの狼の地》 -土地(23)- 4 《貴族の教主》 2 《極楽鳥》 4 《絡み根の霊》 2 《獣相のシャーマン》 2 《漁る軟泥》 2 《タルモゴイフ》 1 《月の大魔術師》 1 《不屈の追跡者》 4 《クラガンウィックの死体焼却者》 1 《高原の狩りの達人》 1 《狩猟の統率者、スーラク》 4 《動じない大ワーム》 -クリーチャー(28)- |
3 《稲妻》 1 《炎の斬りつけ》 3 《異界の進化》 2 《血染めの月》 -呪文(9)- |
2 《再利用の賢者》 1 《弁論の幻霊》 1 《台所の嫌がらせ屋》 1 《不屈の追跡者》 1 《静寂の守り手、リンヴァーラ》 1 《無効皮のフェロックス》 1 《崇敬の壁》 1 《カルデラの乱暴者》 1 《大祖始の遺産》 1 《破壊放題》 1 《減衰球》 2 《神々の憤怒》 1 《魂の洞窟》 -サイドボード(15)- |
その名は「クラガンウィック・シュート」!! 《クラガンウィックの死体焼却者》という、あまり見慣れないカードがこのデッキの主役だ。
『シャドウムーア』にて登場したこの赤い巨人は、4マナ5/4という優れたサイズに対して、戦場に出た際に手札を無作為に1枚捨てるというデメリットを付与してバランスを取ってある。ただこのデメリットが、状況によってはプラスに作用するように設計されている点がマニアを喜ばせる。クリーチャーカードを捨てればそれのパワー分だけのダメージをプレイヤー(かプレインズウォーカー)に与えるという、ちょっとしたギャンブル要素を持った赤らしいカードだ。
当時、このカードを巨人デッキに入れて、土地とか《臭汁飲みの向こう見ず》しか捨てられず苦笑いした記憶が蘇ってくる。ただ時代は進んで、とてつもないパワーを持ったカードと組み合わせることが容易となったし、このクラガンウィックを手札にそのカードしかないという任意のタイミングで戦場に出せるようになって、このデッキは誕生した。2018年に浸透し始めた、日本発のモダンのデッキである。
このデッキのスタートは割と普通のデッキっぽいもの。《貴族の教主》《極楽鳥》でまずはマナ加速。この時点ではまだどんなデッキかは分かりっこない。
続いて《タルモゴイフ》や《漁る軟泥》など、これもまたモダンではよく見るクリーチャーを展開して殴っていくのだが……これらのクリーチャーの中にひときわ目立つヤツがいる。《絡み根の霊》だ。
速攻と不死、速さとタフさを併せ持った往年の名アタッカーだが、このカードを採用しているデッキとなると非常に珍しい。この時点で何か他のデッキと違ったものが潜んでいることがわかる。その隠された武器こそ、《異界の進化》だ。
クリーチャーを生け贄に捧げて2マナ上までのクリーチャーに生まれ変わらせるこのソーサリーで、不死持ちの絡み根を生け贄としてカードの損失ナシ、打点アップというお得さを味わっちゃおうと。
で、このコンボで戦場に現れるのがお待たせしましたクラガンウィック! こいつで捨てたい手札こそ、《動じない大ワーム》!
上手く捨てることができればなんと3マナ16点!! 前もってクリーチャーで殴っておけば、この大ダメージをシュートしてやるだけでライフをこんがり焼き切れるだろうね。とんでもないバズーカ砲を備えたビートダウンだよ、まったく。
手札は普通に展開していけば減っていくし、《獣相のシャーマン》で調整してやることもできるので、思っているよりもワームを投げるのは困難ではない。
また、ワームを投げつけるためだけの《異界の進化》ではない。《月の大魔術師》《高原の狩りの達人》のような特定のデッキ相手には劇的に効くクリーチャーをサーチしてくるという、普通のビートダウンプランに用いることもできる。
また、ワームもいざとなれば唱えられないこともない。クリーチャーが多いので召集能力を活かすことだって不可能じゃない。以前は《世界棘のワーム》のような唱えることが不可能に近かったカードを用いていたので、その点は強化されているのだ。
サイドボードにも《カルデラの乱暴者》《静寂の守り手、リンヴァーラ》のような《異界の進化》で探してきて役に立つカードが多数仕込めるのは、この手のクリーチャーサーチデッキの強みだね。いろいろと環境のデッキをイメージしながらサイドを組んでいく、その時こそ最高に楽しい時間であることは間違いないね!
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