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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
プロツアー直前!ギルドデッキ特集 その1(スタンダード)
Wow! 気が付けばプロツアー『ラヴニカのギルド』が目前に迫っているじゃないか。
スタンダードが楽しくて『ラヴニカのギルド』発売日からデッキを回し続ける日々が続いていたという方、多いんじゃないかな。デッキの選択肢は複数あり、同じ色の組み合わせでもコンセプトが大きく異なるなんてことがあって、対戦していて飽きないんだよな。
黒緑の組み合わせ、通称ゴルガリが押し付けも対応力も高くて一強となるかなんて思われたが、先日開催されたグランプリの結果を見るにそんなことはなく、そのゴルガリに弱いのではとされた赤単が優勝したりという波乱も。
まだまだ読めない、底が知れない環境だが、それでもプロツアーに持ち込まれるデッキはある程度予測ができる。今日からプロツアー初日である金曜日にかけて、同トーナメントでその姿を見かけることになるであろうデッキを紹介していこう!
7 《山》 6 《島》 4 《蒸気孔》 4 《硫黄の滝》 -土地(21)- 4 《奇怪なドレイク》 4 《弧光のフェニックス》 4 《弾けるドレイク》 -クリーチャー(12)- |
4 《選択》 4 《突破》 4 《大将軍の憤怒》 2 《最大速度》 4 《ショック》 4 《航路の作成》 3 《苦しめる声》 1 《溶岩コイル》 1 《標の稲妻》 -呪文(27)- |
2 《潜水》 1 《呪文貫き》 2 《軽蔑的な一撃》 2 《火想者の研究》 2 《溶岩コイル》 3 《焦熱の連続砲撃》 1 《標の稲妻》 2 《パルン、ニヴ=ミゼット》 -サイドボード(15)- |
まずは青赤、イゼット団のデッキを! 今回のイゼットが担当したのは、墓地から再使用できるインスタント&ソーサリー群。「再活」という能力で不要なカードを捨ててゲーム序盤に使った呪文をおかわりしようというものだ。
これにより何度もインスタントとソーサリーを唱えることが可能となり、それらを唱えた分だけボーナスを得るカード・あるいはそれらが墓地や追放領域にあることでプラスに働くカードと併せて使うことでその真価を発揮するようにデザインされている。とにかくインスタントとソーサリーでゲームを作っていこうというわけだ。
それを体現する1枚が《弾けるドレイク》。
墓地と追放領域のインスタントとソーサリーの合計枚数分のパワーを持ち、戦場に出ればカードが1枚引ける、隙がない飛行持ちハードパンチャーだ。これと似たような《奇怪なドレイク》で戦うデッキは環境開始時にも紹介した。
今日のデッキもこれに似ているが、さらにもう1体アタッカーを増やしたものだ。それは《弧光のフェニックス》!
4マナ3/2飛行・速攻、同一ターンにインスタントかソーサリーを計3回唱えれば戦場に帰ってくる復活能力持ちだ。このカードが主役なのが「イゼット・フェニックス」!
デッキコンセプトは「とにかく軽く、とにかく引く」。現スタンダード環境に存在する、青と赤のマナ・コストが軽いドロー呪文を大量に詰め込んである。
《突破》《大将軍の憤怒》などはトランプルや先制攻撃を与え、それ自体が意味がないわけでもないが、その価値は1マナでカードを1枚引けることにある。手札の枚数を減らさずに呪文を連打でき、墓地を肥やすことができる。《選択》と併せて1マナドローが12枚、ここまで採用すれば土地の枚数を21枚と抑えてその空いた部分に呪文を詰め込める。これでフェニックスやドレイクの真価を発揮させることができるぞ!
フェニックスは手札から唱えると死亡したら蘇らせる……というよりは、端から唱える気があまりない。《航路の作成》《苦しめる声》で捨ててしまって、呪文の連打で戦場に複数体展開して対戦相手のライフを一気に詰めにかかるという運用をしたい。速攻でタイムラグなく殴れるのが本当に偉いね。
ドレイクたちも可能な限り《最大速度》で速攻パンチをお見舞いする形で使いたい。
この環境では3マナ・4マナでクリーチャーを出しても次のターンが来るまでには死亡する確率がとても高い。なるべく無駄カードにならないように使って、効率よく相手のライフを削ってやりたい。
ライフを削るといえば、このデッキには赤い火力の中でも使いやすい1枚である《稲妻の一撃》が採用されていない。優先されているのは《ショック》で、残りの枠は《溶岩コイル》《標の稲妻》が占めている。これはなぜか。
ここでこのデッキのコンセプトを振り返ろう。「とにかく軽く」だ。フェニックスが墓地にある限り、わずかなマナから高打点を生み出すチャンスがある。その中で2マナの《稲妻の一撃》は重い呪文であると判断されたようだ。
そして同じ2マナ以上で用いるにしても、確実に相手のクリーチャーを除去できるカードにしたいということである。ドレイクやフェニックスで対戦相手のライフは十分に減らせる。だったら2マナ3点というのはなんとも中途半端というわけだ。最初は不採用に驚いたが、少し考えれば納得。
こういう細かい差が、このようなデッキにおいては大きな違いとなってくる。このリストはグランプリ・ニュージャージー2018でトップ8に入賞したもの。長丁場を戦い抜いたその安定感は、信頼できるものだ。
せっかくのプロツアー『ラヴニカのギルド』、いずれかのギルドのデッキに優勝を持っていってほしいと思うのだが、その中でも爆発力と安定感を兼ね備えたイゼット団は、かなり良い位置にいるんじゃないだろうか。トップ8に食い込んでくると予想しよう! 電光石火の呪文の連打、フィーチャーマッチは瞬き厳禁だ!!
プロツアー『ラヴニカのギルド』 日本語実況生放送
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