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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ティムール・ワーム・コントロール(スタンダード)
相変わらずMTG Arenaでスタンダードを楽しむ日々を送っているのだが、最近あるデッキとよく遭遇し、そして悩まされている。
僕はクリーチャーを使ったデッキをよく使用しているのだが、そのデッキはそういったデッキにめっぽう強い。《破滅の刻》をガンガン唱えてくるので、戦場を全然維持できない。そしてこちらの手が尽きそうなタイミングで……アイツがやってくる。ワームだ。ワームが何もかも……台無しにしてしまう! まさかこんなカードが今になって注目されるなんて、マジックは奥が深すぎる。
今日のデッキはティムール(青赤緑)カラーのワーム・コントロールだ。何の話をしているのかわからないって? とりあえずリストを見てくれぇぇい!
4 《森》 3 《島》 4 《山》 4 《隠れた茂み》 2 《根縛りの岩山》 3 《ハシェプのオアシス》 3 《イプヌの細流》 1 《熱烈の砂漠》 2 《敵意ある砂漠》 1 《屍肉あさりの地》 1 《オラーズカの拱門》 -土地(28)- 3 《選別ワーム》 -クリーチャー(3)- |
2 《マグマのしぶき》 3 《削剥》 3 《魔学コンパス》 4 《灰からの成長》 4 《破滅の刻》 4 《約束の刻》 1 《苦悩火》 4 《暗記 // 記憶》 4 《開拓 // 精神》 -呪文(29)- |
2 《殺戮の暴君》 2 《ペラッカのワーム》 2 《チャンドラの敗北》 2 《マグマのしぶき》 2 《否認》 2 《魔術遠眼鏡》 1 《削剥》 1 《ミラーリ予想》 1 《苦悩火》 -サイドボード(15)- |
《選別ワーム》、まさかこのカードがデッキの主役になるとはなぁ。7マナ7/7、戦場に出たら占術3を行い、その後ライブラリーの一番上を公開してそのカードのコスト分だけ回復する……デカくて回復できて頼りになるやつだが、マナ・コストが重いため構築シーンでその姿を見ることはなかった……ついぞこの間までは。
このデッキはいわゆるランプデッキ、土地を戦場に出す呪文を使って本来より早いターンに重い呪文をプレイすることを狙ったコントロールデッキであり、《破滅の刻》で相手のクリーチャーを薙ぎ払ってからこのワームで回復して持ち直し、その後はサイズを活かして攻撃に転じる、そんなゲームプランを狙っている。
序盤は《削剥》《マグマのしぶき》で相手の初動を捌きつつ、《開拓》《灰からの成長》を使って土地を伸ばしていく。5マナにたどり着けば《約束の刻》でさらに7マナ以上を目指す。
このカードで砂漠を持ってきてゾンビ・トークンを出し、これでブロックしてやり過ごしたら、今度は《破滅の刻》でリセットする。
土地を伸ばす手段として《魔学コンパス》も採用されており、これで確実に土地をプレイしつつ《オラーズカの尖塔》へ変身させることを目指す。この土地が手に入れば、後はこれで相手のクリーチャーを1体無効化できるので随分と楽になる。
マナを伸ばして戦場のコントロールを握ったら、《選別ワーム》で回復してライフを火力などの射程圏内からリカバリーさせる。同時にこの占術3で対戦相手にとってイヤなカードをライブラリーの上に置いて、支配を確固たるものにしていく。ワームが攻撃できるようになればゲームエンドまであと少し。
このデッキ、実は前スタンダード環境の末期にその原型が登場している。その時はワーム以外にフィニッシャーとして《霰炎の責め苦》が採用されていた。ただ、『基本セット2019』の登場でこのカードに代わるものが手に入り、それによって黒が必要でなくなった=ティムールの3色でまとめることができるようになってデッキとしての完成度・安定感が多いに増した。そのカードとは《苦悩火》!
X=5以上で打ち消されなくなる火力呪文を、土地を並べまくった末にフルパワーで対戦相手に撃ち込み、勝利しようというのである。ワームやゾンビ・トークン、あるいは《敵意ある砂漠》なんかであらかじめライフを削っておくと良いね。
これの初出のリストはもっとやんちゃで、メインから《苦悩火》を《ミラーリ予想》のⅢ章能力でコピーしてボカーーンッと勝利するコンボを搭載していた。これはさすがにやり過ぎだったのだろうか、特に赤い速攻デッキ相手には《ミラーリ予想》が無駄ドローになりかねないのでサイドボードに落とす形になっている。
サイドボードには《苦悩火》と同じく、このカードにとっての大きな新戦力《ぺラッカのワーム》の姿も。7点と回復が大きい上に固定されており、赤い相手などにはこちらの方が《選別ワーム》より回復を見込める。まあメインでは占術の部分が活きてくるので《選別ワーム》が採用されているが、今後のメタゲームによってはこの枠は入れ替わったりするかもしれない。
『基本セット2019』、思っていたよりもいろいろなデッキを押し上げて、かなり「やりよる」セットなようだ。発売からまだ1週間足らずの時点で、今週紹介してきたようなデッキが誕生している。今後、プロツアーやグランプリを迎えてさらに研究が進んだ先、そこにはどんなデッキがいるのだろう。
とりあえずデカいクリーチャーが好きで、『エルドラージ覚醒』リミテッドで《ペラッカのワーム》を使いまくった人間としては、組んでみたいデッキだ。でもArenaでこのデッキのパーツ、まだ全然持ってないのだ。チクショ~!待ってろよペラッカ!
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