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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
スゥルタイ・アドベンチャー(スタンダード)
先週はスタンダード環境の主要デッキを振り返ったりした。もう今週金曜(7月13日)に『基本セット2019』が発売なんて信じられない! そんなわけで、『ドミナリア』環境のスタンダードの話をするのも今日がほんとに最後の最後。ラストは、この最終盤に出会ったお気に入りデッキの話をさせてほしい。
それはいつものように、MTG Arenaのプレイ配信をしている時だった。赤単のさまざまなバリエーションを用意して、《ケルドの炎》型の前のめりっぷりを楽しんだり、《屑鉄場のたかり屋》《再燃するフェニックス》で粘り強く戦うタイプをプレイしたり……そんな時、この環境まだ隠されていたコンボを被弾した。
まだこんな引き出しが眠っていたのか、まさしく黄金郷だったのか!と内心テンションが上がり、配信終了後すぐに目コピーでそのデッキを再現してみた。一体どんなコンボなのかって? まあ地味ではあるけど、シブいよ!
《永遠への旅》+《打ち壊すブロントドン》
……思っていたよりもずっと地味だって? 字を大きくしてもダメだったか……
気を取り直して。一見、ただブロントドンを2回生け贄にできてアーティファクトかエンチャントに頼るデッキには確かにいやらしいコンボだね、能動的に《永遠への旅》を《永遠の洞窟、アザル》に変身させられるね、というのは見ればわかることだと思う。
この2枚をコンボだと言い張る理由は、相手の戦場に割るものがなくてもこの2枚が機能する点にある。ブロントドンに《永遠への旅》を貼ったら、このオーラを対象にブロントドンの能力を起動する。そうするとブロントドンが死亡し、《永遠への旅》も墓地に落ち、それにより能力が誘発。ブロントドンが戦場に還り、永遠の洞窟も手に入る……という寸法だ。
地味だけど、確実にこの超強力な土地が手に入る。後は隙あらばクリーチャーを墓地から戦場に戻す、というアクションを続けていれば……対戦相手は音を上げること間違いなし。僕が遭遇したこのコンボを内蔵したデッキは《マーフォークの枝渡り》《翡翠光のレインジャー》と探検コンビを採用しつつ、探検能力でサイズアップ&ライフ回復をもたらす《野茂み歩き》が採用されていた。
これら探検持ちをブロッカーに立たせて、突破しようと攻撃なり除去なりしてくれば死亡した探検持ちを《永遠の洞窟、アザル》で戻すだけ。これだけでライフはモリモリ回復され、どんどんと勝利が遠のいていった。赤いデッキには相当強いと見て、また好きな色合いだったのでグッと来た。青も足してあり、《機知の勇者》《スカラベの神》と探検デッキと相性の良いカードも採用されているようだった。
いやこれむっちゃ好きな構成やぞ!と真似してみたのが以下のデッキだ。
6 《森》 2 《沼》 1 《島》 2 《森林の墓地》 4 《花盛りの湿地》 4 《内陸の湾港》 4 《水没した地下墓地》 1 《進化する未開地》 -土地(24)- 4 《ラノワールのエルフ》 4 《マーフォークの枝渡り》 4 《野茂み歩き》 3 《帆凧の掠め盗り》 4 《翡翠光のレインジャー》 3 《機知の勇者》 2 《打ち壊すブロントドン》 4 《貪欲なチュパカブラ》 2 《スカラベの神》 -クリーチャー(30)- |
4 《冒険の衝動》 2 《永遠への旅》 -呪文(6)- |
1 《豪華の王、ゴンティ》 1 《多面相の侍臣》 3 《強迫》 2 《否認》 3 《造命師の動物記》 2 《ヴラスカの侮辱》 1 《死の権威、リリアナ》 1 《秘宝探究者、ヴラスカ》 1 《自然に仕える者、ニッサ》 -サイドボード(15)- |
持っているカードに限界があったので、土地構成は適当なものとなっている。より理想に近づけるならば《異臭の池》を何枚か採用したいところ。まあこれでもデッキは回ったので、とりあえず緑マナがしっかりと早いターンに確保できるマナ基盤にしておけば問題ないと思う。
デッキの狙いは探検&探検、この能力でしっかりと土地を得て不要なカードや《機知の勇者》などを墓地に落とし、盤面をクリーチャーで固めていく。
うまくハマれば《野茂み歩き》がゴリゴリなサイズに成長したり、《永遠の洞窟、アザル》や《スカラベの神》で探検持ちや《貪欲なチュパカブラ》を使いまわして地獄を見せてやることができる。チュパカブラに《永遠への旅》を貼り付けるだけで相手がピタッと攻撃に行けなくなったりするのは実に気分が良い。相手のデッキがクリーチャーデッキであれば、長引けば長引くほどにこちらが有利となることだろう。
この記事のために組んで回した結果、競技構築戦(2敗すると敗退、最大5勝でトーナメント終了)で4勝2敗、あと一歩届かずだった。勝ちは「赤黒アグロ」「ジェスカイ・コントロール」「エスパー・コントロール」×2で、負けは「逆説的な結果ストーム」と「白青トークン」というトリッキーなデッキだった。今環境の顔とも言えるデッキ相手に勝利できたのは大きい。特にコントロール相手にはやや過剰なまでにサイドボードに対策を詰め込んだってのも大きいと思うけどね(笑)。
《自然に仕える者、ニッサ》がこのデッキでは鬼神のごとき働きを見せてくれたので、枚数を増やしても良いかなとも思った。マナ食い虫のこのデッキには[0]能力が沁みるし、探検で確認してからの[0]起動というのもなかなかイケていた。
最後の最後で回していて楽しい、性格に合った最高のデッキが見つかったのは残念なような、ギリギリ間に合ったような……複雑な心境ではある。
まあ、次の環境でもデッキがなくなるわけじゃないから、そこはポジティブに……《エルフの再生者》《疫病牝馬》《心理共生体》のような使いまわせばオイシイ思いができそうなヤツらや、《惨劇の悪魔》といったシンプルに強そうなカードなどなど、いろいろと得るものはありそうだ。ちょっとこのデッキ、真剣に回してみようかな!
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