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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:赤単スニーク(レガシー)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:赤単スニーク(レガシー)

by 岩SHOW

 あなたはマジックに何を求める? その求めるものが形になったものこそ、デッキだと僕は思う。多くの場合は、それは勝ちたいという意志の表れとなる。

 それは当然として、じゃあそのためにどんな手段を選んだのか? という部分に、プレイヤーの性格なんかが色濃く反映されているんじゃないかなと......そのプレイヤーが堅実に勝ちたいのか、あるいは無茶苦茶して大勝ちしたいのかは、かなりわかりやすいね。

 今日はこの一例の後者に当てはまる、ブン回って無茶苦茶やってドカンと大勝ちしたい! という欲求があふれまくった素敵なデッキを紹介しよう。「赤単スニーク」、とくと拝んで驚きやがれ!

litunan2015 - 「赤単スニーク」
Magic Online Competitive Legacy Constructed League 5勝0敗 / レガシー (2018年2月23日)[MO]
10 《
4 《古えの墳墓
4 《裏切り者の都
1 《鋭き砂岩
-土地(19)-

4 《猿人の指導霊
4 《業火のタイタン
3 《グリセルブランド
2 《世界棘のワーム
2 《引き裂かれし永劫、エムラクール
-クリーチャー(15)-
4 《水蓮の花びら
4 《血染めの月
3 《血染めの太陽
3 《煮えたぎる歌
4 《騙し討ち
4 《裂け目の突破
4 《虚空の杯
-呪文(26)-
4 《フェアリーの忌み者
3 《削剥
2 《魔術遠眼鏡
3 《三なる宝球
2 《コジレックの帰還
1 《沸騰
-サイドボード(15)-
 
どんなデッキ?

 スニークとは《騙し討ち》のこと。

 このカードが登場して20年、大型クリーチャーの質が高まるとともに、このエンチャントを軸にしたデッキもファンデッキから強力なデッキへと成長していった。中でも《引き裂かれし永劫、エムラクール》は盤面とライフを壊滅させて文字通りゲームを終わらせる力を持っており、また《グリセルブランド》も7点回復7~14枚ドローと、こちらも桁違いの大怪獣。

 これらを《騙し討ち》と《実物提示教育》を用いて戦場に出すのがレガシー環境でも随一の強さを誇るコンボデッキ「スニーク・ショウ」だ。

 「赤単スニーク」はこの「スニーク・ショウ」から青を取っ払って、《裂け目の突破》を採用し2種8枚でこれら大怪獣の降臨を狙う高速コンボデッキだ。青を捨てたことにより《渦まく知識》《思案》などの手札を整えるカードは一切ない。安定性をかなぐり捨ててまで追求したのは、速度と妨害能力だ。

 赤は瞬間的マナ加速の色という側面を持っており、《猿人の指導霊》《煮えたぎる歌》という飛躍的にマナを増やすカードを持っている。

 これらと《水蓮の花びら》、そして単色になったことで可能となった《裏切り者の都》《古えの墳墓》の2マナ土地8枚体制による、圧倒的なマナ加速により開幕にコンボを決めることができる。それこそ1ターン目に速攻持ちの《グリセルブランド》が走って14枚引いて......なんてことも可能だ。

 そしてこの加速力を武器に、コンボのみならず妨害手段を叩きつけるのも赤単の特徴だ。《虚空の杯》やサイドの《三なる宝球》は、コンボやテンポといった、1~2マナの呪文に頼ったデッキをガッチリと締め上げる。これを置かれるだけでお手上げというデッキはレガシーには少なくない。

 メインから《血染めの月》による土地ロックを狙えるのも赤単の強みだ。これも1枚で対戦相手を機能不全に陥らせるデンジャラスムーブ。

 これらの妨害能力を持ったパーマネントをマナ加速から1~2ターン目に叩きつけるのも一種のコンボと言える。

テクニック!

煮えたぎる歌》+《業火のタイタン》:どちらかというとゲーム開始時に対戦相手に強烈な動きを押し付けることができるか、マリガン判断の方が大事なデッキではあるので......回す際にテクニックと呼べるものは特にない(笑)。《業火のタイタン》の紹介も兼ねてこの相性の良い2枚をピックアップ。

 《業火のタイタン》はレガシー環境においてとてつもない強さを発揮するクリーチャーだ。多くのデッキが用いるクリーチャーのタフネスは低いため、このカードの能力で盤面を掃除することは簡単だ。また、《致命的な一押し》《突然の衰微》などが中心で重いクリーチャーに対処する類の除去は少なく、最も見かける《剣を鍬に》も《虚空の杯》で簡単に対処可能だ。

 6マナというコストが素晴らしく、《騙し討ち》から走らせるだけでなく《煮えたぎる歌》などでマナを増やして普通に唱えることもできる。特に土地が並んでお互いの手札が空となった消耗戦の末に駆け付けた際にはこれほど頼もしいカードもない。

 クリーチャーや《騙し討ち》がすでに戦場に出ている状況で引いてしまったマナ加速は無駄ドローになりがちだが、タイタンであればそこから出たマナを起動型能力の支払いに充ててパワーを上げるという最低限の使い道にはなってくれる。ド派手に見えて隙のない大巨人なのだ。

注目のカード:《血染めの太陽

 《血染めの月》の追加カードとして採用されている。月のように赤マナしか生み出せなくなって対戦相手を行動不能に、という使い方はできないが、《汚染された三角州》のような、いわゆるフェッチランドを封じて同じように機能することもある。

 しかしメインから採用されている最大の理由は、その数を着実に増やしている《暗黒の深部》+《演劇の舞台》コンボを仕込んだデッキ対策として。エムラクールより巨大な20/20飛行・破壊不能というとんでもないトークンの生成をこれで防ごうというわけだ。また、これを置くと自分の《裏切り者の都》がデメリットなく使用できるというのは、時折ゲーム展開を面白い方に引っ張っていく。

 

 その迫力満点なリストにそそられて僕もMagic Onlineで使用してみた。コンボデッキ相手にブン回られたりして開幕3連敗という結果に、安定を捨てた代償なのか......と落ち込みそうになったが、そこからはこちらもブンブン、2ターン目に《世界棘のワーム》を発進させて15点&5/5のワーム3体とかいう滅茶苦茶をやらかしたりして6連勝! リーグ戦を2回やって通算成績は6勝4敗となった。

 ノっている時はぶっちぎりで優勝まで駆け抜けられる、そんなデッキの高いポテンシャルを見た。ダメな時でも5戦やって2勝3敗できると考えれば、案外安定しているデッキに分類されるのかもしれない。

 最後にプレイする上で大事なことを。「相手が○○を持っていないと想定し、だったら勝てる最大限の動きを仕掛ける」これを心掛けてほしい。時と場合にもよるが、このデッキではあまり対戦相手の何かをケアするという動きはしない方が良い。あったら負けだとしてもなかったら勝てる、じゃあそこに賭けてみる! これぐらいの気概で、ブン回してほしいね!

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