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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:スゥルタイ昂揚(モダン)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:スゥルタイ昂揚(モダン)
by 岩SHOW
『アモンケット』にて登場する新カードの中でも、余波カードはその見た目も衝撃的、メカニズムもフラッシュバックの変化球版であると、なんとも使いたくなるカードだ。手札と墓地にある時とで全く異なる挙動をする呪文、マジックに与える影響はいかほどのものだろうか。未知の経験が待っている(プレリリースでもう触ったとか言わないでね、その前に書いてるからね)。
この余波カードはインスタントとソーサリーで構成されるサイクルだ。この中には《驚天 // 動地》や《開拓 // 精神》のようにインスタントとソーサリーという異なるカードタイプが1枚に共存しているものもある。これは面白い。
こういったカードが墓地に落ちた時は、その両方のカードタイプをカウントする。すなわち、1枚で昂揚の条件を半分満たしてくれるのだ。アーティファクト・クリーチャーと一緒に落ちれば墓地にカード2枚しかないのに昂揚状態、なんてことも。やや下火の昂揚デッキにとってはこれは追い風ダッシュとなるか? スタンダード新環境へ向けてわくわくしつつ、今日はモダンでも頑張る昂揚デッキを見てみよう!
1 《沼》 1 《森》 1 《島》 2 《草むした墓》 1 《湿った墓》 1 《繁殖池》 4 《新緑の地下墓地》 3 《汚染された三角州》 1 《霧深い雨林》 4 《花盛りの湿地》 1 《忍び寄るタール坑》 1 《内陸の湾港》 1 《幽霊街》 -土地(22)- 4 《タルモゴイフ》 3 《ヴリンの神童、ジェイス》 1 《漁る軟泥》 1 《クルフィックスの狩猟者》 1 《永遠の証人》 1 《不屈の追跡者》 1 《意思切る者》 1 《エレンドラ谷の大魔導師》 1 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》 1 《叫び大口》 1 《墓所のタイタン》 -クリーチャー(16)- |
3 《ミシュラのガラクタ》 4 《致命的な一押し》 4 《ウルヴェンワルド横断》 3 《コジレックの審問》 3 《思考囲い》 2 《突然の衰微》 1 《四肢切断》 1 《大渦の脈動》 1 《最後の望み、リリアナ》 -呪文(22)- |
2 《残忍な剥ぎ取り》 1 《大物狙い》 1 《再利用の賢者》 1 《歯牙収集家》 1 《ゲトの裏切り者、カリタス》 1 《神秘の蛇》 1 《強情なベイロス》 1 《約束された終末、エムラクール》 1 《歩行バリスタ》 2 《対抗突風》 2 《軽蔑的な一撃》 1 《ボジューカの沼》 -サイドボード(15)- |
モダンは昂揚を達成するのが簡単。であれば、昂揚時に1マナで土地およびクリーチャーを何でも持ってこれる《ウルヴェンワルド横断》でやりたいことを好きなだけできてしまう。これを主軸とした、黒緑そして青を足した3色のコントロールデッキが「スゥルタイ昂揚」だ。
黒と緑はモダンにおいて「BG系」と一括りにされることが多い。これに属するのは手札破壊・パーマネント除去・《タルモゴイフ》を用いる中速デッキたちだ。モダン創設時からず~っと環境に存在し続ける老舗であり、「ジャンド」「アブザン」と3色目を足す構築が多く見られるが、中には純正2色の硬派なスタイルを貫くプレイヤーも。
黒緑に青をチョイ足しすることでこのデッキが得たカードは《ヴリンの神童、ジェイス》だ。
ジェイスはカードを1枚引き1枚捨てる、いわゆるルーター能力で昂揚の達成及び《タルモゴイフ》のサイズアップを手伝う。モダンは、例えば「トロン」を相手にした時の《致命的な一押し》のように、カードが腐ってしまうマッチアップがいくつか存在するため、そういった不要なものを他のカードに交換できるルーター能力は黒緑の弱さを補ってくれることだろう。また、《束縛なきテレパス、ジェイス》に変身してしまえば......除去も手札破壊も使いまわせるし、《ウルヴェンワルド横断》おかわりなんて相手からするともう投了レベルのアドバンテージだ。ぜひともこれを狙いたい。
そんな横断からサーチするのは《漁る軟泥》《叫び大口》《墓後家蜘蛛、イシュカナ》《墓所のタイタン》と、かゆい所に手が届くカードから問答無用のパワーカードまで。《エレンドラ谷の大魔導師》なんかもコンボデッキ相手に強烈なアンチカードとして突き刺さることだろう。《起源の波》なんかをぶっ放したい僕からすると正直泣くレベルの1枚である。
こういった、俗に言うシルバーバレット的な要素とは別に、《クルフィックスの狩猟者》《意思切る者》が採用されているのも面白い。どちらもクリーチャーに加えてもう1つタイプを持っているので、昂揚を手助けすることもあるだろう。
クルフィックスはまだ緑を用いるデッキでは使う方のカードだが、《意思切る者》はシブいね。「Living End」専用機だと思っていたが、サイクリングを持っているアーティファクト・クリーチャーということでまさかの採用だ。1マナでポイっと捨てれるのは良い。次ターンが返ってきたら勝ち、というような状況でこれを横断サーチしてきて蓋をして勝利確定!なんていうスーパープレイもあるかもしれない。進んで狙わなくても良いので、基本は忘れていてくれ。
サイドボードにも《大物狙い》《神秘の蛇》《歯牙収集家》と個性的なメンツが居並ぶ。ウルヴェンワルドを駆け巡れば、濃いぃヤツらと出会うんだね。やり込み甲斐のある、面白いデッキタイプだと思う。《獣相のシャーマン》を入れてそういう方向に特化、とかも楽しいと思うのでチャレンジしてみてほしい(絶妙に弱そうだが)。
こういうデッキは1枚1枚のチョイスにセンスが問われる。相手にカードのテキストを確認されることが喜びなプレイヤー、少なからずいることを知ってるぞ。そういう時には変にかっこつけたり意地悪しないで、紳士淑女なドヤをしていただきたい。クールに振る舞いながら内心ほくそえんでくれ、マイナーカード大好きおじさんとの約束だ!
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