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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:墓石の階段

浅原 晃

 「終活」という言葉を聞いたことはあるかのう? 人生の終わりに向けて身の回りの整理をしておく活動らしいのじゃな。

 今日は「いい石の日」じゃ。終活となれば、やはり、大事なのはお墓なのじゃな。マジックでも墓地は大事なところじゃろ? だから、お墓はいいものを用意すべきとわしは思うのじゃよ。

 そこで、今回はわしからナイスな墓石を紹介させてもらうぞい、《墓石の階段》じゃ。

 《墓石の階段》は『ミラージュ』に収録されたワールド・エンチャントじゃ。そもそも、ワールド・エンチャントを知らない? ふぉっふぉっふぉ、まあ、古代の遺物じゃし、無理もなかろう。

 ワールド・エンチャントは伝説のさらに上の概念でな、ワールド・エンチャント全体で戦場に1枚しか出せないのじゃ。『ミラージュ』では他にも、《絶望の荒野》や《不思議のバザール》などのワールド・エンチャントがあったのじゃが、これらは一番最後に出したものだけを戦場に残すのじゃな。戦いの世界そのものが移動するといった概念なんじゃ。

 そのため、このワールド・エンチャントは各プレイヤーに同じ効果があり、そして、派手で変な効果が多くてのう、この《墓石の階段》も、クリーチャー・デッキを後押しする効果を持っておったのじゃな。墓地にあるクリーチャーの数だけ毎ターン速攻のゾンビが駆けていく、ウォーキングデッドの世界になってしまうわけじゃ。実際には「黒ウィニー(アグロ)」などで使われておってな、当時一番強いと言われていた青白の「カウンターポスト」に対してのアンチデッキとして活躍したのじゃ。

 少しは終活の参考になったかのう? え、全然参考にならん? とても安らかに眠れそうにない? ふぉっふぉっふぉ、そりゃ、マジックの世界の住人は死んだくらいで、終わってたまるかと思っておるからのう。わしも、老いて益々盛んを超えて、死して益々盛んを目指しておるんじゃ。さて、ジムに行ってくるぞい、足腰を鍛えて《墓石の階段》を登れるいいゾンビになるんじゃ。終活? 時代はゾン活じゃ!

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