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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:獅子将マギータ

浅原 晃

 カードが変化しても根っこの部分は変わらない。それが、マジックの良いところじゃな。

 はるか昔から続けられている、ウィニー(アグロ)デッキとコントロールデッキの終わりなき戦いは今の時代も続いておる。特に青白系コントロールというのはいつの時代もアグロデッキの前に立ち塞がるのじゃ。例えば、今のスタンダードでは、「白単」や「赤単」に対しての「白青黒コントロール」といった構図が挙げられるかのう。

 さて、今日は4(し)4(し)だから、獅子の日じゃ。今日は、かつての青白系コントロールで使われた1枚、《獅子将マギータ》を紹介していこうかのう。

 《獅子将マギータ》は『プロフェシー』で登場した、伝説のスペルシェイパーというやつじゃ。スペルシェイパーは手札を捨てることを共通のコストにした起動型能力を持っておる。本来はプレイヤーが使う魔法を、クリーチャー自身が使うといったイメージじゃな。ゆえに使う魔法もそれぞれ、既存の魔法に沿ったものも多かったのじゃ。《夜明けに歩くもの》だったら《濃霧》を使うし、《誠実な証人》なら《解呪》を使うといった形じゃ。

 クリーチャーなので即効性が無く、除去されやすいといった欠点と引き換えに、手札がある限り繰り返し使用できるといったメリットも備えておった。そして、ついに『プロフェシー』では強力な呪文を内蔵した伝説のスペルシェイパーが登場したのじゃ。

 その1人が《獅子将マギータ》じゃ。内蔵されておるのは《神の怒り》、しかも、自身は含まれなかったのじゃから、盤面のコントロール力は高かったのう。それを主軸に据えた、青のドロー呪文や打ち消し呪文と合わせたデッキは、「カウンターマギータ」と呼ばれておったな。

 ただ、《獅子将マギータ》は生まれつき、体が弱く……だったかは分からんが、3/3のボディだったため、打ち消せない《ウルザの激怒》が登場した以後は、あまり活躍はできんかったようじゃのう。

 多分、100年後もマジックが続いておっても、この構図は残っておるじゃろうな。歴代の《神の怒り》も変わっておっておる、今は《ケイヤの怒り》じゃが、その時には《ガフの怒り》になっとるかもしれんがのう。それは無い? しからば、1000年後には何とか……。

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