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浅原晃の「プレミアイベント三大チェックポイント!」
「プロツアー『霊気紛争』」三大チェックポイント! コピーキャット、緑黒アグロ、マルドゥ機体。これをもって天下三分とする。3日目の天下は誰のものに?
「プロツアー『霊気紛争』」三大チェックポイント! コピーキャット、緑黒アグロ、マルドゥ機体。これを持って天下三分とする。3日目の天下は誰のものに?
by 浅原 晃
みなさん、こんにちは! アイルランドはダブリンで行われました、プロツアー『霊気紛争』はご覧いただけたでしょうか。
マジック:ザ・ギャザリング プロツアー『霊気紛争』 in ダブリン DAY1
マジック:ザ・ギャザリング プロツアー『霊気紛争』 in ダブリン DAY2
マジック:ザ・ギャザリング プロツアー『霊気紛争』 in ダブリン DAY3
『霊気紛争』の参入はもちろん、スタンダードで3枚のカードが禁止になったこともあり、新環境がどうなるのか? というのが、このプロツアーの最大の焦点となりました。今回の三大チェックではプロツアーで3大勢力となったデッキのそれぞれの動きを見られるように、見所を紹介していきたいと思います。
事前に予想されていた2つの有力デッキ
今回の台風の目となっていたのは《サヒーリ・ライ》と《守護フェリダー》のコンボを内蔵した「コピーキャット」と呼ばれるデッキと緑黒の《巻きつき蛇》を中心としたアグロデッキの2つでした。
「コピーキャット」は『霊気紛争』によって、スタンダードに登場したコンボデッキで、3マナと4マナの組み合わせという手軽さに加えて、《守護フェリダー》によって土地を対象とすれば1マナが還元され、計6マナあれば一度に決められることもあり、もっとも有力と考えられていました。
また「緑黒アグロ」は《巻きつき蛇》と《ピーマの改革派、リシュカー》という新戦力によって、層が一気に厚くなり、ハイパワーなクリーチャーを黒除去でサポートするという形で、『霊気紛争』発売当初の環境を制圧していました。
しかし、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ということわざもある通り、敵として知られているこれらのデッキは、相手の対策を乗り越えて、さらに勝利出来る力がなくてはいけません。特に「コピーキャット」のコンボそのものは本体火力などでも止まるため、妨害されやすいという欠点を持ち、警戒された上から勝ちに行くか、「コピーキャット」を倒すならどのデッキを選ぶのか、というのはどのプレイヤーも考えていたことでしょう。
そうして、多くのプレイヤーが選んだのが第3勢力と見られていた、マルドゥカラーの機体デッキだったのです。そして、メタゲームの妙がとんでもない結果を生むことになりますが、それは追って見ていきましょう。
チェックポイント1! コンボデッキの台頭を目撃せよ。
第4回戦:ピエール・ダジャン vs. マイク・シグリスト(初日 5:19:48~)
最初に紹介するのはコピーキャット同士の対決です。この第4回戦では、表のフィーチャーとして、緑黒昂揚vsグリクシス即席という対決も行われており、こちらも面白い戦いとなりましたが、その裏では、コピーキャット同士の対決が行われていました。コピーキャットはコンボパーツ以外の枠が非常に大きく、いろいろな形を組むことが可能で、それが、強みでもあり、難しさでもあります。
コピーキャットを使用する2人の強豪プレイヤーのアプローチは大きく異なり、ピエール・ダジャンが《霊気池の驚異》を加えた複数のコンボを内蔵した、コンボハウスのような形を取っているのに対し、マイク・シグリストはコントロールにコンボを加えたオーソドックスな形を採用していました。ここでは、コンボの動き、そして、いろいろな味付けができるという点などコピーキャットを要チェック!
チェックポイント2! 攻めるものと守るもの。手に汗握る戦いの行方は?
第13回戦:アレクサンダー・ヘイン vs. 行弘 賢(2日目 6:11:30~)
初日を7勝1敗と好成績で2日目へと臨んだ行弘賢は、リミテッドラウンドこそ思うような力を発揮できなかったものの、初日の構築ラウンドは5勝0敗、2日目もここまで全勝と構築ラウンドは好調を維持していました。その原動力となったデッキは、エネルギーに注目した自作の黒緑アグロデッキ。多くのプレイヤーがマルドゥ機体を使用し、環境が早い方向へとシフトすることを読んだのか、従来の緑黒に比べ《緑地帯の暴れ者》や《牙長獣の仔》など、軽いコストでプレッシャーをかけられるクリーチャーを採用した、オリジナリティの高いものでした。
対しては世界ランキング13位のアレクサンダー・ヘイン。勝ち組であるマルドゥ機体を駆り、序盤から、行弘賢を追い詰めていきます。しかし、この戦いでは、マジックは逆転のゲームであるということを思い出させてくれるかもしれません。行弘賢の正念場での戦いを要チェック!
6 《森》 4 《沼》 4 《花盛りの湿地》 3 《風切る泥沼》 4 《霊気拠点》 -土地(21)- 4 《緑地帯の暴れ者》 4 《光袖会の収集者》 4 《牙長獣の仔》 4 《歩行バリスタ》 4 《巻きつき蛇》 4 《ピーマの改革派、リシュカー》 4 《新緑の機械巨人》 -クリーチャー(28)- |
4 《霊気との調和》 3 《致命的な一押し》 2 《闇の掌握》 2 《霊気圏の収集艇》 -呪文(11)- |
1 《害悪の機械巨人》 1 《致命的な一押し》 3 《精神背信》 3 《造命師の動物記》 2 《殺害》 1 《人工物への興味》 1 《領事の旗艦、スカイソブリン》 2 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》 1 《生命の力、ニッサ》 -サイドボード(15)- |
4 《平地》 2 《山》 4 《感動的な眺望所》 1 《鋭い突端》 4 《秘密の中庭》 1 《乱脈な気孔》 2 《尖塔断の運河》 4 《産業の塔》 1 《霊気拠点》 -土地(23)- 4 《スレイベンの検査官》 4 《模範的な造り手》 4 《屑鉄場のたかり屋》 4 《経験豊富な操縦者》 2 《模範操縦士、デパラ》 2 《ピア・ナラー》 -クリーチャー(20)- |
3 《ショック》 4 《無許可の分解》 4 《キランの真意号》 2 《耕作者の荷馬車》 4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -呪文(17)- |
1 《異端聖戦士、サリア》 3 《致命的な一押し》 1 《儀礼的拒否》 3 《金属の叱責》 2 《グレムリン解放》 1 《耕作者の荷馬車》 2 《反逆の先導者、チャンドラ》 2 《尖塔断の運河》 -サイドボード(15)- |
チェックポイント3! プロツアーサンデー、そのステージ2に残ったのは? カラデシュ最速王決定戦。
決勝戦:ルーカス・エスペル・ベルサウド vs. マルシオ・カルヴァリョ(3日目 6:17:24~)
3日目、準々決勝ステージ1が終わったとき、残っていたのはマルドゥ機体を使うプレイヤーが6名。緑黒を使うプレイヤーはステージ1で倒れ、コピーキャットに至ってはトップ8に残ることすらできませんでした。明暗がクッキリ分かれた理由、それは、デッキの力よりも、追われるものと追うものの差かもしれません。誰もがコピーキャットを警戒する中、機体デッキはそれほど警戒されていなかったというのは間違いない事実でしょう。
マルドゥ機体で占められた準々決勝ステージ2からの戦いは、最速を決める戦いとなりました。その果て、決勝戦にたどり着いた2人のプレイヤーはさらに、素晴らしい戦いを見せてくれます。このプロツアーを締めくくる、最後の熱い戦いを要チェック!
3 《平地》 3 《山》 4 《感動的な眺望所》 1 《鋭い突端》 4 《秘密の中庭》 1 《凶兆の廃墟》 1 《燻る湿地》 4 《産業の塔》 2 《霊気拠点》 -土地(23)- 4 《スレイベンの検査官》 4 《模範的な造り手》 3 《発明者の見習い》 4 《屑鉄場のたかり屋》 4 《経験豊富な操縦者》 2 《ピア・ナラー》 1 《異端聖戦士、サリア》 -クリーチャー(22)- |
2 《ショック》 4 《無許可の分解》 4 《キランの真意号》 2 《霊気圏の収集艇》 3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -呪文(15)- |
1 《発明者の見習い》 2 《無私の霊魂》 1 《致命的な一押し》 1 《断片化》 1 《空鯨捕りの一撃》 2 《グレムリン解放》 1 《耕作者の荷馬車》 2 《領事の旗艦、スカイソブリン》 2 《反逆の先導者、チャンドラ》 1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 1 《鋭い突端》 -サイドボード(15)- |
4 《平地》 3 《山》 4 《感動的な眺望所》 1 《鋭い突端》 4 《秘密の中庭》 1 《凶兆の廃墟》 4 《産業の塔》 2 《霊気拠点》 -土地(23)- 4 《スレイベンの検査官》 4 《模範的な造り手》 2 《発明者の見習い》 4 《屑鉄場のたかり屋》 4 《経験豊富な操縦者》 2 《ピア・ナラー》 2 《異端聖戦士、サリア》 -クリーチャー(22)- |
3 《ショック》 4 《無許可の分解》 4 《キランの真意号》 1 《霊気圏の収集艇》 3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -呪文(15)- |
2 《無私の霊魂》 1 《大天使アヴァシン》 1 《致命的な一押し》 1 《断片化》 1 《ショック》 1 《空鯨捕りの一撃》 2 《燻蒸》 2 《グレムリン解放》 1 《領事の旗艦、スカイソブリン》 2 《反逆の先導者、チャンドラ》 1 《鋭い突端》 -サイドボード(15)- |
次回はグランプリ・静岡2017でスタンダード!
次回は3月17~19日にグランプリ・静岡2017が行われます。機体デッキはここでは逆に追われるものとなり、同じような結果が残せるかというのも注目でしょう。参加されるプレイヤーも、ニコニコ生放送で観戦予定の方も、これからのスタンダードの動向から目を離さないでチェックしていくといいかもしれません。また、《サヒーリ・ライ》が台頭するということも十分考えられますからね。それでは、また、次のプレミアイベントで!
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