GAME PLAY

RULES

- ルール文書 -

マジック・デジタル違反処置指針

2020年6月5日発効

はじめに

 マジック・デジタル違反処置指針は、ジャッジが、マジック:ザ・ギャザリング・アリーナ(MTGアリーナ)で行なわれるイベント中に起こる規定違反の解決のための適正な懲罰と手続き、ならびにその理由となる理念を知ることができ、イベントに参加したプレイヤーが不利益を被ったり、イベントの完全性が失われたりすることを防ぐために定められている。抵触行為に対して何らかの懲罰を与えなければ、ルールは有効に働かない。

この文書の枠組み

 この文書は、大きく2つの部分に分けられる。『大分類の定義と理念』(第1章)と『違反行為』(第2章~第4章)である。違反は大分類(イベント上の誤り、非紳士的行為)に分類され、その後、それぞれの違反ごとの小分類に分けられる。

 この文書で用いられる用語の定義については、マジック・イベント規定を参照のこと。

 この文書は定期的に更新される。最新版は http://www.wizards.com/wpn/Events/Rules.aspx で確認すること。

1.一般理念

 ジャッジは、公正な仲裁者であり、ポリシーとルールの執行者である。ジャッジは、問題があったと判断した場合と、懸念や疑問を持つプレイヤーに求められた場合と、ジャッジが状況の悪化を防ぎたい場合を除き、ゲームに介入しないこと。ジャッジはプレイ手順の誤りが発生するのを防ぐものではなく、問題が発生した後でルールやポリシーを破ったプレイヤーに罰を与え、正しいプレイと紳士的行為について、例を示しながらプレイヤーを教化するべきものである。また、ジャッジはゲーム外の誤りが発生することを防ぐために介入することも認められている。プレイヤーの過去や技量についての情報は、違反を変更するものではないが、取り調べにおいては考慮されうる。

 懲罰の目的は、そのプレイヤーが同種の誤りを将来犯さないようにすることである。そのためには、どの行動がルールやポリシーに抵触しているのかを説明し、教育のために必要なだけの懲罰を与える必要がある。また、懲罰は、そのイベントに参加しているその他のプレイヤーに対する抑止力や教育として、そしてプレイヤーの行為を追跡するためにも用いられることがある。

 ヘッドジャッジは、この指針から逸脱した懲罰を決定する権限を持つ。ヘッドジャッジは、特定の例外事象の存在下あるいは適用すべき理念がこの文書に定められていない場合でないかぎり、この指針の手順から逸脱することはできない。ルール適用度、イベントのラウンド数、プレイヤーの年齢や経験、プレイヤーを教育するという目的、ジャッジの認定レベルなどは例外事象として認められない。他のジャッジが逸脱を必要だと考えた場合、ヘッドジャッジに相談しなければならない。

 ジャッジは人間であり、間違うものである。ジャッジが間違った場合、ジャッジは自分の誤りを認識し、プレイヤーに謝罪し、手遅れになっていなければ修復する。スタッフがプレイヤーに間違った情報を与えたことによって何らかの違反になった場合、ヘッドジャッジはその懲罰を格下げする権限を持つ。たとえば、プレイヤーがジャッジにあるカードがそのフォーマットで使えるかどうかを尋ね、ジャッジが使えると答えた場合、その後でそのプレイヤーのデッキをチェックしたときにそのカードが入っていたことによってデッキが不正になっていた場合、ヘッドジャッジは通常の手順通りデッキリストを修復するが、ジャッジの直接の誤りによるものなので懲罰を【警告】に格下げすることもできる。

1.1.懲罰の定義

【警告】

 【警告】は、解決にいくらか時間がかかる小さな問題に対して与えられる。【警告】の目的は、ジャッジやプレイヤーに問題が起こったことを知らせ、違反のイベント上の記録を残すことにある。

【ゲームの敗北】

 【ゲームの敗北】は、進行中のゲームを即座に終了させる。【ゲームの敗北】を受けたプレイヤーは、ゲーム内の投了機能を使ってゲームを終了させること。【ゲームの敗北】によってマッチが終わらなかった場合、プレイヤーは現在のクライアントの状態から続けること。 クライアントがゲーム進行中でなければ、そのマッチは再開され、マッチの点数が正しくなるまで各プレイヤーがそれぞれ投了すること。その後、【ゲームの敗北】を受けたプレイヤーは次のゲームの先攻後攻を決める。

 マッチが始まる前に(プレイヤーが不正なデッキリストを提出したなどで)【ゲームの敗北】が与えられた場合、マッチが始まった後でそのプレイヤーはそのマッチの第1ゲームを投了すること。

【マッチの敗北】

 【マッチの敗北】は、マッチそのものが成立していなくなったときに与えられる、重い懲罰である。

 【マッチの敗北】は、通常、反則が行なわれたゲームに与えられる。その例外は、その違反を犯したプレイヤーのマッチが既に完了している場合だけである。その場合、そのプレイヤーの次のマッチに対して【マッチの敗北】が与えられる。

【失格】

 【失格】は、イベント全体の完全性に損害を与えるような行為、重大な非紳士的行為に対して与えられる。

 【失格】を受けるのは、そのイベントのプレイヤーであるとは限らず、観客などの見物人に対して与えられることもある。その場合、ウィザーズのイベント運営ソフトウェアを使っていたなら、【失格】にしてウィザーズ・オブ・ザ・コーストに報告するために、その人物はそのソフトウェア上ではそのイベントに入力される。

 【失格】は、ヘッドジャッジがそのイベントの完全性にかかわる問題があると判断するに足る情報があった場合には、証明なしで与えられることもある。ヘッドジャッジの報告書に、そうであるということを明記することが望ましい。

 この懲罰が適用された場合、そのプレイヤーは現在のマッチに敗北し、イベントから棄権した扱いになる。そのプレイヤーが【失格】になった時点で既に受け取っていた分については返還の義務を負わないが、追加の賞を受け取ることはない。

 プレイヤーが【失格】を受けた場合、そのプレイヤーはイベントから除外され、順位表示にも含まれることはない。従って、他のプレイヤーはその分だけ順位が上がり、その新しい順位に基づいて賞を受けることになる。足切りのあとで【失格】が与えられた場合、順位は繰り上がるが、次点のプレイヤーが追加ラウンドに進むことはない。例えば、プレイヤーズツアー予選の準々決勝で【失格】が与えられた場合、9位のプレイヤーは8位になるが、トップ8のシングル・エリミネーション・ラウンドに進む権利は得られない。

 シングルエリミネーションやダブルエリミネーションでは、その【失格】になったプレイヤーが対戦するそれ以降のマッチではそのプレイヤーが【マッチの敗北】を受けたものとして扱い、イベントを継続する。

 【失格】の手順に関するさらなる情報は http://blogs.magicjudges.org/o/disqualification-process/ 参照。

1.2.懲罰の適用

 懲罰は、懲罰データベースに永久記録されるよう、イベントの報告に添えて報告されるべきである。加えて、(〔遅刻〕(3.1)と〔デッキリストの問題〕(3.4)を除く)【ゲームの敗北】以上の懲罰はヘッドジャッジに報告され、ヘッドジャッジの手で与えられることが望ましい。

 イベントに参加していなくても懲罰が与えられる場合がある。この指針はプレイヤーを前提にしているが、ほかの人(観客、スタッフ、ジャッジ)も懲罰を受けるためにイベントに登録され(そして棄権扱いにされ)ることがある。懲罰が実際に適用される前に当該プレイヤーがイベントを棄権していたとしても、その懲罰は与えられる。

 懲罰が与えられる場合、ジャッジは関連するプレイヤー全員に、その違反について説明し、状況を正すための指示を与え、そして懲罰を与えるようにしなければならない。ヘッドジャッジがこの指針を逸脱することを選んだ場合、ヘッドジャッジは通常の懲罰と、逸脱の理由について説明することが望ましい。違反によっては、基本の懲罰に加えて反則を処理するための手続きが記されているものがある。その手続きは、スタッフが不公正である、偏っている、贔屓をしているというような批難を受けないように定められている。引用文に従って裁定を下した場合、プレイヤーの不満はジャッジではなく不公正なポリシーに向けられることになる。この手続きから逸脱した場合、そのプレイヤーや、そのプレイヤーから話を聞いた人たちからの不満がそのジャッジに向けられることになる。これらの手続きは、プレイされているゲームやゲームの状況、あるいはその懲罰の手続きによって誰が利益を得るかといったことを考慮しないし、考慮すべきではない。状況を「修復」したいと思うものではあるが、細かな状況が失われる危険があり、プレイヤーを(故意でないにせよ)贔屓することになりうるのでまずい考えである。

 単一の誤りが複数の関連する違反を引き起こした場合、それらの違反の中で最も重い懲罰を課す。

2.イベント上の誤り

 〔イベント上の誤り〕とは、マジック・イベント規定の抵触行為のことである。ジャッジがその誤りを故意だと判断した場合、〔非紳士的行為 ― 故意の違反〕の適用を検討するべきである。

 ここに記載されている違反以外の形でプレイヤーがマジック・イベント規定に抵触した場合、ジャッジは正しい手順をそのプレイヤーに説明すべきであるが、懲罰を与えるべきではない。継続して、あるいは故意に、それらの規定を無視していた場合、さらなる調査が必要になる場合がある。

 〔イベント上の誤り〕による【警告】は、そのプレイヤーが同じ分類の違反によって既に【警告】を受けている場合は【ゲームの敗北】に格上げされる。複数日にわたる大会においては、前日以前のこの種の違反に関する【警告】は考慮しない。

2.1.イベント上の誤り ─ 遅刻/Tardiness - 【警告】

定義:

 ラウンドの開始時に対戦相手あるいはイベント管理者に連絡を取ろうとしなかった、あるいは指示された行動を時間内に終わらせなかった場合、この違反となる。(すべてのプレイヤーが早く終わらせたため)ラウンドが前のラウンドの終了予定時刻よりも早く始まった場合、予定されていた前ラウンドの終了時刻までは〔遅刻〕とはならない。

 マッチ前あるいはマッチ中に、プレイヤーがトイレやプレイヤーがマッチを始めるのが不可能になるほどの通信断絶など正当な理由により遅れることの許可をジャッジに求め、それが認められた場合には、そのプレイヤーには〔遅刻〕になる前に10分間の時間が与えられる。10分以上の時間がかかった場合、【マッチの敗北】が与えられる。それ以下ならば懲罰は与えられない。

例:

  1. ラウンド開始5分後まで、対戦相手やスタッフに反応しなかった。
 

理念:

 プレイヤーは、マッチを行なえるように時間通りにいる義務と、時間通りに登録を終える義務がある。イベント主催者は懲罰適用前の時間を与えることを告知してもよい。そうしない場合は、ラウンド開始直後に該当する懲罰が与えられる。

格上げ:ラウンド開始から10分経過してもプレイヤーが反応しない場合【マッチの敗北】が与えられ、そのラウンドの終了までにそのプレイヤーがヘッドジャッジか代表管理者に申し出ない限り、棄権したものとなる。

2.2.イベント上の誤り ─ 外部情報の参照/Outside Assistance - 【マッチの敗北】

定義:

 プレイヤーが以下の行動を取った場合、この違反となる。

  • マッチの進行中に、そのマッチに関する秘匿情報を探した。
  • マッチの外部の人間にプレイの助言を求めたり、それを採用したり、言われた直後に報告しなかったりした。

 また、プレイヤー、観客、その他イベント関係者が以下の行動を取った場合も、この違反となる。

  • 記録が禁止されているイベントにおいて、そのマッチ外でとった記録を参照した。
  • マッチを始めたプレイヤーに、プレイの助言や秘匿情報を与えた。
  • ゲーム・クライアントで利用できる情報からは得られない情報を与える、第三者のウェブサイトやリソースやソフトのうち、主催者が承認してイベント開始前に告知したものでないものを使った。

 公開デッキリスト・イベントにおいては、デッキリストは共有情報として扱われ、いつでも参照できる。

 オンライン・イベントでは、デッキ・トラッキング・ソフトは、秘匿情報を提供しない限りにおいて使用が認められる。(デジタルMTR 3.5 共有情報と秘匿情報 参照)

例:

  1. 対戦相手の手札に何があるかを知るため、対戦相手のライブストリームやそのイベントの公式カバレージを見た。
  2. 対戦相手の手札にあるカードについて求めていないダイレクトメッセージを受け取ったが、直後にスタッフに報告しなかった。
  3. LANイベントで、プレイヤーが、主催者が承認していないサードパーティのデッキ・トラッキング・アプリを使った。
  4. オンライン・イベントで、LANイベントやテーブルトップのマジックのイベントで「外部情報」と扱われるような情報を入手した。
 

理念:

 イベントはプレイヤーの技量を試す場であり、外部の助言や指示に従う能力を試す場ではない。戦略上の助言、戦術上の助言、あるいはデッキ構築に関する助言は、外部情報である。

 この違反を犯した観客は、イベントに参加していない場合、その領域から離れるように指示されたり、デジタル環境でそれを行なったプラットフォームやサーバーから追放されたりすることがある。

2.3.イベント上の誤り ─ 遅いプレイ/Slow Play - 【警告】

定義:

 指名対戦で、プレイヤーが、適正な時間内にゲームの行動を終わらせなかった場合、この違反となる。いかなるマッチであっても、故意に遅くプレイすることで時間制限を有利に働かせようとしているとジャッジなどのスタッフが判断した場合、その違反には〔非紳士的行為 ─ 遅延行為〕が適用される。

例:

  1. プレイヤーが、ゲームの処理を行なうために必要以上の時間を費やした。
  2. プレイヤーが、ゲーム間にサイドボード後のデッキを提示するまでに、トーナメント戦指名対戦でプレイされるマッチで、伝統的なサイドボードの時間制限を超えるような必要以上の時間を費やした。
 

理念:

 ほとんどのマッチは、プレイヤーはプレイヤーが選択するために使える時間を制限するタイマーがあるトーナメント戦機能を用いて行なう。しかしながら、一部のイベントではクライアント上のタイマーが存在しない指名対戦を用いる。その場合も、プレイヤーは適切な速度でプレイする責任がある。

2.4.イベント上の誤り ─ デッキの問題/Deck Problem (DP) - 【ゲームの敗北】

定義:

 デッキリストが不適正であるか、プレイヤーがプレイしているデッキと整合していない場合、この違反となる。

例:

  1. スタンダード・フォーマットのデッキリストに禁止カードである《死者の原野》が含まれていた。
  2. デッキリストが56枚分しか登録されていなかった。そのプレイヤーのデッキは実際には60枚で、リストにない4枚の《払拭》が入っていた。
  3. 龍語りのサルカン》と《揺るぎないサルカン》の両方が使用可能なイベントで、デッキリストに「サルカン」とだけ登録されていた。
  4. プレイヤーが、メインデッキに記録されていない《予期》をマッチの第1ゲームでプレイした。
  5. マッチの第1ゲームで、プレイヤーのデッキに《墓掘りの檻》が入っていたが、サイドボードに1枚だけ登録されていたものだった。
 

理念:

 デッキリストは、デッキがそのイベントの間同一であることを保証するために用いられる。ジャッジや他のスタッフは、イベント開始前に、適正なデッキリストを提出して適正なデッキでプレイするようプレイヤーに心がけさせるべきである。イベントでの対戦が始まった以降にデッキリストを修正したプレイヤーは、通常、【ゲームの敗北】を受ける。マッチ及びその通常の手順の外で発見されたデッキリストの誤りに対する懲罰は、次のマッチの開始時に与えられる。

 デッキリストに曖昧または不明瞭な名前で書かれている場合、プレイヤーは発見されるまでそのカードを入れ替えることが可能になってしまう危険性がある。ストーリー上のキャラクター(プレインズウォーカーやその他の伝説のパーマネント)については、そのフォーマットにおいて該当するキャラクターが1種類である場合のみ名前だけでそれを指すものとして認められる。そのキャラクター名で始まる他のカードがフォーマットに存在したとしても関係ない。

 ヘッドジャッジは、そのプレイヤーがデッキリストに書いたものが正確でなかったとしても、明白で確定できると確信したなら、この懲罰を科さなくてもよい。

 プレイヤーが有利を得るためにデッキを提出したデッキリストから故意に変更した疑いがある場合、違反は〔非紳士的行為 - 故意の違反〕とみなされる。

 プレイヤーが使用しようとした相棒によって、デッキやサイドボードはリストと整合しているものの意図していた相棒の制限を満たさないような状況が発生しうる。このような状況では、デッキとサイドボードのカードを入れ替えることでその制限を満たすように変更することが認められる。

追加措置:

 デッキリストに不適正なカードが含まれている場合、そのカードを取り除く。意図した相棒の制限を満たすためにデッキリストを変更することが認められている場合、プレイヤーはその制限を満たすようにデッキとサイドボードのカードを入れ替える。

 リストが適正であってデッキに問題がある場合、デッキをプレイヤーが提出したデッキリストに合わせて変更する。プレイヤーが提出したデッキを作れないなら、そのプレイヤーが使えないカードについては、《平地》《》《》《》《》というカード名のカードを任意の組み合わせで追加してデッキの下限枚数を満たすようにする。 デッキリストをそれに合わせて変更する。

 最後に、デッキに含まれるカードの枚数が下限に満たない場合、プレイヤーはカード名が《平地》《》《》《》《》のいずれかであるカードを望む組み合わせで下限枚数を満たすように加える。デッキリストをそれに合わせて変更する。この変更は、後になくしたカードの代わりを見つけた場合には懲罰なしで元に戻すことができる。

2.5 イベント上の誤り ― 回線切断/Disconnect - 【警告】~【マッチの敗北】

定義:

 プレイヤーのゲーム・クライアントとの接続がゲーム中に切断された、あるいはラウンドの開始時に対戦相手と連絡を取れたプレイヤーが、かなりの時間連絡が取れなくなった場合、この違反となる。 スタッフが連絡を取ろうとしてプレイヤーから反応がなかった場合、そのプレイヤーは〔回線切断〕と扱われる場合がある。

例:

  1. ゲーム中にプレイヤーの回線が切れたが、時間切れになる前に再接続した。
  2. プレイヤーがマッチの準備をした後、対戦相手に10分間何も言わなかった。
  3. プレイヤーが、戦闘フェイズの間に電源を切った。
 

追加措置:

 回線切断中に失われたターン、ターンの一部、タイムアウトは、回線切断していたプレイヤーに補填されることはない。

 回線切断によってプレイヤーがMTGアリーナ・クライアント上でゲームに敗北していた場合、そのゲームはその回線切断していたプレイヤーの敗北として扱われる。そのゲームの決着によってマッチが終わっていなかった場合、マッチを再開する必要がある場合がある。

 マッチを再開する場合、プレイヤーはそのラウンドの開始時に選んだのと同じ方法でお互いに指名対戦を行なうこと。 プレイヤーは手動でゲームを投了し、マッチ成績を本来の正しいものにすること。回線切断したプレイヤーは、次のゲームの先攻後攻を決める。

 ラウンドの終了が近づいていた場合、まだプレイしているかを確認するためにジャッジがまだ報告されていないマッチのプレイヤーに連絡をとる場合がある。 どちらかのプレイヤーが反応した場合、そのマッチは継続中だと判断し、適切に解決すること。 規定の、告知された時間内にどちらのプレイヤーも反応しなかった場合、そのマッチは両者敗北として扱うこと。

格上げ:

 理由を問わず、対戦相手から10分以上回線切断したプレイヤーは、そのマッチを放棄したものとして【マッチの敗北】を受ける。

3.非紳士的行為

 〔非紳士的行為〕は、大会の安全性や競技性、楽しさ、または完全性に大きな被害を与える可能性のある、問題のある振る舞いである。

 非紳士的行為は、紳士的行為でないということとイコールではない。「良い」とも「紳士的だ」とも言えないが「競技的」である行為がある。それらは「非紳士的」ではない。チャットでの軽口に乗らなかったり応答しなかったりすることは、決して〔非紳士的行為〕ではない。何が〔非紳士的行為〕かを最終的に判断するのは、ヘッドジャッジである。

 ジャッジは、その行為がどう問題であるかを説明すること。プレイヤーは状況と振る舞いを即座に改善すること。しかしながら、確かにプレイヤーにその行動の重大性を理解させることは重要であるが、ジャッジは常に衝突を悪化させるよりも状況をやわらげる方法を探すこと。

3.1 非紳士的行為 ─ 軽度/Unsporting Conduct - Minor - 【警告】

定義:

 プレイヤーが、イベントあるいはその参加者に損害を与える行為を行なった場合、この違反となる。その個人の周囲に不快感を与える場合があるが、不快感を与えなかったからといってこの懲罰が免除されるわけではない。

 これは、個人に向けられたものではなく公共空間やそのイベントに関連するフォーラムなどでの行為も含まれることが多い。また、〔非紳士的行為 - 中度〕や〔非紳士的行為 - 重度〕のレベルには到らない特定個人への能動的直接的無作法もこれに当たる場合がある。

例:

  1. チャットのイベント全体チャンネルで、低俗で下品な発言をした。
  2. ジャッジに、対戦相手に懲罰を与えるよう不適切に要求を行なった。
  3. ジャッジが裁定し終える前に、ヘッドジャッジへの上訴をした。
  4. LANイベントで、プレイエリアを離れるようにというスタッフの指示に従わなかった。
  5. ゲーム内チャットやダイレクトメッセージで、対戦相手に無礼を働いた。
 

理念:

 全ての参加者は、イベントにおいて安全で快適な環境を期待していると考えられる。従って、参加者はその環境を保つために受け入れられない振る舞いについて自覚する必要がある。

追加措置:

 プレイヤーはその問題をただちに解決しなければならない。さらなる〔非紳士的行為 ─ 軽度〕には、他の項目であっても【ゲームの敗北】が与えられる。繰り返しや格上げによって【ゲームの敗北】が与えられた場合、それがゲームの終了時だったとしたら、ジャッジの判断によって懲罰を次のゲームに適用するようにしてもよい。

3.2 非紳士的行為 ─ 中度/Unsporting Conduct - Moderate - 【ゲームの敗北】

定義:

 プレイヤーがイベントに参加している個人や特定集団の体験を邪魔するような指向的行動をした場合、この違反となる。

 これには、人種、肌の色、宗教、出身国、年齢、性別、障害、性的指向などに基づく侮辱が含まれるが、それ以外でも1人以上の個人を邪魔するものは当てはまる場合がある。また、対戦相手に懲罰を受けさせるために何らかの否定的行為をさせようとしたり挑発したりすることも当てはまる場合がある。

例:

  1. マッチに負けた後、対戦相手を脅迫したわけではないがその不利益を祈った。
  2. プレイヤーが、対戦相手が報復したくなるようにしむけ、ゲームプレイに集中できなくなるように繰り返し対戦相手を侮辱した。
  3. プレイヤーが、マッチ終了後チャットやイベント全体チャットで、対戦相手のツキや技量の無さについて長々と過度に文句を言った。
 

理念:

 指向性のある否定的行為は、特にオンライン・イベントにおいて、参加者を大いに苦しめるものである。そのふるまいの理由がなんであれ、それは不適切であり、勧められることではない。

追加措置:

 プレイヤーはその問題をただちに解決しなければならない。〔非紳士的行為 - 中度〕を繰り返した場合、別の理由によるものだったとしても、【マッチの敗北】になる。繰り返しの違反に対して【マッチの敗北】が与えられた場合、それがゲームの終了時であったなら、ジャッジはその懲罰を次のゲームに与えることもできる。

 ジャッジは、その裁量により、関係者同士のゲーム外の会話はすべてジャッジが立ち会っているチャットで行なうように指示してもよい。この指示に違反した場合、〔非紳士的行為 - 重度〕となる。

3.3 非紳士的行為 ─ 重度/Unsporting Conduct - Major - 【マッチの敗北】

定義:

 プレイヤーが、1人またはそれ以上の個人が嫌がらせ、強迫、いじめ、つきまといだと常識的に感じるような行動をした場合、この違反となる。これには、人種、肌の色、宗教、出身国、年齢、性別、障害、性的指向に基づく侮辱が含まれる。物理的な暴力に関する脅しは、〔非紳士的行為 ― 重度〕として扱うこと。

 この違反として扱われる嫌がらせの成立において、違反者が悪意や害意を持っている必要はない。

例:

  1. 対戦相手を人種差別的言辞で中傷した。
  2. 書面による許可なく他のプレイヤーの不適切な写真を撮った。
  3. 他の参加者をデートに誘い、断られたのにしつこく誘い続けた。
  4. 手を出させる目的で他のプレイヤーの邪魔をした。
  5. プレイヤーが、他のプレイヤーを脅す目的でイベント全体チャンネルを使った。
 

理念:

 安全な環境は、すべての大会参加者が基本的に期待していることである。嫌がらせはこの安全とイベントの完全性を蝕むものである。故意に、大会において有害あるいは不快な状況を作り出すプレイヤーは、即座にその振る舞いを改めて後悔の念を示すか、さもなければ除外されるべきである。

 この違反の対立的性質から、可能であればジャッジは進行中のマッチを終了させ、プレイヤーを引き離す必要がある。状況を悪化させることがないよう、あらゆる手を尽くすこと。違反者は懲罰と、理由を問わずその振る舞いが許容されない理由の教育を受けるためにそのエリアから除外され、あるいはプライベート・チャットに誘導される。その後、落ち着きを取り戻すためにいくらかの時間がかかることが考えられる。

 スタッフはこうした問題を気づき次第調査しなければならない。その違反が〔非紳士的行為 ― 重度〕に当てはまらないと判断した場合にも、ジャッジはその行為が〔非紳士的行為 - 軽度〕や(非紳士的行為 - 中度〕に当てはまらないかどうか検討することが推奨される。少なくとも、以降の誤解を防ぐため、プレイヤーが話し合うことが推奨される。

追加措置:

 プレイヤーはただちに振る舞いを改めること。この違反がマッチの終了時に行われていた場合、ジャッジはこの懲罰を次のマッチに適用してもよい。

格上げ:

 この違反が悪意を持っておこなわれていたり、プレイヤーが反省の意を示さなかったり、この違反が後に繰り返されたりした場合には、懲罰は【失格】とイベント会場(あるいはオンライン・イベント・チャンネル)からの退場になる。

3.4 非紳士的行為 ─ 結果の捏造/Improperly Determining a Winner - 【マッチの敗北】

定義:

 プレイヤーが、現在のゲームに関係ない方法(や、現在のゲームで適正でない行動)でゲームやマッチの勝者を決めようとした、あるいはそう提案し、またはこうした申し出がルールに反すると知らなかった可能性のあるプレイヤーがそう提案するような言葉で欺いた場合、この違反となる。

 そのプレイヤーが、自身の行動がルールに反していることを知っていた場合は、その違反は〔非紳士的行為 ― 故意の違反〕である。

例:

  1. イベントで時間切れに際して、引き分けになりそうだった2人のプレイヤーがダイスを振り、勝者を決めた。
  2. マッチの勝者をオンラインの乱数ジェネレータで決めようと対戦相手に提案した。
  3. プレイヤー2人が腕相撲をしてマッチの勝者を決めた。
  4. プレイヤー2人がじゃんけんをしてマッチをするか引き分けにするかを決めた。
  5. プレイヤーが「これじゃ引き分けになっちゃう、僕らお互いにとって最悪の事態だ。何かできることはないかな」と言った。
 

理念:

 ゲーム外の方法で勝者を決定することは、イベントの完全性を危うくする。

 時間切れによって引き分けになったマッチはその通りに報告されるはずであり、その結果を決定するために不正な方法を用いることはこの懲罰の対象となる。

3.5 非紳士的行為 ─ 買収・賭博/Bribery and Wagering - 【マッチの敗北】

定義:

 プレイヤーが、対戦相手に、投了や引き分け、マッチ結果の捏造について利益を示して提案したり、それらの提案をさせようとしたり、あるいはそれらの提案を受け入れたりした場合、この違反となる。デジタル・マジック・イベント規定の5.2節に、買収の成立条件についてより詳しく記載されている。

 賭博は、プレイヤーまたは観客がイベントやマッチ、あるいはその一部の結果に関して賭けを行なった、あるいは提案したときに成立する。賭博は金銭に限るものではなく、また、賭けの対象が自分のマッチかどうかも問題ではない。

 そのプレイヤーが、自身の行動がルールに反していることを知っていた場合は、その違反は〔非紳士的行為 ― 故意の違反〕である。

例:

  1. プレイヤーが、対戦相手に100ドルで投了してくれないかと持ちかけた。
  2. 賞金を山分けにする代わりに投了してくれるよう、対戦相手に頼んだ。
  3. LANイベントで、観客2人が、あるマッチが終わるまでに何ゲームかかるかに関して賭けを行なった。
 

理念:

 買収と賭博はイベントの完全性を損なうものであり、厳しく禁じられている。

3.6 非紳士的行為 ─ 攻撃的行為/Aggressive Behavior - 【失格】

定義:

 他者あるいはその持ち物に対して脅迫的な振る舞いをした場合、この違反となる。これにはネットワークのセキュリティやプレイヤー、スタッフ、観客のオンラインのプライバシーを脅かす行為も含まれる場合がある。

例:

  1. 他のプレイヤーに、殴ると脅した。
  2. 他のプレイヤーの座る椅子を引いて、そのプレイヤーを床に倒させた。
  3. 裁定を受けた後で、ジャッジに脅迫的な態度を見せた。
  4. 同意なく他のプレイヤーの個人情報をさらすと脅した。
  5. オンラインのトーナメント・プラットフォームを侵害しようとした。
 

理念:

 イベントの全関係者の安全は、最優先されることである。悪用や恫喝行為には、許容の余地はない。

追加措置:

 イベント主催者は当該行為者をイベント会場から退場させること。

3.7 非紳士的行為 ─ イベント物品の窃盗/Theft of Tournament Material - 【失格】

定義:

 対人のイベントで用いる備品などの物品を盗んだ場合、この違反になる。

例:

  1. 対戦相手のコンピューターやタブレットや電話を盗んだ。
  2. テーブル番号札をテーブルから盗んだ。
 

理念:

 プレイヤーは、自分の物品がなくなることを心配せずにイベントに参加する。しかし、これはプレイヤーが自分の所有物に注意を払う責任がないということではない。また、イベントに持ってきた、あるいは配られた物品を最後まで持っていることは当然である。イベントの物品に関係しない窃盗はイベント主催者の責任になるが、ジャッジは可能な限り主催者に協力すべきである。

追加措置:

 イベント主催者は当該行為者をイベント会場から退場させるか、そのイベントのオンライン・チャンネルから追放するかするべきである。

3.8 非紳士的行為 ─ 遅延行為/Stalling - 【失格】

定義:

 イベントの、MTGアリーナのマッチ・クロック外の時間制限を利用して有利にしようと、故意にプレイを遅くした場合はこの違反になる。故意でない場合には、〔イベント上の誤り ─ 遅いプレイ〕を適用する。

例:

  1. ラウンドの残り時間が2分で自分のマッチ・クロックが10分残っていた時に、有利なマッチ結果を得ようと意図的にプレイを遅くした。
  2. ラウンドの残り時間を潰すために、裁定を求めて上告した。
  3. タイムアウトやマッチ・クロックが使われていない状況で、考える時間を増やすことで有利を得る目的で意図的にゆっくりとプレイした。
 

理念:

 これは以下の状況で意味を持つことが特に多い。

  • マッチの再開によって主催者がそのラウンドに割り当てた時間よりも多くの時間がマッチ・クロックにあるようになっている。
  • プレイヤーが、トーナメント戦は使っておらず、マッチ・クロックやタイムアウトも無効になっているイベントやイベントのステージに参加している。
3.9 非紳士的行為 ― 故意の違反/Cheating - 【失格】

定義:

 イベント関連文書で定められた規則を破ったり、イベント・スタッフに嘘をついたり、あるいは、自分のマッチで違反があったにもかかわらずそれに注意しなかったりした場合、この違反となる。

なお、以下の条件を満たしていない場合、〔故意の違反〕にはならない。

  • そのプレイヤーが、自分の行動で有利を得ようとしている。
  • そのプレイヤーが、自分が不正なことをしていると認識している。

 どちらかの条件でも満たしていなければ、その違反は〔故意の違反〕ではなく、他の違反で取り扱われる。〔故意の違反〕は一見すると〔ゲーム上の誤り〕や〔イベント上の誤り〕になるので、意図や認識を確認するためにジャッジによる調査が必要である。

 〔故意の違反〕には、ゲームやイベント運営ソフトのバグや不具合の意図的あるいは計画的な利用も含まれる。

例:

  1. プレイヤーが、対戦相手に無断で記入済みの結果報告用紙を不正に改竄した。
  2. 自分の主張を強めるため、ゲーム中に何が起こったかについてスタッフに嘘をついた。
  3. プレイヤーが利益を得る目的で、意図的にMTGアリーナのバグをついた。
  4. 有利を得る目的で、プレイヤーがラウンドとラウンドの間に故意にデッキを変更した。
 

付録A - 過去の版からの変更点

 現在の版とその直前の版との変更点だけがこの付録に記されている。

2020年6月11日
  • 2.2.〔イベント上の誤り - 外部情報〕の例Dが削除され、その節の終わりに注記が追加された。 これは例ではない。
  • 2.5.〔イベント上の誤り - 回線切断〕の懲罰が【警告】から【警告】~【マッチの敗北】に変更された。(追加措置を確認のこと。)
2020年6月5日
  • 文書作成。