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EVENT COVERAGE
プロツアー『マジック2015』
スタンダードメタゲームブレイクダウン・2日目
Adam Styborski / Tr. Tetsuya Yabuki
2014年8月2日
昨日、私たちは今大会の状況を見極めるべく、会場全体のデッキ分布を覗き見た。その後8回戦――ドラフト3回戦とスタンダード構築5回戦――を経て、2日目のプレイヤー数は228人まで減った。現時点ではまだ、あるデッキが他のものよりひと際優れているかどうかを論じるには早過ぎるものの(ドラフト・ラウンド3回戦は構築の出来とは関係がないのだ!)、状況が変化したかどうかを確認することはできる。好ましくないマッチアップを避けたいデッキがいくつもある以上、本日のデッキ分布の状況はトップ8を決める上で重要な役割を持つことだろう。
まずは、全体的なメタゲームブレイクダウンから。
アーキタイプ | 使用者数 |
---|---|
黒単信心 | 39 |
白黒ミッドレンジ | 31 |
青単信心 | 21 |
エスパー・コントロール | 20 |
白青コントロール | 15 |
白赤バーン | 13 |
白緑アグロ | 12 |
緑単信心 | 9 |
赤単「熟練扇動者」 | 7 |
ジャンド・モンスターズ | 6 |
ジャンド・プレインズウォーカーズ | 5 |
赤緑モンスターズ | 5 |
白赤アグロ | 5 |
黒緑ミッドレンジ | 4 |
赤単アグロ | 4 |
バント・コントロール | 3 |
黒単アグロ | 3 |
呪禁ナヤ | 3 |
黒緑アグロ | 2 |
青白コントロール | 2 |
ナヤ・アグロ | 2 |
ナヤ・ミッドレンジ | 2 |
ナヤ・モンスターズ | 2 |
赤単信心 | 2 |
バント・ミッドレンジ | 1 |
黒緑「備蓄品」 | 1 |
黒赤バーン | 1 |
緑白トークン | 1 |
ジャンド・ミッドレンジ | 1 |
迷路の終わり | 1 |
赤単バーン | 1 |
赤緑アグロ | 1 |
スリヴァー | 1 |
白黒アグロ | 1 |
白青赤コントロール | 1 |
昨日のメタゲームブレイクダウンと比べてみると、「ナヤ・プレインズウォーカーズ」やリアニメイト系のデッキ、それから「緑白ミッドレンジ」といった、特に目立つことのなかったデッキたちが表から脱落する結果になった。しかしだからと言って、これらが初日最も負けたデッキというわけではない。
アーキタイプ | サブタイプ | 使用者数 | 使用率 | 前日比 |
---|---|---|---|---|
黒単信心系 | タッチ白 | 1 | 0.4% | -0.4% |
タッチ緑 | 4 | 1.8% | -0.5% | |
タッチ赤 | 0 | 0.0% | -0.3% | |
黒単 | 34 | 14.9% | 1.3% | |
合計 | 39 | 17.1% | 0.1% | |
白青コントロール系 | エスパー | 20 | 8.8% | 0.1% |
バント | 3 | 1.3% | 0.2% | |
白青赤 | 1 | 0.4% | 0.2% | |
白青 | 15 | 6.6% | 0.2% | |
合計 | 39 | 17.1% | 0.7% | |
アグロ系 | 赤単「熟練扇動者」 | 7 | 3.1% | 0.6% |
赤単 | 4 | 1.8% | -0.2% | |
白赤 | 5 | 2.2% | 0.2% | |
黒単 | 3 | 1.3% | 0.2% | |
白緑 | 12 | 5.3% | 0.8% | |
ナヤ | 2 | 0.9% | 0.0% | |
その他 | 4 | 1.8% | 0.9% | |
合計 | 37 | 16.2% | 2.6% | |
ミッドレンジ系 | 白黒 | 31 | 13.6% | 2.7% |
黒緑 | 4 | 1.8% | 0.1% | |
ナヤ | 2 | 0.9% | 0.0% | |
ジャンド | 1 | 0.4% | -0.1% | |
その他 | 1 | 0.4% | -0.1% | |
合計 | 39 | 17.1% | 2.6% | |
青単信心系 | タッチ赤 | 2 | 0.9% | 0.3% |
青単 | 19 | 8.3% | 0.0% | |
合計 | 21 | 9.2% | 0.3% | |
赤緑モンスターズ系 | ジャンド | 6 | 2.6% | -2.1% |
ナヤ | 2 | 0.9% | -0.2% | |
赤緑 | 5 | 2.2% | 0.0% | |
合計 | 13 | 5.7% | -2.4% | |
緑単信心系 | タッチ黒 | 4 | 1.8% | 0.1% |
タッチ赤 | 3 | 1.3% | 0.5% | |
タッチ青 | 1 | 0.4% | -0.1% | |
緑単 | 1 | 0.4% | -1.5% | |
合計 | 9 | 3.9% | -1.1% | |
プレインズウォーカーズ系 | ジャンド | 5 | 2.2% | -0.6% |
ナヤ | 0 | 0.0% | -0.8% | |
合計 | 5 | 2.2% | -1.4% | |
バーン系 | 白赤バーン | 13 | 5.7% | -1.0% |
赤単バーン | 1 | 0.4% | -0.1% | |
黒赤バーン | 1 | 0.4% | 0.2% | |
合計 | 15 | 6.6% | -0.9% | |
その他 | 合計 | 11 | 4.8% | -0.7% |
総計 | 228 | 100.0% | 0.0% |
確認できる状況の変化はかなり細かいが、いくつか観察できることがある。
まず多くのアーキタイプが、会場での使用率を維持したままだ。(とりわけ色をタッチしていない純正バージョンが活躍した)「黒単信心」系と「白青コントロール」系がそれぞれ約17%を占め、「青単信心」系の9%と「バーン」系の7%も勢力を堅持している。
最大の負け組は「赤緑モンスターズ」系で、これは特に「ジャンド・モンスターズ」の失敗によるところが大きい。また色を足さない「緑単信心」と「プレインズウォーカーズ」系デッキも大きく数を減らした。そして「黒単信心」系と「白青コントロール」系の2大アーキタイプが勢力の維持に留まる中で、「白黒ミッドレンジ」は勢力を伸ばしており、このまま「最大勢力」を掌握するかもしれない。これらミッドレンジ系のデッキは、いずれもここ数カ月の大会で特に支配的ではなかった。より人気を集めたデッキに対して少しだけ弱かったことが、むしろここで活きたのかもしれない。
一夜を越え2.7%もの割合で勢力を増した「白黒ミッドレンジ」と並び、勝ち組となったのはアグロ系全般だ。会場内の他のデッキに対する強さと、それから最も強力なチームのひとつが採用したという事実から、アグロ系のデッキが「白黒ミッドレンジ」以上の活躍を見せたとまでは言えないだろう。それでも、アグロ系は「黒単信心」系と「白青コントロール」系に迫るアーキタイプに浮上したのだ。アグロ系はそのほとんどがうまくいっているが、全体のメタゲームを見た場合は「青単信心」の存在があり、もう少し小さく収まりそうだ。「赤単『熟練扇動者』」などのようなデッキは素早くプレッシャーをかけ、速度で劣るデッキを窮地に追い込む。昨日のフィーチャー・マッチでも、殿堂顕彰者、ジョン・フィンケル/Jon Finkelとプロツアー『ギルド門侵犯』トップ8入賞のメリッサ・デトラ/Melissa Detoraが当たり、この環境のアグレッシブなデッキがどれほどの速さでスピードに劣るミッドレンジ系のデッキを打ち倒すのか、という最高の例を見せてくれた。
このように実に様々なデッキが活躍したことで、この週末に向けてプレイヤーたちが取れる選択肢の幅とは関係なく決まるトップ8の予想は難しくなった。本日終盤に最高の舞台へ上がるデッキを、君たちはどれだと考えているだろうか?
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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