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プロツアー『破滅の刻』

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プロツアー初出場でトップ8入賞! ふたりの新星の強さの源とは

By 矢吹 哲也

 予選ラウンドがすべて終了し、トップ8入賞者アナウンスが会場に響く。

 パウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ/Paulo Vitor Damo da Rosa。サミュエル・パーディー/Samuel Pardee、サミュエル・ブラック/Samuel Black、セス・マンフィールド/Seth Manfield......錚々たる名前が並ぶ中、開催国・日本のプレイヤーも2名が見事にトップ8入賞を決めた。

 ひとりは、藏田 真太郎。

t8_kurata_400.jpg

 もうひとりは、佐々部 悠介。

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 名前を聞いてもピンとくる人は少ないかもしれない。それもそのはず、彼らはなんと今大会がプロツアー初出場であり、彼らにとって鮮烈なデビュー戦となったのだ。

 そこで激戦を終え、写真撮影やプロフィール記入などのトップ8入賞者の責務を終えた直後のふたりに、わずかながら時間をいただき興奮冷めやらぬ声を聞いた。

top8_jp_players.jpg

 今大会を振り返って、ふたりは次のように語る。

佐々部「ひとことで言うと、結構運が良かったというのが正直なところですね(笑)。でも今回のプロツアーに向けては、京都にある僕の祖父の家に人を集めて練習合宿を行ったんですが、そのおかげで良いデッキを選べたのが大きかったです。集まったメンバーは普段からひたすらドラフトをともにする『ドラキチ』というグループなんですが、新セットが発売されるたびにその週末は朝9時から集合し、ショップの閉店時間までドラフトをやり続けています。その経験も結果に繋がったのかなと感謝していますよ」

藏田「僕の場合はずっとワイワイ楽しむ環境でマジックと付き合ってきました。グランプリへの参加もみんなで楽しく行くからついて行った感じで、だから競技の場でドラフトを行う機会はないまま今大会を迎えました。最初のドラフトで高橋 優太さんや中村 修平さんと同じ卓になったときは震えましたよ。それでもピックがうまく噛み合ったり、構築の方も試行錯誤の結果がハマってくれたりして、嬉しいです。特に構築は、全部で3ゲームしか落としてないです!」

 そして明日の意気込みを尋ねると、彼らは一度姿勢を正し、その熱意を口にした。

佐々部「せっかくここまで来たなら優勝したいですね。明日頑張ります!」

藏田「僕はね、『Just for fun』の精神で。世界のトップ・プレイヤーたちと注目が集まる中で戦えるなんて最高にたまらないんで、めっちゃ楽しんできます。結果は、僕が気持ちよくプレイしていれば付いてくると信じているんで。それから、みんなガッツリやらなくてもマジックは楽しめるよってことをアピールしたいです。気楽にこっちおいでよ、と」

 両者に共通するのは、ともにマジックを楽しむ仲間の存在だ。今大会における彼らの活躍は、常に競技の場に身を置くことだけが勝利を引き寄せるのではないことを私たちに教えてくれる。マジックを心から愛し、遊び方にとらわれず楽しみ続けることで得られるものもあるのだ、と。

 ふたりは明日、マジックの競技最高峰であるプロツアー最終日を楽しみに行く。

 観戦する皆さんもぜひ、最高のプレイヤーたちが繰り広げる最高の戦いを楽しんでいただきたい。

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RESULTS

対戦結果 順位
最終
16 16
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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