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プロツアー『破滅の刻』
プロツアー『破滅の刻』 2日目スタンダード・メタゲーム・ブレイクダウン
Chapman Sim / Tr. Keiichi Kawazoe / TSV Yusuke Yoshikawa
2017年7月29日
463名のプレイヤーが京都に集ったこのプロツアー『破滅の刻』だったが、初日で4勝4敗以上の成績を残せたのは288名であった。つまり、メタゲームを語る上でのベンチマークとして使われる2日目進出率のラインは62.2%ということになる。初日のメタゲーム・ブレイクダウンと今日のものを比較することで、どのデッキが平均を超えたのか、一方どのデッキが振るわなかったかを見てみよう。
アーキタイプ | 初日使用者数 | 2日目使用者数 | 2日目進出率 |
---|---|---|---|
黒赤アグロ | 7 | 6 | 85.7% |
黒緑「巻きつき蛇」 | 45 | 35 | 77.8% |
ラムナプ・レッド | 115 | 84 | 73.0% |
黒単ゾンビ | 53 | 36 | 67.9% |
青赤コントロール | 29 | 19 | 65.5% |
ティムール・エネルギー | 17 | 11 | 64.7% |
赤緑ランプ | 24 | 15 | 62.5% |
マルドゥ機体 | 33 | 20 | 60.6% |
ティムール現出 | 7 | 4 | 57.1% |
白青ギフト | 18 | 10 | 55.6% |
赤緑打撃体 | 9 | 5 | 55.6% |
白青フラッシュ | 6 | 3 | 50.0% |
赤単エルドラージ | 4 | 2 | 50.0% |
青黒ゾンビ | 9 | 4 | 44.4% |
黒赤ミッドレンジ | 16 | 7 | 43.8% |
白青モニュメント | 17 | 7 | 41.2% |
その他 | 54 | 20 | 37.0% |
上位5つのアーキタイプに着目してみよう。「黒緑『巻きつき蛇』」はこの62.2%という数字を大きく上回る、77.8%という最高の進出率を記録した。《巻きつき蛇》を中心とした戦略は、有力なプレイヤーが使用したことで、スタンダードの鍵となるアーキタイプの座に残ったのだ。
2番目に高い進出率を記録したのは「ラムナプ・レッド」で、73.0%が二日目に進出した。《ファルケンラスの過食者》、《村の伝書士》、そして《地揺すりのケンラ》を駆った115名のプレイヤーのうち、なんと84名が2日目に進出し、今日も数多く見かけることとなっている。今日においては、昨日の24.8%をも上回る、全体の29.1%を占めていることを考えれば、トップ8に複数名を送り出すというのも十分ありうる話だろう。さらにこのデータを解釈してみると、プレイヤー視点ではこの2日間で「ラプナプ・レッド」と複数回対戦する可能性が高いということでもある。
「黒単ゾンビ」は3番目の進出率、67.9%と平均進出率62.2%に近い数字を記録した。加えて4人が「青黒ゾンビ」で勝ち進んだことを考えると、2日目には40人のゾンビデッキが進出したこととなり、これは依然として大きな位置を占めていると言えよう。《戦慄の放浪者》と《無情な死者》のように、復讐を遂げるべく戻ってくることだろう。
興味深いことに、4位・5位を見てみると「青赤コントロール」が「マルドゥ機体」をほんのわずかに上回る進出率となった。この半年間で《模範的な造り手》と《キランの真意号》を擁するデッキが《奔流の機械巨人》に対して優位になっていたことを考えると、これは命運が逆転したといえるだろう。言葉を変えれば、メタゲームが依然として流動的であり、どのデッキも永遠に優位を保つことなどできないということでもある。
驚くべきことに、「黒赤アグロ」を選択した7名のうち6名が2日目に進出した。「ラムナプ・レッド」に似たゲーム・プランだが、砂漠パッケージの代わりに《戦慄の放浪者》、《アムムトの永遠衆》、《木端 // 微塵》、そして《無許可の分解》といったカードを取った形である。サンプルの数自体が少ないため単純に判断することは公平ではないだろうが、85.7%という数字は十分に印象的な数字である。
しかしながら、昨日時点でまだ54ものデッキが使用者が3人以下の「その他」として分類されていた。そのうち翌日に進出したのは20名のみである。皆さんにより徹底した全体像を提供するために、詳細な内訳を見てみよう。
アーキタイプ | 初日使用者数 | 2日目使用者数 | 2日目進出率 |
---|---|---|---|
黒緑儀式 | 3 | 2 | 66.7% |
黒緑昂揚 | 2 | 2 | 100.0% |
黒緑打撃体 | 2 | 2 | 100.0% |
白単エルドラージ | 2 | 2 | 100.0% |
白ウィニー | 2 | 2 | 100.0% |
マルドゥ・プレインズウォーカー | 3 | 1 | 33.3% |
4色機体 | 2 | 1 | 50.0% |
ジェスカイ・ギフト | 2 | 1 | 50.0% |
マルドゥ・コントロール | 2 | 1 | 50.0% |
黒単エルドラージ | 2 | 1 | 50.0% |
赤白アグロ | 2 | 1 | 50.0% |
スゥルタイ現出 | 2 | 1 | 50.0% |
青黒ギフト | 1 | 1 | 100.0% |
ティムール打撃体 | 1 | 1 | 100.0% |
白黒ミッドレンジ | 1 | 1 | 100.0% |
青黒リアニメイト | 2 | 0 | 0.0% |
青赤エルドラージ | 2 | 0 | 0.0% |
青赤果敢 | 2 | 0 | 0.0% |
ジェスカイ・コントロール | 2 | 0 | 0.0% |
緑単エルドラージ・ランプ | 2 | 0 | 0.0% |
白単モニュメント | 2 | 0 | 0.0% |
白黒コントロール | 2 | 0 | 0.0% |
白青コントロール | 2 | 0 | 0.0% |
アブザン昂揚 | 1 | 0 | 0.0% |
バント・ギフト | 1 | 0 | 0.0% |
黒赤ゾンビ | 1 | 0 | 0.0% |
エスパー機体 | 1 | 0 | 0.0% |
グリクシス・コントロール | 1 | 0 | 0.0% |
ジェスカイ機体 | 1 | 0 | 0.0% |
マルドゥアグロ | 1 | 0 | 0.0% |
赤単「差し迫る破滅」 | 1 | 0 | 0.0% |
赤緑エネルギー | 1 | 0 | 0.0% |
合計 | 54 | 20 |
構築ラウンドは残すところ5回戦、空気が熱を帯びる中で注目は構築マスター争いに向けられつつある。向こう数か月のメタゲームは、トップ8にどのデッキが残ったかによって形作られるだろう。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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