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プロツアー『運命再編』
2日目モダンメタゲーム・ブレイクダウン
Adam Styborski / Tr. Chikara Aoki
2015年2月7日
プロツアーにおけるメタゲームは常に若干偏ってはいるものだが、世界中から選りすぐられたプレイヤーによるデッキ分布の表情を読み取るのは、いつでも興味深いことだ。昨日、我々は一目見ただけでいくつかの発見をした。
- アブザンは一大勢力となった。その亜種を含めて、全体の30%近くを占めていた。
- 素早く、攻撃的なデッキがアブザンの脅威に続いた。バーン、親和、感染、Zooが10%前後で推移している。《秘密を掘り下げる者》デッキが脱落する中、バージョン違いを含む青赤《欠片の双子》デッキが復活の兆しを示した。
- 《紅蓮術士の昇天》や《風景の変容》といったコンボデッキは明らかに不人気だった。
もちろん2日目に残ったデッキだけがモダンの現状を表しているわけではない。全てのアーキタイプを見ることはドラフト・ラウンドの影響を加味することになる。2日目に残ったデッキを見ていこう。
アーキタイプ | 使用者数 | 使用割合 |
---|---|---|
アブザン | 73 | 28.3% |
バーン | 32 | 12.4% |
感染 | 19 | 7.4% |
親和 | 17 | 6.6% |
Zoo | 14 | 5.4% |
青赤双子 | 13 | 5.0% |
赤緑トロン | 8 | 3.1% |
風景の変容 | 8 | 3.1% |
ジャンド | 7 | 2.7% |
ストーム | 6 | 2.3% |
白黒トークン | 6 | 2.3% |
アミュレット・ブルーム | 5 | 1.9% |
グリクシス双子 | 5 | 1.9% |
ジェスカイ・コントロール | 5 | 1.9% |
死せる生 | 5 | 1.9% |
マーフォーク | 5 | 1.9% |
フェアリー | 4 | 1.6% |
ジャンド・ローム | 3 | 1.2% |
黒緑 | 2 | 0.8% |
青トロン | 2 | 0.8% |
ソウル・シスターズ | 2 | 0.8% |
タルモ双子 | 2 | 0.8% |
白緑ヘイトベアー | 2 | 0.8% |
むかつき | 1 | 0.4% |
ドラン | 1 | 0.4% |
ドレッジヴァイン | 1 | 0.4% |
エルフ | 1 | 0.4% |
4色コントロール | 1 | 0.4% |
4色ズアー | 1 | 0.4% |
呪禁オーラ | 1 | 0.4% |
砂の殉教者 | 1 | 0.4% |
スゥルタイ | 1 | 0.4% |
スゥルタイ・デルバー | 1 | 0.4% |
アリストクラッツ | 1 | 0.4% |
裂け目の突破 | 1 | 0.4% |
白青コントロール | 1 | 0.4% |
合計 | 258 | 100.0% |
一目見てわかることは以下のとおり。
- アブザンは依然としてフィールドの最大派閥であり、初日そのままの割合で2日目へ進出している。使用者が一定数以上いたバーン、親和、感染、風景の変容、トロン、そして(バージョン違いを全部統合した)双子はそのまま存在している。
- Zooはその数を減らした。おそらくアブザン環境に適合するべく選択されたであろう攻撃的デッキの中では最も不本意な結果となった。
- 一番の負け組は2人以下からしか使われなかったデッキのようだ。モダンのメタゲームは広く、より人気の(そしておそらくより強力な)デッキからの圧力が、少数伝来のデッキを追い出してしまった。
これらをまとめて、明確にしていこう。
アーキタイプ | 使用者数 | 使用割合 |
---|---|---|
アブザン | 73 | 28.3% |
バーン | 32 | 12.4% |
双子 | 20 | 7.8% |
感染 | 19 | 7.4% |
親和 | 17 | 6.6% |
Zoo | 14 | 5.4% |
その他 | 83 | 32.2% |
ここで見ていきたいのは、各アーキタイプ毎の初日モダン5ラウンドの勝率である。
アーキタイプ | 使用者数 | マッチ勝率 |
---|---|---|
ドラン | 1 | 80.0% |
白青コントロール | 1 | 80.0% |
アミュレット・ブルーム | 5 | 72.0% |
タルモ双子 | 2 | 70.0% |
感染 | 19 | 69.5% |
死せる生 | 5 | 68.0% |
グリクシス双子 | 5 | 64.0% |
バーン | 32 | 63.8% |
親和 | 17 | 63.5% |
ソウル・シスターズ | 2 | 63.3% |
アブザン | 73 | 62.6% |
青赤双子 | 13 | 61.0% |
黒緑 | 2 | 60.0% |
ドレッジヴァイン | 1 | 60.0% |
4色ズアー | 1 | 60.0% |
呪禁オーラ | 1 | 60.0% |
砂の殉教者 | 1 | 60.0% |
青単トロン | 2 | 60.0% |
風景の変容 | 8 | 60.0% |
スゥルタイ・デルバー | 1 | 60.0% |
アリストクラッツ | 1 | 60.0% |
裂け目の突破 | 1 | 60.0% |
白黒トークン | 6 | 60.0% |
白緑ヘイトベアー | 2 | 60.0% |
赤緑トロン | 8 | 57.5% |
フェアリー | 4 | 56.7% |
ジェスカイ・コントロール | 5 | 53.3% |
ストーム | 6 | 53.3% |
Zoo | 14 | 52.9% |
マーフォーク | 5 | 52.0% |
ジャンド・ローム | 3 | 48.9% |
ジャンド | 7 | 45.7% |
4色コントロール | 1 | 40.0% |
スゥルタイ | 1 | 40.0% |
むかつき | 1 | 20.0% |
エルフ | 1 | 20.0% |
2日目に残ったプレイヤーのモダンラウンドの平均勝率は60%だ。その上下で線引きを行うと結論に近づけるだろう。
- Zooは、実のところ初日のアーキタイプの中では平均以下だったようだ。常に人気のあるジェスカイ・コントロールも環境に勝てなかった模様。かつて一世を風靡したジャンドも同じように平均以下だ。
- (自信満々にモノを言うプレイヤーもついてくる)攻撃的なデッキのうち、感染デッキは70%の勝率を収めた。有力なチームの一つが感染デッキを選択したのも一役買っているだろう。
- 双子デッキも結果を残した。《タルモゴイフ》や《黄金牙、タシグル》をタッチした形が純正よりも有力のようだ。
- 注目されていなかった死せる生やアミュレット・ブルームは盛況のようだ。死せる生は、テストプレイで《ゴルガリの墓トロール》が墓地活用デッキを強化しないと考えてサイドボードの墓地対策カードを減らしたプレイヤーを狙い打つ。数週前のグランプリ・オマハで、驚くべきパフォーマンスを発揮して決勝に進んだアミュレット・ブルームは禁止改定で何も失っていない。
トップ8レースは終わりに向かっている。プロツアー『運命再編』の土曜日、最終ラウンドでプレイヤーが最終的な答えを出すのを、我々はただ眺めているほかはない。
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