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プレイヤーズコンベンション千葉2023
チャンピオンズカップファイナル サイクル3 初日 メタゲームブレイクダウン
「チャンピオンズカップファイナル サイクル3」が開幕!
各地のエリア予選、あるいはプレミアム予選を勝ち抜いたプレイヤーたちがパイオニアフォーマットで覇を競う、国内プレミアムイベントの華とも言えるイベントだ。上位18名のプレイヤーにはプロツアーの出場権利が与えられるとあって、参加者のレベルも非常に高い。
2月にプロツアー「ファイレクシア」が開催されて以来となるパイオニアでのプレミアイベントのメタゲームは果たしてどうなっているのか? ここでは、224名のプレイヤーが選んだデッキを見ていこう。
チャンピオンズカップファイナル サイクル3 初日 メタゲームブレイクダウン
デッキタイプ | 使用者数 | 割合 |
---|---|---|
ラクドス・ミッドレンジ | 53 | 23.2% |
緑単信心 | 23 | 10.3% |
アゾリウス・コントロール | 17 | 7.6% |
白単信心 | 17 | 7.6% |
エニグマ・ファイアーズ | 15 | 6.7% |
アブザン脂牙 | 14 | 6.3% |
イゼット独創力 | 13 | 5.8% |
ラクドス・サクリファイス | 10 | 4.5% |
ロータス・コンボ | 5 | 2.2% |
グルール機体 | 5 | 2.2% |
アゾリウス・ロータス | 5 | 2.2% |
アゾリウス・スピリット | 4 | 1.8% |
赤単ゴブリン | 3 | 1.3% |
ジェスカイ異形化 | 3 | 1.3% |
その他 | 38 | 16.7% |
合計 | 183 | - |
※使用者2名以下のデッキは「その他」に計上しています。
※ラストチャンストライアル通過者4名は集計に含まれていません。
※デッキ登録段階の集計のため、数字にズレがある可能性があります。ご了承ください。
ラクドス・ミッドレンジ
4 《荒廃踏みの小道》 4 《血の墓所》 3 《黒割れの崖》 2 《ロークスワイン城》 2 《バグベアの居住地》 2 《憑依された峰》 2 《目玉の暴君の住処》 2 《硫黄泉》 2 《沼》 1 《変わり谷》 1 《反逆のるつぼ、霜剣山》 1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 -土地(26)- 4 《税血の収穫者》 4 《砕骨の巨人》 3 《黙示録、シェオルドレッド》 2 《墓地の侵入者》 1 《死の飢えのタイタン、クロクサ》 1 《苦難の影》 -クリーチャー(15)- |
1 《勢団の銀行破り》 4 《鏡割りの寓話》 4 《思考囲い》 2 《強迫》 1 《戦慄掘り》 4 《致命的な一押し》 1 《無情な行動》 1 《コラガンの命令》 1 《パワー・ワード・キル》 -呪文(19)- |
2 《絶滅の契機》 2 《真っ白》 2 《勢団の銀行破り》 1 《強迫》 1 《碑出告が全てを貪る》 1 《絶望招来》 1 《コラガンの命令》 1 《衰滅》 1 《ヴェールのリリアナ》 1 《苦難の影》 1 《害悪な掌握》 1 《引き裂く流弾》 -サイドボード(15)- |
パイオニア環境は多くのデッキが群雄割拠の様相を呈するフラットなメタゲームの環境だが、それでもやはりトップメタは存在する。今大会で最もシェアが多かったのは、パイオニアで最も人気なデッキの一つである「ラクドス・ミッドレンジ」だ。
今年2月に開催されたプロツアー・ファイレクシアでも多くのプレイヤーに使用されてきたデッキで、今大会では当時よりもさらにメタゲームの占有率を増やしている。
マジック史上屈指の手札破壊である《思考囲い》をはじめ、赤と黒の各種除去・手札破壊で相手のゲームプランに干渉しつつ、《鏡割りの寓話》や《黙示録、シェオルドレッド》といったフィニッシャーを展開する王道的なミッドレンジデッキだ。
スタンダードやパイオニアはおろか、モダン、レガシー級のカードも多数入っており、純粋なカードパワーの高さでは他の追随を許さない。パイオニア環境を攻略していくにあたって、まず最初に使用を検討する、あるいは想定すべき仮想敵と言えるだろう。
緑単信心
13 《森》 4 《ニクスの祭殿、ニクソス》 2 《耐え抜くもの、母聖樹》 2 《ハイドラの巣》 -土地(21)- 4 《茨の騎兵》 4 《エルフの神秘家》 4 《ラノワールのエルフ》 4 《老樹林のトロール》 2 《ポルクラノスの再誕》 -クリーチャー(18)- |
4 《大いなる創造者、カーン》 4 《ビヒモスを招く者、キオーラ》 4 《ニッサの誓い》 4 《狼柳の安息所》 4 《収穫祭の襲撃》 1 《イクサランへの侵攻》 -呪文(21)- |
1 《街並みの地ならし屋》 1 《減衰球》 1 《ダークスティールの城塞》 1 《エシカの戦車》 1 《機能不全ダニ》 1 《死に至る大釜》 1 《真髄の針》 1 《領事の旗艦、スカイソブリン》 1 《鎖のヴェール》 1 《金線の酒杯》 1 《マイトストーンとウィークストーン》 1 《石の脳》 1 《トーモッドの墓所》 1 《異形化するワンド》 1 《森呼び自動機械》 -サイドボード(15)- |
使用率2位となったのは「緑単信心」だ。パイオニアのフォーマット開始時から常にメタゲームの上位に君臨しているコンボデッキで、《ニクスの祭殿、ニクソス》から爆発的なマナを得て、《大いなる創造者、カーン》によって無限コンボを行うデッキだ(コンボの詳細についてはこちらの記事が詳しい)。
この手のデッキは、往々にして個々のコンボパーツのカードパワーが低かったり、単体では役に立たない(カードアドバンテージやライフレースに寄与しない)カードを使用せざるを得ないといった弱点があるものだが、このデッキは必ずしもコンボせずとも「緑単ランプ」として立ち回り、マナを伸ばして強力なカードを叩きつけるという動きが取れるのが強力な点だ。
直近では『兄弟戦争』にて強力なアーティファクトを多数獲得したことによってさらに強化されたアーキタイプでもあり、トップメタである「ラクドス・ミッドレンジ」との相性もそこまで悪くない。妨害さえなければすぐに派手な盤面を構築できる反面、プレイングはパズルを解くような難解さが伴うほか、いかんせんコンボデッキの宿命として他のデッキに比べ運による上振れ下振れも存在するため、プレイヤーには何よりまず「自分との戦い」を制すことが求められる。
アゾリウス・コントロール
4 《氷河の城砦》 4 《神聖なる泉》 4 《灌漑農地》 3 《廃墟の地》 3 《島》 2 《さびれた浜》 2 《ストーム・ジャイアントの聖堂》 2 《平地》 1 《アーデンベイル城》 1 《ヴァントレス城》 1 《皇国の地、永岩城》 -土地(27)- -クリーチャー(0)- |
4 《放浪皇》 3 《ドミナリアの英雄、テフェリー》 3 《サメ台風》 3 《至高の評決》 3 《吸収》 3 《検閲》 3 《ドビンの拒否権》 3 《記憶の氾濫》 3 《魂の仕切り》 2 《冥途灯りの行進》 2 《巻き直し》 1 《かき消し》 -呪文(33)- |
4 《ポータブル・ホール》 2 《霊気の疾風》 2 《エメリアのアルコン》 2 《金属の徒党の種子鮫》 2 《安らかなる眠り》 1 《船砕きの怪物》 1 《シュタルンハイムの解放》 1 《至高の評決》 -サイドボード(15)- |
古き良きコントロールカラーである白青の組み合わせのコントロールデッキはパイオニア環境でも健在だ。打ち消しと全体除去でゲームをコントロールし、《ドミナリアの英雄、テフェリー》で盤面に蓋をするデッキである。
パイオニア環境には非常に様々なデッキが跋扈しており、中にはエニグマ・ファイアーズやアブザン脂牙、イゼット独創力のような、ラクドス・ミッドレンジよりも重めの構築に寄せたデッキないしコンボデッキも少なくない。アゾリウス・コントロールの強みはこれらのデッキに対して非常に安定した動きで対応できることで、環境に数多く存在する雑多なデッキに対して強いという立ち位置だ。
また、アゾリウス・コントロール目線ではラクドスとの相性は決して良くはないが、それも圧倒的と言えるほどの相性差とは言えないうえ、ラクドスの構成次第でいくらでも逆転し得る。ラクドスの強みはデッキの構築幅の広さとプレイングの柔軟性だが、意識していない相手に対してはサイドボードの枠を取ることができずに相性が逆転することもままあるため、ラクドス側がアゾリウス・コントロールへのガードを下げていれば今大会で勝ち抜くことも大いにありえるだろう。
ここでは紹介できなかったが、メタゲーム上位4位以下の白単人間やエニグマ・ファイアーズ、アブザン脂牙、イゼット独創力、ラクドス・サクリファイスなどもそれぞれに独自の強みを持ったデッキであり、シェア率もほぼ同じとなっている。トップ8にはどのデッキが抜けてきてもおかしくはないだろう。
この群雄割拠のパイオニアの波を乗りこなし、見事に今大会の覇者となるのはどのデッキとなるのか? カバレージでは今後の戦いにも注目していきたい。
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