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第28回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権

観戦記事

第28回マジック世界選手権 トップ4ラウンド ハイライト

Corbin Hosler

2022年10月30日

 

(編訳注:埋め込み動画は英語実況のものです。)

 残るは、4人。

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イーライ・カシス/Eli Kassis(画像1)、ヤクブ・トート/Jakub Tóth(画像2)

 

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カール・サラップ/Karl Sarap(画像3)、ネイサン・ストイア/Nathan Steuer(画像4)

 

 第28回マジック世界選手権は、この瞬間のために1年を捧げてきた32人の選手により、金曜日に開幕した。私たちは2日間にわたって、それぞれが独特の試練をもたらす3つのフォーマットによる驚くべき戦いを堪能してきた。もちろん世界選手権のようなイベントだけがもたらすことのできる緊張感があることは言うまでもない。

 そしてここに至り、最後に残った4人が、世界王者の座を懸けて、ダブルエリミネーション方式のトーナメントを戦い抜く。

 そのトップ4の結果は以下の通りだ。

勝者側ブラケット

Magic-World-Championship-XXVIII-Top-4-Player-Bracket-00.jpg

 第28回マジック世界選手権の第14回戦は、多くの予選最終ラウンドがそうであるように、最大限のドラマ性に満ちたものとなった。今回はトップ4入賞を確定させる11勝を挙げたプレイヤーがいなかったため、通常より多くの可能性に満ちた展開だった。その結果、若きネイサン・ストイア/Nathan Steuerにとって人生最大となる試合をもたらした。混戦の先頭に立つイーライ・カシス/Eli Kassisとの「勝てば抜け」の分かりやすい試合だ。

 結果は、ストイアにとってわずかに及ばず心を痛める試合となった。しかし、事が終わりタイブレーカーが整理されると、ストイアは日曜日の舞台に立つ4番目の、最後の座を占めることになり、カシスは予選1位の座を確保することになった。それが意味するところは、トーナメントのトップ4最初の試合は、第14回戦のリマッチになるということであり、ストイアにとってはエクスプローラーでの敗北をスタンダードで雪辱するチャンスが訪れたということだ。

 両者が1ゲームを取り合った後、勝負の行方は第3ゲームに帰することになった。それぞれのプレイヤーがリソースを交換し合い、ストイアが駆る「グリクシス・ミッドレンジ」はその設計思想を果たそうとしていた。全体の69パーセント、トップ4のうち3人が駆る「エスパー・ミッドレンジ」の粉砕だ。

 しかし、《聖域の番人》がすべてを一変させた。カシスはこのボム級の天使を着地させ、《黙示録、シェオルドレッド》を引き込むまで敗北を食い止めたのだ。またしてもこの2人の戦いは熱戦となり、またしてもカシスに軍配が上がった。

 

 他方の準決勝の試合はカール・サラップ/Karl Sarapとヤクブ・トート/Jakub Tóthが「エスパー・ミッドレンジ」のミラーマッチを戦うこととなった。より正確に言うならば《婚礼の発表》ミラーだ。両プレイヤーがトークンで盤面を埋め尽くし、ミッドレンジミラーのお約束である接戦が繰り広げられた。戦闘はだんだんとトリッキーになり、両者は山場を乗り越える方法を模索した。

 第1ゲームの接戦をものにしたトートは、山場を越える光明を見出したが、それはおそらく期待していた方法ではなかった。つまりサラップは土地が3枚で詰まり、より万全なマナ状況がトートにトークンの軍団がサラップを圧倒するほど成長できるまでゆっくりと盤面を押し広げることができたのだ。

 

 続く試合は勝者側決勝戦だ。カシスとトートのうち勝者はマッチ2本先取のタイトルマッチへと進出し、一方で敗者は敗者側準決勝から上がってくるストイアもしくはサラップを待ち受けることになる。

 ふたりのチームメイトはこのトーナメントで2度にわたり相まみえている。勝敗を分け合い、トートはスタンダードで勝利を収めた。しかし2回目の戦いではカシスが順調に高レベルの脅威を展開し続け、バランスを崩したトートは後手に回らざるを得なくなった。

 2ゲーム目も同じような展開となった。《黙示録、シェオルドレッド》がカシスを力強く支え、《策謀の予見者、ラフィーン》はこの週末を通じて行ってきたことを続けた。つまり手札を完璧に整え、サイズアップして盤上での存在感を高めていったのだ。その上昇曲線はカシスに主導権を握らせ、《屍術の俊英、ルーデヴィック》が駆けつけると、勝敗は明白なものとなった。

 

 これをもってタイトルマッチの1人目が決定した。長年のプロツアープレイヤーであり、8度のグランプリトップ8、そしてそのうち2度の優勝経験を持つカシスは、ここ数シーズンで「神河チャンピオンシップ」優勝を含む2度のトップフィニッシュを果たし、まさにブレイクを果たしている。そして、彼が獲得していないタイトルはひとつを残すのみとなっていた。つまり、世界チャンピオンのタイトルだ。

敗者側ブラケット

 そして、あとは世界選手権のタイトルマッチでカシスと相まみえる者を決めるだけとなった。

Magic-World-Championship-XXVIII-Top-4-Player-Bracket-04.jpg

 まずはストイアとサラップの試合からスタートしたが、サラップにとっては不運な一日となってしまった。1ゲーム目はサラップはストイアのアドバンテージ源についていくことができず、第2ゲームでは《鏡割りの寓話》への回答を見つけることができなかった。

 この強力なエンチャントこそが、ストイアがエスパーではなくグリクシスを選んだ理由であり、2連勝の快勝で応え、ストイアを敗者側決勝へと送り出した。

 タイトルマッチでは、カシスがその勝者を待ち構えている。チームメイトのトートか、オンラインを席巻した天才的なプレイヤーか。

 ストイアはカシスへの再挑戦を欲していたが、《絶望招来》のおかげでまさにその機会を手にすることになった。ストイアのマナベースはこの唱えづらいソーサリーのため歪められていたが、それが功を奏し、敗者側ブラケット決勝戦で、この爆弾カードを互いの消耗の後に唱えることができた。

 長く複雑な1ゲーム目はストイアの思い通りに進み、続くゲームが彼の日であることを証明した。トートは3枚目の土地を見つけることができず、数ターン後にストイアはタイトルマッチであり、カシスへ再挑戦する権利を勝ち取ったのだった。

 

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