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第28回マジック世界選手権

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第28回マジック世界選手権 2日目の注目の出来事

Corbin Hosler

2022年10月29日

 

(編訳注:埋め込み動画は英語実況のものです。)

 第28回マジック世界選手権2日目の幕が開けたとき、激しい1日となることは明らかだった。競技者たちは戦いの場へと舞い戻り、トップ4入賞を懸けてエクスプローラー6回戦を戦ったのだ。この週末の3つ目のフォーマットであり、少人数で行われているため大きな可能性が残されていた。度胸と組み合わせの妙、そして計算高さが必要となるシングル・エリミネーションラウンドへ向けた土曜日の全力疾走が与えてくれたドラマは、世界選手権だけが持つものであり、期待を裏切らないものだった。

 トップ4までの道筋もまた、すでにある程度分かっているものだと思われた。今大会最年少プレイヤーであるジュリアン・ウェルマン/Julian Wellmanとネイサン・ストイア/Nathan Steuerのふたりは、金曜日に集団から抜け出し、2日目の序盤にはそのまま日曜日へなだれ込むかと思われた。だが、序盤の対戦から午後へとさしかかると、上位陣は失速していった。エクスプローラーの最終ラウンドに突入した時、すべての可能性がまだ残され、11勝を挙げてトップ4入りを確定しているプレイヤーはいなかった。

 「勝ち残り」プレイヤーたちによる大混戦は見ていて非常に楽しものだった。そして、ひと段落がつき、上位者が第28回マジック世界選手権のトップ4へ滑り込んだ。

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イーライ・カシス/Eli Kassis(画像1)、ヤクブ・トート/Jakub Tóth(画像2)

 

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カール・サラップ/Karl Sarap(画像3)、ネイサン・ストイア/Nathan Steuer(画像4)

 

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エクスプローラーからトップ4へ

 この世界選手権がユニークで挑戦的だったのは、参加プレイヤーたちは3つの異なるフォーマットに精通していなければ良い結果を残せないということだった。つまり『団結のドミナリア』ドラフト、スタンダード、そして最近MTGアリーナのフォーマットに追加されたエクスプローラーだ(アリーナ内のパイオニアで使用可能なカードがすべて使用できる)。……そして、初日に参加者がどんなにドラフトとスタンダードで良い成績を残そうとも、エクスプローラーでのパフォーマンス次第では、すべてが水泡に帰してしまうのだ。

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 多彩なデッキが揃った本大会では、1日を通して素晴らしいゲームが展開された。その中でも、今日のマッチ・オブ・ザ・デイと言えるのは第11回戦だろう。その中でヤクブ・トート/Jakub Tótと、メタゲーム上で優位に立った彼のチームの「青単スピリット」デッキは《大牙勢団の総長、脂牙》や、《産業のタイタン》(もしくは《女王スズメバチ》)を《異形化》する、強力だが時にぎこちない動きをするコンボデッキたちの環境を引き裂いたのだ。

 

 序盤からダメージを通すことができる(かつ《至高の幻影》で強化される)クリーチャーのバックアップのもと、スピリット・デッキは《執着的探訪》と、他のデッキのバランスを崩す打ち消し呪文を駆使することにより、攻撃的な序盤戦を後押しする。《鎖鳴らし》《霊廟の放浪者》か打ち消し呪文か。この青単デッキはインスタントタイミングでゲームを進めることができ、クリーチャーを展開するかスタック上に対応するかを選ぶことができるのだ。

 彼らはまったく「唱える」ことすらできない《発火の力線》をサイドボードに忍ばせていた。《魔女の大釜》と《大釜の使い魔》サクリファイス・デッキとの対戦を見越していたためだ。

 5人の乗り手を好成績に導く、鮮やかで見事なプランだった。

「私たちは本当にこのデッキを気に入っていました。『脂牙』系デッキと最高に相性が良かったんです」 唯一のエクスプローラー6戦全勝プレイヤーであるカシスはそう説明した。「調整中、私たちはこの2デッキ間で5試合、それからサイドを入れ替えてさらに5試合をプレイしました。スピリットが全部勝ちましたよ。そのおかげで、このデッキを使うことに、より安心することができました」

世界選手権のトップ4確定 やったあああああああ!

 

 明らかに、環境は「アブザン脂牙」を待ち構えていた。カシスに加え、ヤクブ・トートもまた、土曜日に「意気軒昂」のパフォーマンスでトップ4切符を切った。最終戦で信じられないほど複雑なスピリットのミラーマッチでジム・デイヴィス/Jim Davis相手に勝利を収めたのだ。《至高の幻影》は素晴らしい。4体揃えばなおのことだ。デイヴィスは最終的にクリーチャーが1体足りず、刀折れ矢尽きたのだ。

 トートの驚くべきパフォーマンスは少なくともひとりのファンに今後を期待させるものだった。

ヤクブにもし何百万人ものファンがいるのなら、僕もそのひとりだ。ヤクブに10人のファンがいるのなら、僕はそのひとりだ。ヤクブにファンがいないなら、僕は地球上にいないってことだ。もし世界がヤクブの敵になるのなら、僕は世界の敵に回るよ

 次にトップ4の座を手にしたのはサラップであり、今年のダークホースの物語の中でも最上級のものだ。世界王者へ向けて「勝てば抜け」の試合で相対したのは他ならぬ世界選手権のディフェンディングチャンピオンである高橋優太だったのだ。この日本の巨人は後半戦に強烈な追い上げを見せ、トップ4戦線へと自身を押し上げてきた。そして連覇の機会を掴む、すんでのところまで来ていたのだ。だが、サラップと彼の「ティムール・サイ」軍団(《産業のタイタン》を《異形化》し4/4サイ・トークン生成を選べばいい)は、2日目全勝だった高橋をノックアウトし、2度目にして、キャリア最大のトップフィニッシュを決めたのだった。

2日目
○ラクドス・サクリファイス
○アブザン脂牙
○ラクドス・サクリファイス
○アブザン脂牙
○青単スピリット
×ティムール異形化

 埋めるべき枠は1つ残っている。この日を通し、全体的に平らな状況になったため、最終的にどうなるかは未知数だった、そして、カシスがすでに枠を確保しており、ストイアは分かりやすく「勝てば抜け」だった。だが、最終戦での0ターン目《発火の力線》に倒れ、冷や汗もののタイブレーカーにもつれ込んで、最後のひと枠を待つことになった。

 そしてわずか数分の間に、今年のオンライン・プレイを席巻した神童は、敗北のどん底から、世界選手権の最終ラウンド進出という高みに上り詰めることになったのだ。

世界選手権のトップ4に入った なんてこった #MTGWorlds

最後の3試合でジェットコースターみたいに感情が揺れ動いた後、他の結果が都合よくいってタイブレーカーで決まった。わお。

 これをもって、第28回マジック:ザ・ギャザリング世界選手権 トップ4が決定した。

展望

 この世界選手権の最初の2日間は要するに複数のフォーマットに渡るユニークな試練を戦い抜くことだったとすれば、最終日はつまるところスタンダードを極めるということになる。3つの「エスパー・ミッドレンジ」と、ストイアの「グリクシス・ミッドレンジ」に彩られながら、試合は多くの重要な決断と《策謀の予見者、ラフィーン》が登場することになるだろう。

 ストイアにはチームメイトであるカシスと対戦し、第14回戦で敗北したリベンジを果たす機会がある。彼らは明日の最初の対戦でグリクシスとエスパーのマッチアップで相まみえることになり、他方トートとサラップはエスパーのミラーマッチを戦うことになる。ダブルエリミネーション形式で行われ、4人全員に3本先取のタイトルマッチへと進出する十分なチャンスがある。

 英語生中継はtwitch.tv/magicで午前10時20分(太平洋時間)から始まり、そして、2022年マジック世界王者が戴冠するまで放送予定だ!

(編訳注:日本語放送は放送時間が異なります。)

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「第28回マジック世界選手権」日本語版放送ページ・放送日程
日程 放送日・放送時間 放送ページ
1日目 10月28日(金) 25:00~ Twitch」「YouTube
2日目 10月29日(土) 25:00~
3日目 10月30日(日) 27:30~
(10月31日(月) 3:30~)

日本語版放送出演者

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