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マジック:ザ・ギャザリング世界選手権2019

トピック

世界選手権2019敗者グループ ハイライト

Adam Styborski

2020年2月14日

 

 敗者グループは、世界選手権2019で初めて負けることの許されない戦いを迎えた。ドラフトラウンドでの敗北はもう一度のチャンスがあることを意味していたが、これがその機会なのだ。ここで2敗したプレイヤーは、トーナメントから敗退となる。

 4人のプレイヤーの、世界選手権優勝トロフィー獲得という夢がここで終わったのだ。

ポッツォが困難を切り抜ける

 セバスティアン・ポッツォ/Sebastian Pozzoのファンは胸をなでおろしただろう。彼はここで2-0を達成し、2日目のプレイイン・ステージへと進出した。まず同郷アルゼンチンのマティアス・レヴェラット/Matias Leverattoを見事に打ち破った。レヴェラットのお気に入りのティムール・再生を赤単アグロで打ち破ったのだ。

自然の怒りのタイタン、ウーロ》を《エンバレスの宝剣》で倒しレヴェラットをライフ1まで押し込んだ。しかしレヴェラットはここから《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を繰り返しプレイしライフを取り戻す。そして《荒野の再生》を1枚、2枚と展開し、占術でライブラリーを掘り進めると、レヴェラットは「2019ミシックチャンピオンシップⅢ(MTGアリーナ)」のときと同様に勝利を収めるかに見えた。

 しかしポッツォは、レヴェラットが勝利目前に回答を見つけられずにいる間に《朱地洞の族長、トーブラン》と《エンバレスの宝剣》で勝利を手にしたのだった。

相手: 占術 0枚上、2枚下

相手: 占術 0枚上、2枚下

相手: 占術 0枚上、1枚下

あなた:(笑顔)

@sebastianpozzo #MTGWorlds

 

 もちろんこれはポッツォにとって第一歩に過ぎない。次なる戦いの相手は、青白コントロールのトラルフ・セヴラン/Thoralf Severinだった。ポッツォはプレイイン・ステージへと続く物語を次のように語る。

「第1ゲーム、僕は後攻で、最初の7枚は土地が1枚しかなかったからマリガンしたんだけど、次の6枚でもまた土地が1枚だったんだ。それから数ターン土地が引けずに劣勢だったんだけど、トラルフも《夢さらい》を探すのに相当時間がかかってた。それでもコントロール相手の序盤は本当に大事だから、ずっと負けるかもって思ってた。彼が《夢さらい》を出した返しに全軍で攻撃して、《エンバレスの宝剣》を唱えたら《ドビンの拒否権》で打ち消されて、続けて2枚目を唱えたんだけどまた《ドビンの拒否権》を打たれた。こちらの手は尽きて、彼の勝ちさ」

 しかしチャンスはポッツォに回ってきた。「第2ゲームは彼がダブルマリガンしたけど、それでも接戦だったよ」と彼は言う。「彼は《空の粉砕》を持ってたけど、僕には後続が十分あったんだ。第3ゲーム、彼は盤面を一掃できるカードを引けなかった。《朱地洞の族長、トーブラン》のための4枚目の土地をトップデッキして、あとは全体で攻撃すれば足りたんだ」

誰ができる? 「Kanister」さ。

 「Kanister」ことピオトル・グロゴウスキ/Piotr Głogowskiもまた、土曜のプレイイン・ステージに2-0で到達した。現世界王者に対して、彼は自分の理想通りの展開で2つのゲームを進めたのだ。

 第1ゲームについて、「Kanister」は次のように語る。「ハビエルもいい序盤だったけど、自分は《金のガチョウ》から《パンくずの道標》と繋げられた。お互いが5マナ域をプレイして、《フェイに呪われた王、コルヴォルド》が勝ちを決めたんだ。彼の《帰還した王、ケンリス》はあまり役に立たなかったね」

「第2ゲームも同じだったけど、サイドボード後はより除去があった分さらにやりやすかったね。《壮大な破滅》2枚の後は《フェイに呪われた王、コルヴォルド》がチャンプブロックを強要して、そのまま勝ったんだ」と彼は続ける。「やりたかったようにできたよ」

 次の「Kanister」の戦いはジャン=エマニュエル・ドゥプラ/Jean-Emmanuel Deprazが相手だった。「ジャン=エマニュエルはティムール・再生を使っていたね。一番キツいと思っていたマッチアップだ」と「Kanister」は認めた。「ただ、彼の形はミラーマッチや青白コントロールを念頭に置いていたから、《老いたる者、ガドウィック》のような自分に効くカードを減らしていたんだ。メインデッキに入ってる《神秘の論争》もあまり良くないね」

「第1ゲームは本当に長かったよ」と彼は言う。「また1~2ターン目を《金のガチョウ》から《パンくずの道標》で始めた。積極的に展開を進めて、手札破壊で彼にアクションを取らせずに、一対一交換を強いたんだ。彼は2枚の《荒野の再生》をプレイしたけど、自分は《打ち壊すブロントドン》を2枚プレイしたね。最終的に《フェイに呪われた王、コルヴォルド》をプレイして、彼はそれを止めるのに苦戦した。彼にリソースを大量に消費することを強いて、それが勝ちに繋がったんだ」

「第2ゲームは、彼はダブルマリガンから《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を何度かプレイした」と彼は言う。「ただ、自分も《フェイに呪われた王、コルヴォルド》を出せたし、彼は土地4枚で詰まったまま戻ってこれなかったんだ」

安定したドゥプラ

 「Kanister」には敗れたものの、ジャン=エマニュエル・ドゥプラは残る2つで勝利を収めてプレイイン・ステージへと歩を進めた。彼の最初の試合は、復活したスターのオンドレイ・ストラスキー/Ondřej Stráskýが相手だった。

 ストラスキーがドゥプラを第3ゲームまで追い込み、2人のプレインズウォーカーは最後のゲームに立ち向かったが、ドゥプラが戦いを制した。ストラスキーのカウンター満載の手札にも関わらず、ドゥプラは誘発型能力と呪文を駆使して《時を解す者、テフェリー》を取り除き、《荒野の再生》を展開した。ドゥプラのエンジンが動き始めるとストラスキーはさらに追い込まれ、《パルン、ニヴ=ミゼット》がストラスキーの命運を閉じたのだった。

 ドゥプラは「Kanister」に敗れたあと、世界王者への望みをかけてアンドレア・メングッチ/Andrea Mengucciと戦うことになった。その対戦をドゥプラは次のように語る。

「第1ゲームの主軸になるのは《嵐の怒り》と《自然の怒りのタイタン、ウーロ》の2枚です」と、彼は攻撃的なメングッチの赤いデッキから生き延びるためのキーカードを挙げた。「メングッチが《舞台照らし》の後で爆発的なターンを作る前に、《ヴァントレス城》で探しにいきました」

「占術で《自然の怒りのタイタン、ウーロ》と《嵐の怒り》の両方を見つけました。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を唱えるためのショックランドをアンタップでプレイしてダメージを受けないように、《嵐の怒り》を先に引くことを選びました。そして残りライフ3か4の状態で《自然の怒りのタイタン、ウーロ》をプレイしました――再びアンタップを迎えるまでは、メングッチにクリーチャーと《エンバレスの宝剣》をプレイされるリスクがありましたね」とドゥプラは説明する。「その後、《発展+発破》を引いてゲームを締めくくりました」

=

「第2ゲームでは後攻になり、すべての除去を入れることができます」とドゥプラは言う。「《焦熱の竜火》を《鍛冶で鍛えられしアナックス》に当てて、《嵐の怒り》で一掃したあとサテュロスが残らないようにしましたが、ウーロを墓地から唱えるにはカードが足りませんでした」

「彼が《朱地洞の族長、トーブラン》で攻撃する直前に、《焦熱の竜火》を引きました。自分の《厚かましい借り手》に《焦熱の竜火》を撃ってすぐに《自然の怒りのタイタン、ウーロ》をプレイすることもできましたが、1ターン待ったことで彼がその後プレイした《鍛冶で鍛えられしアナックス》に撃つことができたんです。」

「Toffel」が次のレベルへ

 「Toffel」ことトラルフ・セヴランの物語を語る上で、2人の青白コントロール使いが演出したこの日最大のビッグ・プレイの話は欠かせない。

 オンドレイ・ストラスキーは敗者グループ初戦の敗北から立ち直り、この週末の有望株の1人を下した。

世界王者を倒したぞ! #MTGWorlds

 

 しかしストラスキーはその直後、ポッツォに敗北したセヴランと死闘を繰り広げることになった。コントロール使いの両者の戦いはラウンドの制限時間まで迫り、そしてこの試合がこの日最後の放送となった。

 セヴランに疑問を抱いていた人はみな、彼が見事に準備を整えてプレイし、ストラスキーに自ら世界王者への夢を諦めさせた瞬間にその疑いを投げ捨てただろう。信じられないなら、これを見てほしい。

@ToffelMTG が見事な勝利!

@OndrejStrasky が放つ最後の攻撃。ストラスキーに投了させるには、この攻撃を生き延びなければなりませんでした。

接戦が続く #MTGWorlds の週末です!

 

チャットで「F」を押そう

 セヴランとドゥプラが勝利したということは、もちろん敗退したプレイヤーもおり、2日目にプレイする選手が12人まで減ったということだ。世界最高の舞台から下りることになった選手をここに記そう。

  • 現世界王者で、最有力候補の1人だったハビエル・ドミンゲス/Javier Dominguezは予想外の敗退を喫し、マジックの歴史上最も圧倒的な連勝の1つに終止符を打った。
  • マティアス・レヴェラットは彼の物語が終わる前に活路を見出すことができず、2度のダブルエリミネーションを0-2、0-2で敗退した。彼は合計9ゲームをプレイしたが、不幸にも1-8という結果に終わった。
  • もう1人の有力候補だったアンドレア・メングッチは、大会初日でトップ8を確定させたチームメイトのセス・マンフィールド/Seth Manfieldと対照的な結果のまま、敗者グループで1-2を喫して敗退した。
  • オンドレイ・ストラスキーは、セヴランとの熱戦の末に敗れたことで世界選手権から勇退することになった。MPLの新星は2020年「移行シーズン」へ目を向け、次のミシック・インビテーショナルに臨む。

 

(Tr. Keiichi Kawazoe)

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