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マジック:ザ・ギャザリング世界選手権2015

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「PAX Prime2015」特派員記事:世界選手権2015出場者インタビュー「二人の王者」

by 「イゼ速」タソガレ

2015.8.27

 マジックの世界で王者といえば、人によって思い浮かべるのは様々である。しかし「新しき王者」は誰かと問われればその答えはだいぶ絞られるはずだ。前回及び前々回の世界選手権覇者にして王座防衛を狙うシャハール・シェンハー、そして直近のプロツアーである『マジック・オリジン』優勝者のヨエル・ラーション。この2人についてはまず相違ないだろう。

 今回は「新しき王者」2人に、「世界選手権2015」の初日、ラウンド3終了直後の短い時間ではあるが話を伺うことができた。


シャハール・シェンハー/Shahar Shenhar(イスラエル)

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 世界中を股にかけて戦果を積み重ねる強豪。「世界選手権2013」において19歳という若さで優勝を果たしたことも記憶に新しい。また最近ではチーム・リミテッドで行われた「グランプリ・デトロイト2015」でトップ4入りを成し遂げている。

――取材をお受けいただきありがとうございます。先程『モダンマスターズ 2015年版』ドラフトが行われたわけですが、今日の調子はいかがですか?

シェンハー:0-3しちゃったよ。良くないね。

――確かに、あまり幸先が良いとはいえませんね。今回、種目としては『モダンマスターズ 2015年版』ドラフト、『マジック・オリジン』ドラフト、スタンダード、モダンの計4つのフォーマットあるわけなんですが、一番得意なのはどれですか?

シェンハー:明日やる予定の『マジック・オリジン』ドラフトだね。

――ぜひ、そこで取り返してやりましょう。ちなみに今回は誰と調整を?

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シェンハー:エリック・フローリッヒ、ルイス・スコット・ヴァーガス、ジョシュ・アッター・レイトンかな。

――そうそうたるメンバーですね。今回スタンダード・フォーマットがありますが、使用デッキとその理由を伺ってもよろしいですか。

シェンハー:《オジュタイの命令》が入ったジェスカイ・ミッドレンジだね。アブザン・アグロに強いというのもあるけど、高い総合力が気に入ってるよ。(人数としては)小さな大会だし、何が出てくるかわからないから。

――当然、三連覇を狙われているとは思うんですが、自分の次に優勝候補を挙げるとすれば誰でしょう。

シェンハー:もう3敗しちゃったから全員が候補みたいなものだよ(笑)でも渡辺雄也だって「世界選手権2012」で1-2、1-3だったかな?そこから優勝したこともあったし、まだ目はあるかもね。

――ぜひ優勝を勝ち取ってください。最後に、あなたにとってマジックとは?

シェンハー生活であり仕事だね。世界中を飛び回ったり、記事を書いたり。でもそれで苦に思ったことはないよ。なんたってこのゲームが大好きだから。

――三連覇を期待しています。ありがとうございました。

シェンハー:こちらこそ。


ヨエル・ラーション/Joel Larsson(スウェーデン)

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 Twitchの有名配信者にして、欧州屈指の実力を持つリミテッドプレイヤー。プロツアー『ギルド門侵犯』で惜しくも準優勝、そこからさらに力を付け、わずか2年後のプロツアー『マジック・オリジン』では念願の優勝を果たした。かのブライアン・キブラーと並ぶ「イケメン」プレイヤー。

――取材をお受けいただきありがとうございます。まずはプロツアー『マジック・オリジン』の優勝、おめでとうございます。

ラーション:ありがとう。

――優勝して何か生活は変わりましたか?

ラーション:以前とは全く違うね。今は生活の100%をマジックに費やせるようになったし、記事の執筆も格段に多くなった。

――先程『モダンマスターズ 2015年版』ドラフトが行われたわけですが、今日の調子はいかがですか?

ラーション:2-1だね。自分のチームメイト(チーム「Thommo」、マーティン・ミュラー選手)に負けたよ。でも凄いんだ。4人のチームメイト全体でも負けが2つしかなくて、しかも、もう1つの負けもチームメイト同士での対戦だったんだ。

――素晴らしいスタートを切れていますね。ちなみに1番自信のあるフォーマットは?

ラーション:『モダンマスターズ 2015年版』ドラフトと『マジック・オリジン』ドラフトだね。自慢じゃないけど、リミテッドの勝率は世界でもトップクラスだよ。

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――構築だと、今回スタンダードはどんなデッキを使っているのでしょう。

ラーション:(周りを気にしながら)聞かれてないかな? エスパー・ドラゴンだよ。

――選択の理由を聞いても?

ラーション:ハンガーバック・アブザン(《搭載歩行機械》入りのアブザン・アグロ)に強いアブザン・コントロールが流行ると思ったから、それを意識してるね。赤単も考えたんだけど今回はやめておいたよ。

――(声を潜めながら)プロツアー『マジック・オリジン』では《ケラル砦の修道院長》の採用がとても印象的でしたが、今回のデッキにも何か特別なギミックはありますか?

ラーション:そうだな......、あえて言うならサイドボードに4枚取ってある《搭載歩行機械》だね。

――これは凄い秘密兵器の情報を入手してしまいました。最後に、あなたにとってマジックとは何なのかを教えてください。

ラーション:自分の生活そのものだし、パーソナリティだね。マジックをやってるからこそ、僕が在るんだと思う。それこそ長い時間、熱意を持って取り組んできたことだから。

――ありがとうございました。ご武運を。

ラーション:アリガトウ!(日本語)


 最後に、インタビューを行うにあたって試合の合間の貴重な時間を割いてくださったシャハール・シェンハーとヨエル・ラーションの両選手、そして通訳を担当してくださったウィザーズ・オブ・ザ・コーストの吉田恭子さんにありったけの感謝を。

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RESULTS

対戦結果 順位
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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