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マジックフェスト・京都2019
決勝:渡辺 雄也(東京) vs. Bae, Daekyeung(韓国) ~偶像の弁証法~
プロプレイヤーから見た渡辺 雄也
第15回戦が終わる頃、プレイオフが始まる少し前。外の空気を吸いに会場の外に出ると、そこには原根 健太とID(任意の引き分け処理)を行って誰より早くトップ8進出を決めたペトル・ソフーレクがいた。スラヴ系の顔立ちは日本では珍しいのでどこにいても見つけやすいし、本人の気さくな人柄もあって、個人的にグランプリの会場でよく話す相手の1人だ。
軽く会釈をしながら「トップ8進出おめでとう」と声をかけると、「ありがとう。他のトップ8はどうなってる?」と流暢な日本語で聞かれた。会うたびに日本語が上達しているチェコ人の青年に筆者がその時点で分かっている限りのプレイオフ進出者の名前を告げると、ソフーレクはさらに「渡辺さんは?」と尋ねてくる。
「ナベさんのテーブルはまだ終わっていないけど、さっきゲームを見た感じだと8~9割トップ8に残りそうだったよ」そう応じると、ソフーレクは肩をすくめながら「モンスター」と呟いた。またトップ8に入ったのか、彼は、と。
ここで話題に出ている「渡辺さん」とは、もちろん渡辺 雄也のことだ。「ジャパニーズ・ジャガーノート」の異名を取る、世界屈指の強豪プレイヤーの1人。筆者の目の前にいたペトル・ソフーレクもまた世界的に知られるプロプレイヤーではあるが、他を寄せ付けない渡辺の圧倒的な強さは、そんな彼をして畏怖を込めて「モンスター」と言わしめるのだ。
何者でもない者から見た渡辺 雄也
私がマジックを始めたばかりの頃、渡辺 雄也という人物に対して抱いていた印象は「なんかすごい人」というぼんやりとしたものだった。少なくともその頃の自分は、後に閉店することとなるカードショップのフライデー・ナイト・マジックでまぐれで3-0をするような日々に満足していたし、そういう何者でもないプレイヤーからしてみれば、わずか1年の間に4回もグランプリで優勝していたその存在はとても自分の延長線上にいるリアルな人間だとは感じられなかった。
それは例えるならベーシストのマーカス・ミラーであり、小説家の村上 春樹であり、東京ヤクルトスワローズの青木 宣親のような何か。会ったことはないが、名前も顔も何をしている人なのかも知っている。そして、記事や動画を通してしかその活躍ぶりを目にすることはないような天上の人。彼が勝てば心を動かされ、負ければ残念な気持ちになる。渡辺 雄也は、狭い世界でマジックをプレイしていた自分にもその圧倒的な強さで存在を知らしめていたプレイヤーの1人だった。
もはや概念とでも言うべきだろうか。今でこそ筆者もカバレージライターの末席を汚す身として渡辺と接する機会はあるが、当時の漠然とした「なんかすごい人」という印象は忘れてはいない。
言い換えるならば「ヒーロー」のような括りになるのだろうか。マジックでそれに該当する人物は渡辺 雄也だったのだ。
その渡辺 雄也が、今回のグランプリにおける最後の戦いに臨む。
決勝。唯一無二の、正真正銘最後の戦いに。
彼と対峙する者から見た渡辺 雄也
もう1人の決勝進出プレイヤーであるベ・デギョン/Bae, Daekyeungは、試合前に仲間たちから激励を送られていた。筆者には韓国語は分からないが、ベに後で話を聞くと「お前の決勝の相手は
「僕はマジック歴もそれほど長くないし、その上
「それにとても紳士的だったな」と嬉しそうに付け加えながら、ベは渡辺に対する印象を語った。グランプリ自体初参戦だという彼にしてみれば、渡辺 雄也に対する印象とはまさに上で筆者が述べたように天上の人というそれだったのだろう。しかしそんな彼もまたここまで勝ち進み、そしてこれから渡辺と優勝争いを演じることになる。
彼はもう、声をかけられる距離にいる。これから戦うことになる。何かで見たことあるすごい人という印象に、現実が追いつく。渡辺をトッププロという偶像から1人の対戦相手として見なすしたベは、だからこそ「強敵」という言葉で渡辺を形容した。
プロシーンで競い合うペトル・ソフーレクにとっての「モンスター」。
かつて、その存在を遠くから見ていた者にとっての「ヒーロー」。
そして、生きる伝説と決勝の舞台で対峙する、ベにとっての「強敵」。
決して偶像などではない、「世界最高峰のプレイヤー」の1人が、堂々とフィーチャーマッチテーブルに着く。相見えるのはグランプリ初参戦にして決勝まで駒を進め、これからその才能をさらに開花させていくであろう大輪の蕾の1人だ。
不思議とギャラリーも静まり返る中、ベと渡辺の戦いの火蓋が切って落とされた。
ゲーム1:最強のふたり
後攻・ベがプレイした《成長室の守護者》を渡辺が即座に《喪心》で除去する滑り出し。しかし、ベの初動をくじくにはその1枚では不十分だった。
ベから放たれた二の矢は《グルールの呪文砕き》。暴動によって速攻を得たこのクリーチャーで渡辺のライフを削ると、続くターンに《再燃するフェニックス》を並べる。
2人の間を流れる緊張感は最高潮に達していた。ベが築き上げたこの盤面を返せば渡辺の勝機が、返されなければベの勝機が、やがて第1ゲームの結果となって現れる。一手のミスも許されない状況下で、ひりつくような空気の中で渡辺は手札を手繰る。わずか4ターンの間に繰り広げられた苛烈な読み合いの先にある結末は、すでにすぐそばまでやってきていた。
渡辺がX=3でプレイした《ハイドロイド混成体》を、べは《クロールの銛撃ち》で即座に除去する。これによって無人の荒野となってしまった渡辺に、ダメ押しの《スカルガンのヘルカイト》を叩きつける。
そして、ベの指揮するグルールの軍勢は渡辺のライフを素早く溶かしていった。
渡辺 0-1 ベ
時はさかのぼって準決勝、渡辺と加藤の試合はちょうど筆者の目の前で決した。《殺戮の暴君》が加藤の「ジェスカイ・コントロール」を蹂躙し、華麗に2ゲームを連取したのだ。
私はそのときたまたま近くにいたことや、
マジック史上、同一の人物がグランプリで優勝した最多回数は7回である。この圧倒的な記録を保持しているのは世界でもわずかに3名しかいない。「ジャーマン・ジャガーノート」カイ・ブッディ/Kai Buddeと「リミテッドマスター」中村 修平、そしてこの偉業を最初に成し遂げたカイ・ブッディの異名を継ぐ「ジャパニーズ・ジャガーノート」渡辺 雄也だ。現時点でこの3名以外に誰も到達したことのないこの記録を更新することができるのは、当然この3名の誰かである。つまり、このグランプリで渡辺が優勝トロフィーを勝ち取ることがあれば、マジックの歴史に新たな記録が刻まれることになるのだ。私が気になっていたのはまさにその点である。
「おめでとうございます。もし、この決勝で勝ったら……」筆者がそこまで言いかけたところで、渡辺は苦笑いを浮かべながら「いや、そういうのは考えてないから」と言葉を挟む。みなまで言わずともこちらが何を言いたいのかは分かったらしい。
「俺、何回も3没(準優勝)してるからね」。
そう。2014年のグランプリ・北京2014で上述の記録を打ち立ててから、実に3回。渡辺の過去のすべてのグランプリの記録を見ても全部で6回、優勝したのとほとんど同じ回数だけ決勝で敗れた苦い経験も味わっている。前人未到の記録を前にあと一歩。渡辺ほどその悔しさを知っている者はいない。
マジックにおいて無双と言えるほどの強さを誇る渡辺でも、未だたどり着けない境地。勝利することでその存在を示していた渡辺だからこそ、グランプリ優勝の価値は何回目であろうと渡辺にとっては等しく重いものなのだろう。
ゆえに慢心も強欲もなく。
渡辺は、ただ目の前の「強敵」を倒すことに持てる全ての力を注ぐ。
ベは今回が初めてのグランプリ参加だ。決勝戦まで進んだことについても、「まさかここまで来れるとは思っていなかった」と興奮気味に述懐していた。
「友人がプロツアーに参加していてすごいなと思っていたが、まさか自分もその舞台に挑戦できるなんて」 今回のグランプリの結果を受けてミシックチャンピオンシップへの出場権利を獲得したことについて触れると、やはり夢心地といった調子で心境を語る。
過去にもグランプリ初参戦で優勝した人物がいないわけではない。国内で直近だとグランプリ・静岡2017春の優勝者である桐野 亮平はその1人に当たるだろうか。普通のプレイヤーにしてみれば初日の足切りラインを突破することでさえ決して低くはないハードルだが、さらにトップ8進出、そして優勝を勝ち取るなど、ただのラッキーで果たせるものではない。得てしてそういったプレイヤーには、常人には計り知れない何かが備わっているのだ。
べはこの決勝の後、渡辺 雄也本人をして「うまかった」と言わしめることとなる。また、MPLプレイヤーの1人である八十岡 翔太も実力を評価しており、すでにその技術はトッププロたちにも十二分に認められる領域に達しているようだ。圧倒的な才能と、幾度もデッキを回してきたことが見て取れるプレイングの習熟度の高さ。その全てを持って、渡辺 雄也へと臨む。
ベの技量は、今にプロたちの畏怖を集める水準に達し得るかもしれない。
「モンスター」が誕生する瞬間は、すぐそこまで迫っている。
ゲーム2:無知がもたらす予期せぬ奇跡
先攻の渡辺が《マーフォークの枝渡り》(探検により2/1)と《翡翠光のレインジャー》(探検により3/2)を続けざまに戦線に投入し、ベがプレイした《成長室の守護者》と真っ向から殴り合う姿勢を整えていく。
ベは、手札の《ゴブリンの鎖回し》を眺めつつ小考する。渡辺の戦場にはタップ状態の《マーフォークの枝渡り》とアンタップ状態の《翡翠光のレインジャー》。
手札の《ゴブリンの鎖回し》を考慮して、ベの視点からは《成長室の守護者》で戦闘をしつつ、《ゴブリンの鎖回し》をプレイして渡辺の《マーフォークの枝渡り》を破壊、返す渡辺の《翡翠光のレインジャー》には《ゴブリンの鎖回し》が睨みを利かせるという、テンポ面でもアドバンテージ面でも悪くない選択肢が見える。また、この時点で探検によって渡辺の《ヴラスカの侮辱》も見えているので、いつかは向き合わねばならない除去を引き出す意味でも《ゴブリンの鎖回し》のプレイが妥当なように思える場面だ。
だが、ベはそうしなかった。《成長室の守護者》を「順応」し、攻撃。渡辺の盤面には5点分のクロックがあるものの、ライフを攻める姿勢を見せた。たしかにひとたび渡辺の土地がアンタップしてしまえば、以降安全に順応能力を起動して2枚目の《成長室の守護者》をサーチできる機会は限られてくるだろう。ライフを攻めながらアドバンテージを確保する。かつ渡辺に与える情報は最小限に抑えられる選択肢だ。
渡辺側にしてみれば、まるであたかもこの《成長室の守護者》の存在に重きを置き、これによって戦線を維持することが自分にとっての最重要なプレイであると言わんばかりだ。そして実際、ベは明確にそんなミスリードを誘ったのだった。
「その時点では自分の手札に何もないように見せたかったんだ」後にこのプレイについて、べはそのように語った。つまり渡辺の心理的ミスを誘うハッタリ――ブラフを仕掛けたのだ。
そのとき、ベの手札は実際のところ《ゴブリンの鎖回し》以外にも強力なカードが揃っており、ベストハンドと言っても過言ではなかった。それゆえに多少ブラフを噛ませても軌道修正を行う余裕があったという判断なのだろう。特に、ベのデッキには《ゴブリンの鎖回し》と《席次》のコンボもあるので、それを踏まえてもここで《ゴブリンの鎖回し》を温存するという選択肢は決して正道から外れるとは言えないだろう。
しかし果たして決勝という舞台で、しかも渡辺 雄也を相手に、ほぼ五分の盤面で一度ブラフを噛ませるという選択肢を取ることができるだろうか? しかもグランプリ初参加のルーキーに、だ。もしもそんなことができる者がいるとしたら、その人物はもしかするととんでもないジャイアントキリングを成し遂げてしまうかもしれない。開始からわずか3ターン目でありながら、ベは渡辺をより確実に打ち倒すための最大効率を模索していた。
渡辺が、ベの思惑をどこまで察知できたかは分からない。だが渡辺視点で、ベの挙動の裏には何らかの意図があることは明白だ。単純に手札が弱いならそれでいいが、目の前にいる対戦相手は油断して勝てる相手ではない。慎重に、不用意にマナを使うことはせず、《ヴラスカの侮辱》を構えながら2体のマーフォークをレッドゾーンへと送り込み、ベのライフをじっくりと攻めていく。
ベは、渡辺の《翡翠光のレインジャー》に《溶岩コイル》。これによって盤面の勢力図は塗り替わり、静かに殴り合うだけではいずれ渡辺のライフが尽きてしまう格好となった。そして2枚の土地をオープンにしながら、べはターンを終了する。
互いに非公開情報と公開情報をうまく操作してゲームを進行していた。時として、見えているカードは見えていないカードよりも恐ろしい。渡辺は、べの手札に《成長室の守護者》が見えているが、ベはそれをプレイせずにターンを終えた。つまり、否応なしにその意図を探らざるを得なくなる。今の盤面から類推される情報で、2マナで構えられる最大効率――すなわり《稲妻の一撃》の存在を意識してしまう。ベが素直にフルタップでターンを返してくれなかった以上、安易に《人質取り》や《野茂み歩き》をプレイすることはできなくなった。
ベは盤面のクロックで優位に立った。渡辺は無言の圧力によって行動の選択肢を狭められている。ベはここに《グルールの呪文砕き》を追加して渡辺のライフを狙っていく。合計7点クロック、これが通ってしまえば渡辺のライフは一気に5まで削られ、火力圏内まで落ち込むこととなる。やむなしとばかりに虎の子の《ヴラスカの侮辱》を使い、ベの《成長室の守護者》を除去する。
返す渡辺は2枚目の《翡翠光のレインジャー》をプレイして、ベに対するブロッカーとする。探検によって見えたのは《ハイドロイド混成体》。渡辺にとってはこれ以上ないトップデッキだった。
だが、ベは渡辺の《翡翠光のレインジャー》を意にも介さず――否、意にも介さないかのように攻撃を仕掛ける。渡辺は当然、《グルールの呪文砕き》をブロックするが、ベはこれに《壮大》!
トランプルによって渡辺のライフを一気に4点削りつつ、《翡翠光のレインジャー》も処理。無論この時点で《グルールの呪文砕き》は呪禁を持っているため、コンバットトリックならではのディスアドバンテージの懸念もない。さらに第2メインフェイズで《再燃するフェニックス》を投入し、いよいよ渡辺に引導を渡さんとする。
渡辺はこの苦境に立ち向かうべく考えを巡らせる。できることは決して多くはない。だからこそ考える。じっと手札を見つめ、出した結論は《人質取り》をプレイして《再燃するフェニックス》を追放し、《グルールの呪文砕き》を《喪心》で除去するというものだった。
ベの手札に《稲妻の一撃》があるかどうかは少なくとも渡辺には見えていない。見えていないが、概ね持っていると仮定してプレイするに越したことはなく、そして実際に持っていたとしてもフルタップの今プレイされることはない。ゆえに《人質取り》はこのターンは安全だった。
ゲームは情報戦から総力戦へと移行しつつあった。ベはやはり手札に抱えていた《稲妻の一撃》で渡辺の《人質取り》を除去して《再燃するフェニックス》を取り戻すと、続いて2枚目の《グルールの呪文砕き》を追加してクロックを刻んでいく。渡辺のライフは4まで落ち込むが、返しのターンに《ハイドロイド混成体》をX=6でプレイし再びライフを7に戻し、見た目上は《再燃するフェニックス》も止まるはずだった。
だが、ベはさらにその上を行った。
《凶兆艦隊の向こう見ず》。このカードの登場によって渡辺は墓地にある《ヴラスカの侮辱》を唱えられ、《ハイドロイド混成体》を処理されてしまう。さらに、ベの攻撃によってライフを1まで減らされてしまい、事実上のゲームセットを迎えたのだった。
渡辺 0-2 ベ
渡辺は自らの敗北を認め、そして「ありがとうございました」と一言発して頭を下げ、このグランプリの優勝者となった男へと右手を差し出した。
誰よりもグランプリ優勝を経験してきた男の、誰よりもグランプリ優勝の重さを知る男の、優勝者に対する最大の敬意。ベは差し出された右手を強く握り返し、そして喜びを隠しきれない表情を浮かべて仲間たちに振り返った。
ベの仲間たちもまた口々に祝福を送っていた。筆者には彼らの言葉は分からなかったが、「自分の友人が
なぜなら渡辺 雄也という男は、そういう存在なのだ。いつだって彼という偶像を、その強さが弁証してきた。
「モンスター」であり「ヒーロー」であった渡辺は、ベにとって間違いなく世界最高の「強敵」だったのだから。
そして今宵、渡辺 雄也の新たな「強敵」が、プロたちもその実力を認める新たな「モンスター」が――そして、今後誰かにとっての新たな「ヒーロー」になれるかもしれない存在が、新たに誕生した。
さあ、その人物の名をここに刻もう。
グランプリ・京都2019、優勝はベ・デギョン!
おめでとう!!
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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