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マジックフェスト・京都2019
準々決勝:Petr Sochurek(チェコ) vs. Bae, Daekyeung(韓国) ~ふたりのポーカーフェイス~
ペトル・ソフーレク vs.ベ・デギョン |
ソフーレク「日本語で喋れる?」
ベ「はい、日本語の方が助かります」
ソフーレク「じゃ、僕先手で」
ともに外国籍ながら、当然のように日本語で試合を開始する両者。
ペトル・ソフーレク/Petr Sochurekとベ・デギョン/Bae, Daekyeung。
ソフーレクはチェコのトッププレイヤーであり、過去に7度のグランプリ・トップ8、3度の優勝経験を持つ。最近は所属チームが晴れる屋による「Hareruya Pros」であることもあって、日本のグランプリには積極的に参加している。
対するベ・デギョンはなんと初のグランプリ参加だという。『ラヴニカの回帰』でマジックを始め、その後中断していたものの、MTGアリーナのオープンベータも手伝って再びマジックのカードを手にとったという。
日本語で二言三言交わした後、互いにデッキリストの交換を行う。歴戦の戦士であるソフーレクが落ち着き払っているあるのは分かる、だが、ベ・デギョンも初めてのグランプリだとは思えないほどに淡々と、感情を表に出すことなくシャッフルを行う。
二人のポーカーフェイスが静かに、しかし緊張感を持って準決勝を開始した。
ゲーム1
ソフーレクが《草むした墓》アンタップインから《ラノワールのエルフ》というグッドスタート。しかし2ターン目は《愚蒙の記念像》を処理し、《ラノワールのエルフ》で攻撃に回る、グッドスタートを生かせない展開となる。
ベはこの隙に《ラノワールのエルフ》を《溶岩コイル》し、ソフーレクを押し止める。ソフーレクは《打ち壊すブロントドン》を追加するが、ベは土地が止まってしまい、《成長室の守護者》を出すのみでターンを返す。
しかし、ベは手札には火力呪文を抱えており、こちらも3枚で土地が止まっているソフーレクの《ラノワールのエルフ》にはノータイムで《ショック》を打ち込み、《打ち壊すブロントドン》は1対2交換といはいえ《成長室の守護者》と《ショック》の合わせ技で対処、《野茂み歩き》は《稲妻の一撃》と続け、ソフーレクのクリーチャーをすべてを焼き払っていく。
そこから先に土地を引き始めたベが《グルールの呪文砕き》で攻勢に出る。ソフーレクの手には2枚の《暗殺者の戦利品》があるが、土地を与えたくはない。とはいえ、放置することもできず《グルールの呪文砕き》を除去するが、ベは一気に4マナまで到達する。
そして、さらに土地を引き込んだベは《成長室の守護者》を追加する。3マナが浮いており、いつでも「順応」できる構えだ。
一方、ソフーレクは5マナ目、そして青マナ源を引くことができない。《成長室の守護者》こそ「順応」の隙に《暗殺者の戦利品》で処理するが、再構築のため《採取 // 最終》で回収した《野茂み歩き》《ラノワールのエルフ》はそれぞれ《稲妻の一撃》と《ゴブリンの鎖回し》で失ってしまう。
ペトル・ソフーレク |
だが、ついにここにきて《繁殖池》を引き込んだソフーレク。ライフを10に減らしつつ《ビビアン・リード》の対処を迫る……のだったが、フルタップの隙に、ベから《ゴブリンの鎖回し》に2枚の《争闘 // 壮大》が飛んでくるのを見ると、ソフーレクは少し顔を歪め、静かにうなずいた。
ソフーレク 0-1 ベ
ゲーム2
ともに最初の2ターンをパスしながら、3,4ターン目と連続でソフーレクが《翡翠光のレインジャー》をプレイし、ベが「探検」に対応して《シヴの火》で除去する序盤の攻防。
この「探検」で《ビビアン・リード》《煤の儀式》《採取 // 最終》という強力なカードを一瞥もせず墓地に落とす……おそらくは土地が詰まっているのだろう。だが、いずれもゲーム展開を大きく変えるカードであり、ここでこれらのカードを失うのは、痛い。そして、4枚目に見えた《暗殺者の戦利品》は悩みつつもトップに残す選択をする。
一方、序盤を捌き、ベは満を持して《再燃するフェニックス》というゲームを決めうるクリーチャーを召喚する。一時的に《人質取り》で退場するが、すぐに《溶岩コイル》で処理し、一度握った主導権を手放さない。
ソフーレクは《採取 // 最終》で2体の《翡翠光のレインジャー》を回収し、なんとか盤面を作り直していく。1体目の《翡翠光のレインジャー》で見えた《喪心》をトップに残し、将来的に《再燃するフェニックス》を対処する目があることを、ベに提示する。
手札に火力を抱え、ベは《翡翠光のレインジャー》を《稲妻の一撃》で落とし、《混沌をもたらす者、ドムリ》で一気にソフーレクを窮地に追い込む。
ベ・デギョン |
圧倒的な盤面、しかしソフーレクは諦めていない。まずはベのアップキープに《混沌をもたらす者、ドムリ》を《暗殺者の戦利品》で退場させる。
だが、ベの手札は完璧だった。《グルールの呪文砕き》《スカルガンのヘルカイト》と展開し、ソフーレクを締め上げていく。
ソフーレクは《翡翠光のレインジャー》で粘りつつ逆転の時を待つが、ベが《凶兆艦隊の向こう見ず》でソフーレクの墓地から《喪心》をキャストし、《溶岩コイル》で《翡翠光のレインジャー》を除去すると、ソフーレクは《翡翠光のレインジャー》を追放領域に送ることもなく、右手を対戦相手に差し出した。
ソフーレク 0-2 ベ
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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