EVENT COVERAGE

マジックフェスト・京都2019

インタビュー

「MTGアリーナ」とテーブルトップのマジック

Yuichi Horikawa

 2019年2月15日、「MTGアリーナ」がついに、日本語化しました。

 ご存知ない人のために簡単に「MTGアリーナ」を説明すると、基本無料ではじめられるパソコン版(現在Windowsのみ対応)のマジックです。

 現在はベータ版ですが、このデジタルコンテンツは、世界中で多くのマジックプレイヤーを熱狂させています。

 今回は、「MTGアリーナ」をきっかけに、はじめてマジックフェストの会場に来られた方や、グランプリ本戦に出場された方に、お話をうかがいました。


グランプリ本戦初参加の石川 大貴さん

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 小学生のころマジックを友人と少し遊んでいて、その後『戦乱のゼンディカー』のプレリリースでマジックに復帰した石川さん。

 それからは、デッキを作りフライデー・ナイト・マジックや、スタンダード・ショーダウンなどの店舗大会に参加してマジックを楽しんでいたそうです。

 また、「MTGアリーナ」は、『ラヴニカの献身』の実装後から、ほぼ毎日プレイされているそうです。

――今回のグランプリ初参加とのことですが、きっかけは何だったんでしょうか?

石川「この前のラヴニカ・ウィークエンドで優勝できたことがきっかけですね。マジックをはじめて2年ぐらいになるのですが、はじめて店舗の少し大きな大会で優勝できたので、この環境のスタンダードはいけるんじゃないかと思って参加しました」

――ラヴニカ・ウィークエンドの優勝、おめでとうございます。その勝利には「MTGアリーナ」が何か関係していますか?

石川「ちょうどラヴニカ・ウィークエンドの少し前に、『MTGアリーナ』を始めていたので、今まで以上にたくさんの回数のスタンダードのゲームをプレイできました。それが、ラヴニカ・ウィークエンドの優勝につながったのは違いないですね」

――デジタルを通じて数がこなせるのは、非常に強みですね。グランプリに参加するにあたって、何か準備はされましたか?

石川「今回はじめてグランプリに参加するにあたって『MTGアリーナ』で環境にあるスタンダードのデッキを一通りまわしてみて、使うデッキを決めました。感触の良かった『エスパー・コントロール』を使用したんですが、結果は今のところあまりふるわなかったですね……」

 マジックフェストの会場に初めて足を運んだという石川さん、初のグランプリ本戦の感想も語ってくれました。

石川「こんなにいっぱいのマジックプレイヤーがいる場所がはじめてなので、すごいってのが第一印象ですね。あと、グランプリ本戦は、なんといいますか、勝ちにこだわってゲームが終わるとすぐ立ち去ってしまうような人が多いって勝手な印象があったのですが、どの対戦相手の方も思っていたよりも優しかったのが印象的でしたね。試合後の感想戦で、ここはこうした方がとか、サイドボーディングの相談とか、フレンドリーな方が多かったですね。すごく楽しいです」

――他には、この会場で何か印象的なことはありましたか?

石川「イラストレーターのサイン会がすごいなって思いました。マジックのアーティストが実際にいて、サインをもらえたり、オリジナルのトークンの販売があったりと、はじめてのことで驚きました」

 はじめてのマジックフェストを堪能している様子の石川さん、今後の目標はグランプリ本戦で2日目に残ることとのことでした。


マジックをはじめて3か月のマツシタ シオリさん

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 マジックをはじめて3か月でグランプリ本戦にまで参加しているマツシタさん。

 友人がマジックをはじめて、それが楽しそうでマジックの世界に飛び込んだそうです。

 日ごろは、テーブルトップのマジックを楽しみながら、家では「MTGアリーナ」のデイリークエストをクリアしているそうです。

――はじめてのグランプリ本戦参加とのことですが、きっかけは何だったんですか?

マツシタ「『MTGアリーナ』が後押しになりましたね。もともと緑単のデッキを持っていたんですが、今のスタンダードは(デッキの種類が多くて)すごく迷うので、グランプリに向けてデッキをどうするか考えていました。デジタルだとカードが集めやすくて、いろいろなデッキを試せたので今回のデッキを決めることができて、もし『MTGアリーナ』が無かったら、緑単のデッキだけ持って今ももじもじしてたと思います」

――確かに、カードによっては「MTGアリーナ」の方が手に入れやすかったりしますね。テーブルトップのマジックとデジタルのマジックは比べてどうですか?

マツシタ「どっちも楽しいですね。『MTGアリーナ』は家から出たくない時に手軽にできたりするし、数がこなせてすごく勉強になりますね。店舗での大会は、対戦相手の人がアドバイスをくれたりして、それがすごくありがたいです」

 すごく楽しそうにマジックのことを話してくれたマツシタさんは、初参戦のグランプリ本戦についても語ってくれました。

マツシタ「今5ラウンド目で、勝ち越せてないんですが、対面してするマジックはすごく楽しですね。対戦相手の方もすごく優しいですし。(相手と)話しながらできるマジックは素敵だなって思います。マジックめっちゃおもしろいです」

 キラキラとした笑顔でそう語ってくれたマツシタさん。デジタルのマジックと、テーブルトップのマジックどちらも非常に楽しんで取り組んでいるのが印象的でした。


初めてのテーブルトップのマジックに挑んだ辻井 潤さん

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 YouTubeのマジックの動画を見て、2か月前から「MTGアリーナ」でマジックをはじめた辻井さん。

 今回京都でマジックフェストがあると知り、ちょっと見に来るだけのつもりが、我慢できずにシールドのイベントに参加してしまったそうです。

 公式のテーブルトップでの対戦は、初めてだったとのことで、デジタルとテーブルトップの違いについてなどをおうかがいしました。

――はじめてのテーブルトップでの公式戦とのことですが、シールド戦に出場してみてどうでしたか?

辻井「楽しかったですね。初心者なんですと、伝えると対戦相手の人が親切にしてくれて、楽しんでプレイすることができました。結果はダメでしたが……」

――そうですか……。結果は残念でしたが、楽しんでできたのなら何よりです。何かテーブルトップとデジタルでの違いは感じましたか?

辻井「タップアンタップが結構大変だなって思いましたね」

――確かに! デジタルだと勝手にやってくれますもんね! 他に違いって何かありましたか?

辻井「他には、シールドのデッキを組むのに苦労しましたね。自分でカードをソートすることは今まで無かったので、制限時間内にデッキを作るのがデジタルより難しく感じました」

――ソートしたりや、土地の計算など、経験が必要なこともある程度ありますね。

辻井「あと、(テーブルトップでの)対人戦だと相手の方が一戦一戦をすごく大切にする印象でした。デジタルだと、手軽にできるので、結構すぐ投了したりするんですが、誰もが最後まで勝ちにいっているって感じがおもしろかったですね」

――そうですね、現実だと相手はなかなか爆発しない(「MTGアリーナ」では投了したプレイヤー側に爆発するエフェクトが出る)ですね(笑)

辻井「そうなんですね(笑)そういえば、今回イベントに出るつもりがなくて、まったくの手ぶらで来たので、急遽会場でライフメモを買いました。これを書いたのも初めての経験でしたね」


辻井さんが初めてつけたライフメモ

――ライフ管理は大変ではなかったですか?

辻井「対戦相手の方に初心者ですと伝えていたのもあってか、みなさんライフの変動を確認してくれたので、つけるのは難しくなかったですね」

――他には、何か今回のイベントで感じたデジタルとの違いはありましたか?

辻井「そうですね。あの青のエイのクリーチャーいるじゃないですか?」

――+1/+1カウンターが乗ると飛行を得る《エイ翼のスパイ》ですかね?

辻井「そうです、そうです。あいつの能力を忘れてて、+1/+1カウンターが乗ってたのに、飛行って気が付かなくて、負けちゃいましたね。『MTGアリーナ』だとふわふわするエフェクトがつくので、絶対に見逃さないんですけどね(笑)」

 そう楽しそうに語ってくれた辻井さん。テーブルトップの楽しさも見つけられたようで、また、マジックフェストのイベントにも参加したいと話してくれました。

 ちなみに、彼の今の目標は、「MTGアリーナ」でミシックランクに到達することだそうですよ。


 パソコンで世界中のプレイヤーと手軽に対戦できる「MTGアリーナ」、今後はテーブルトップのマジックにおいても非常に重要なポジションになってくることは間違いありません。

 今回お話をお伺いした3人の意見は、今までのプレイ環境では出ることのないことが多く、マジックも時代に合わせてどんどん進化していっていると改めて感じさせてくれました。

 「MTGアリーナ」世代なんて言葉が生まれる日も、そう遠くないのかもしれませんね。

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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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