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カラデシュ特務大使 現地取材レポート
カラデシュ特務大使 現地取材レポート:ブランドチーム・ブライアンさんの発明博覧会の1日に密着!
by Asako Seo
ウィザーズ社で働いている皆さんは、普段どんなふうに仕事をしているのでしょうか? 仕事内容を詳しく聞きたいとお願いし、取材を受けてくださったのは、グローバル・ブランド・マーケティング部シニア・マネージャーのブライアン・トランクさんです。
ブライアンさんは学生だった1994年にマジックを始めました。最初は違う会社にいましたが、辞めてから14ヶ月かけて奥さんと世界中を旅して回り、その中で「どうせなら、やりたいことをやって生きていこう」と考えるに至りました。そこで、大好きなマジックを扱うウィザーズ社に就職したそうです。
なお好きなデッキについてお聞きしたら、吸血鬼デッキや黒ウィニーデッキがお気に入りで、特に《惑乱の死霊》や《鬼火》を使って白ウィニーをよく倒していたとのこと。
旅行が好きで、休日は家族(6歳と3歳のお子さんがいるそうです)と一緒にハイキングによく行くそうです。
かなり偉い(と思われる)方なので、「ごく一般的なウィザーズ社員像」とは少し外れているかもしれませんが、今回のイベント中はスタッフと一緒にお客さんの対応などに明け暮れていました。
イベント中と普段のオフィスでの1日の仕事について、それぞれうかがっていきます。
発明博覧会中の仕事
イベントの初日から毎日のように、会場で「オハヨゴザイマス」と声をかけてくれたブライアンさん。
というのも、彼のイベント中の役割はフロア全体の見守りなので、地上3階地下1階に加えて隣の道路にまでおよぶ会場全体をいつも歩き回って見渡しており、すぐに我々を見つけることができるからです。朝8時から18時まで、ほぼずっと歩き回っていることになります。
フロアを見回りながら、お客さんからの質問に答えたり、特務大使を見かけたら「何か困っていることはない?」と声をかけに行ったり(ちゃんと誰がどの国の大使かも覚えています)、スタッフに「すべて順調かい?」と次々に声をかけたりしています。
何かトラブルがあればすぐに対処するのが仕事なので、どこで何が起きているかすぐ把握できるように、「Slack」というグループチャットのアプリを利用し、さまざまなセクションごとに分けて連絡を取り合っています。
今回は特務大使だけでなくスタッフやお客さんも世界各国から集まっているため、文化や言語の違いなどからくる小さなトラブルはいくつもありましたが、大勢がかかわっているわりには大きな問題はなく進行できているそうです。ランチの時間は決まっていませんが、手が空いたタイミングでスタッフたちと一緒に会場向かいのレストランに行って食べるとのことでした。
取材中、ブライアンさんのことを「ヘルプフルな人(助けてくれる人)」だとコメントする方もいました。自分の持っている情報を、悪気はないが忙しくて教えてくれないような人はよくいるけれど、ブライアンさんはできるだけ時間を割いて相談に乗ってくれるのだそうです。
ブライアンさんが常に会場のどこかにいることで、何かあったら頼れる」という安心感が感じられました。常にみんなのことを見ていてくれる、理想の上司という感じがします。
普段の仕事
ブライアンさんは間もなくウィザーズのロンドン・オフィスに転勤になり、仕事の内容も変わるそうです。
今の仕事であるブランド・マーケティングとは、あらゆるマジック製品のパッケージデザインやキャッチコピーを決め、プレリリースでどういったアクティビティをやるかなど、「お客さんへの商品の見せ方」を決める仕事です。たとえば、『ゲートウォッチの誓い』のときにゲームデーなどで双頭巨人戦が推されたのもその一環です。
ブライアンさんのブランドチームが全体像を決めてから、世界各国のローカライズチームに送り、その言語での商品名やキャッチコピーを決め、国ごとに適した見せ方を詳しく考えていくという流れです。
毎日、朝8時に出勤。さまざまな部署とひたすら会議をし、12時にランチ。13時からまた会議をし、17時半に終業。18時〜18時半くらいには帰宅というスケジュールです。
会議の内容としては、開発部とはストーリーについて話し、組織化プレイの部署とはイベント内容について話し、CAPSと呼ばれるプロダクト製作をする部署からはプレイマットの絵柄について話すなど、各部署から上がってくる提案をまとめ、それにOKを出します。
また、世界各国から「この商品はこれくらいの量を生産してこれくらい売りたい」という申請を受けて、生産数をコントロールするのも仕事のひとつです。
新セットの、いちばん初めのキーアートやトレイラーの製作もしていて、それを発表してみんなが驚くのを見る瞬間が、仕事をしていて一番楽しいと教えてくれました。
これから就く仕事は、ヨーロッパ全体のマーケティング・ディレクターです。商品の製作にはかかわらなくなり、販売戦略をまとめる仕事になります。ヨーロッパ内だけで、英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語・ロシア語と7か国語版あり、国ごとに少しずつマジックを取り巻く状況やファンの好みなども異なるため、それらをいかにまとめるかが難しいと予測されます。
家族で一緒に引っ越すため、子供たちはイギリス英語のアクセントになるだろうね、とのことでした。
「やりたいことをやって生きる」という夢をかなえて、忙しいけれどハッピーだとおっしゃっていたブライアンさん。多忙なイベントのさなか、取材にお答えいただきありがとうございました。
それでは、次回のカラデシュ特務大使レポートもお楽しみに。
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