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日本選手権2019

インタビュー

年間プレインズウォーカー・ポイント最上位者インタビュー:小林 龍海 ~マジックとともにある日常~

森安 元希

プレインズウォーカー・ポイント

 イベントの参加とゲームスコアによって加算されていくプレインズウォーカー・ポイントは「マジックを遊んだ量」そして「マジックとともに過ごした日々の数」の指標となる値だ。

 ポイント区分には「生涯」と「年間」があり、直近の「年間」の範囲で一定点を貯めれば特定イベントの不戦勝や出場権などを得るボーナスもついている。今大会の「日本選手権2019」も年間ポイント500点を持つことが参加要件の1つであり、さらに4000点まで貯めれば不戦勝も得られる。

 しかしながら4000点をたった1年という期間で貯めることは容易ではない。そのシーズンを「マジックに対して多大な時間と努力を割いてきたこと」の褒賞であり、実際ポイントによって不戦勝を獲得している人数は決して多くない。

 そのなかで圧倒的な「最多」ポイントを獲得したプレイヤーがいる。一昨年は宇都宮 巧、昨年は名出 和貴だったポイント獲得最上位の座に今年ついたのは、小林 龍海だ。

「2018年5月28日~2019年5月26日」の年間ポイント、6956点。日本1位、アジア太平洋地域でも1位、全世界で見てもトップ10だ。

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世界トップ・クラスのポイント・ゲッター、小林 龍海。
 

小林 龍海 インタビュー

小林「狙っていたわけじゃないけど、ようやくといった感じ」

 過去2年間も獲得ポイント上位者として位置しながらも、名出や宇都宮らの精力的な活躍によってその陰に隠れていた小林。今年、ついに最上位としてその名が知られることとなった小林に期間中の話を聞いた。

――小林さんは期間中、グランプリはどのくらい出場されましたか?

小林「国内は、全部です。ダブル・グランプリだった静岡(グランプリ・静岡2018)はレガシーだけですね。あとは台風直撃だった香港(グランプリ・香港2018)と北京(グランプリ・北京2018)と、シンガポール(グランプリ・シンガポール2018)。期間より前だとアメリカのシアトル(グランプリ・シアトル2018、ダブル・グランプリ)でレガシーと、トリプルのラスベガス(グランプリ・ラスベガス2018)でレガシーとモダン出ました。あとは台風じゃなかった香港(グランプリ・香港2017)。期間より後では台北(グランプリ・台北2019)出ました」

 期間中は日本とアジアのグランプリが中心だったようだ。合わせて6~7回出場している。年間で「2か月に1回程度のペース」の参加が少ないということは決してないが、1大会平均400点近くを稼いだとしても、それだけでは「6956点」には全く到達しない。

――グランプリ以外にはどういった大会・イベントに出場されていますか?

小林「(カードショップが開催する)平日大会には良く参加しますね。週2回くらい。2.5回くらいかな。週末も大会に参加してます。家族旅行とかが重ならない限りは出てるかな」

 週の半分以上をマジックとともに過ごす小林。彼が今期、これまで以上にマジックと触れ合うようになったのにはキッカケがある。

小林「それまでは出たいと思ってたわけじゃないんですけど。初参加してみたら、2回目出たいなって思いましたね」

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 プロツアー『ラヴニカのギルド』。プロツアー地域予選を勝ち抜いて初めて出場した「天下の大舞台」に、小林は再訪の気持ちを抱いていた。名前と制度が改まったミシックチャンピオンシップ、そしてさらなる新制度下のプレイヤーズツアーでも「強豪が集い、最強を決める」という明確かつ絶対のテーマに変わりはない。

 マジックを楽しむために強くなり、強くなるために楽しんでいる。小林は日常的にマジックに触れ続けることで、いつか再び「あの場」に立つことを目指している。

 そして勝ち進むため、そして「よりマジックを自分自身が楽しむため」に小林が選んだ手法は「1つのデッキタイプ」の究明だ。

小林「青白をよく使います。コントロール、ですね。スタンダードでは青白エックス(青白を含む3色)、モダンでは『青白コントロール』、レガシーでは『青白ミラクル』です。特にモダンとレガシーのデッキはプレイングに一貫性があります。いろんなデッキ、すべてのデッキを触るのは時間的に制限がある。コントロールに絞って、メタ(ゲーム)が合ってれば良いなという気持ち、ですね。あとモダンは他に『KCI』(アイアンワークス)や『リビングエンド』を触ってたこともあります」

 「青白コントロール」。小林を知る人であれば、すでに「小林の代名詞」のようにも取り扱われている。それほど小林が扱いに長けるデッキタイプだ。クレイグ・ウェスコー/Craig Wescoeがスタンダードで「白単」を使い続けるように、あるいは高橋 優太にとってのモダンでの「フェアリー」のように、自らの気持ちを託して「1つのデッキタイプ」を使い続けるトッププロたちに劣らないほど「青白コントロール」へ想いを寄せ、そして使いこなしてきたことが今回のプレインズウォーカー・ポイント最上位という結果をもたらしていた。

小林「今回もエスパー(青白黒)コントロールです。あんまり練習時間はなかったんですけど、がんばります」

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 「青白コントロール」といえば小林。小林といえば「青白コントロール」。6956点という偉大な数字が示す「数ある大会の実績」によって少しずつ根付いてきた共通認識は、この日本選手権2019という舞台でも広がっていきそうだ。

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RESULTS

対戦結果 順位
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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