EVENT COVERAGE

日本選手権2018

観戦記事

第8回戦:北島 遼昴(茨城) vs. 卜澤 太二(大阪)

伊藤 敦

 日本選手権2018。初日は7回戦を終え、残すはいよいよ最終戦のみ。全勝対決となったのは、たったの3卓。

 1番ポッドの全勝をかけた、5色ドラゴン(!?)というアバンギャルドなドラフトデッキを組み上げた行弘 賢のマッチ。

 2番ポッドの全勝をかけた、4手目に《睡眠》と《悠長な再構築》の2択という悩ましいピックに振り回されながらも結局危なげなく2連勝を収めた岡井 俊樹のマッチ。

 そしてここ、3番ポッドの全勝をかけた、北島 遼昴卜澤 太二との対決だ。

 北島のデッキは白緑、対する卜澤は青白のデッキをドラフトしている。初日全勝の栄誉に浴するのははたしてどちらか。

 
北島 遼昴 vs. 卜澤 太二
ゲーム1

 先手の卜澤がマリガン。北島の《オレスコスの速爪》に対して《飛行の先駆者》で受ける立ち上がり。飛行機械・トークンはそのまま続く北島の《空中走査器》と相打ちになった結果、卜澤は4枚目の土地こそ置けないものの、地上戦力を抑えた状態で《エイヴンの風魔道士》を着地させることに成功する。

 だが、リソースが交換されて更地となった盤面に降臨したのは北島の《蔦草牝馬》!

 ブロック制限能力は青白の卜澤に効かないとはいえ、呪禁の5点クロックはさすがにデカい。ひとまず《エイヴンの風魔道士》をレッドゾーンに送った卜澤は続けて《至高の幻影》を出し、2マナ構えてターンを終える。

 だが、返す北島は《蔦草牝馬》に《騎士の勇気》をエンチャント!!

 これにより7/5呪禁警戒という暴れ馬が誕生。卜澤も《排斥する魔道士》で騎士・トークンを除去しつつ2度目の7点アタックをチャンプブロックでしのぐものの、このままではリソースが尽きるか先に殴りきられてしまう。

 やむなく損失を覚悟で《エイヴンの風魔道士》《至高の幻影》を立たせた卜澤は、3度目の攻撃を《エイヴンの風魔道士》1体で止めつつ、《分散》を《騎士の勇気》に打ち込む。

 これで《蔦草牝馬》は元の5/3。《エイヴンの風魔道士》は呪文プレイ時の強化を受けて3/3。何もなければ相打ちだ。何もなければ。

 
北島 遼昴

 だが、無情にも北島の手から放たれたのは《剛力化》!

 《エイヴンの風魔道士》を無為に失い、手札に戻った《騎士の勇気》によって再び襲い掛かってくるであろう7/5呪禁警戒を止める術がないことを確認した卜澤は、潔くカードを片付けた。

北島 1-0 卜澤

ゲーム2

 卜澤、またしてもマリガンに見舞われる不運。さらに6枚の手札は白いカード祭りに《》が1枚というもので、ダブルマリガンを選択する。

 だが、今度は5枚の中に土地が1枚もない。

 トリプルマリガン。リミテッドにおいてはほぼ逆転不可能とされる枚数差である。

 それでも卜澤が3ターン目に《至高の幻影》を送り出すと、北島の初動は4ターン目、《至高の幻影》を《返報》で処理というもの。しかも返しで3枚目の土地を引き込んだ卜澤が《飛行の先駆者》を送り出したのに対し、5枚目の土地を置きながら苦笑した北島は、しかし動きがない。

 
卜澤 太二

 そして卜澤は《ヴァレロンの有印剣》!

 トリプルマリガンでも勝てるかもしれない。そう思わせる展開だ。

 しかし、ここで北島も《蔦草牝馬》を展開。しかも2マナが立っている。訝しむ卜澤だが選択肢はそう多くはなく、結局飛行機械・トークンに《ヴァレロンの有印剣》を装備してアタック。これは《力強い跳躍》で受けられ、北島にターンが返る。

 そこから、またしても《騎士の勇気》をエンチャント!

 7/5呪禁警戒、再び。卜澤もここで《勇敢な騎士》を送り出し、デッキの地力の高さを見せて追いすがるが、北島はこれをきっちり《光明の縛め》で除去しつつ《レオニンの先兵》を展開。着実に卜澤を追い詰めていく。

 チャンプブロックでしのぎつつ《排斥する魔道士》で騎士・トークンを除去した卜澤だったが、《凛々しい騎兵隊》まで追加されると、7/5どころか2/2警戒トークンを止める手数すらも足りていない。

 やがて逆転手段がないと悟った卜澤は、自分のターンのドローを確認した後で無念そうにカードを畳んだ。

北島 2-0 卜澤

  • この記事をシェアする

RESULTS

対戦結果 順位
最終
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

RANKING

NEWEST

サイト内検索