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EVENT COVERAGE
日本選手権11
Round 1: 栗原 伸豪(東京) vs. 大塚 高太郎(神奈川)
By Tomohiro Kaji
第一回戦が始まった!
昨日『基本セット2012 (M12)』が発売したかと思えば、今日からは日本選手権と、プレイヤーにとってタイトなスケジュールになってしまったが、この新環境のデッキリストがすぐに公開されることを考えると、非常に楽しみで仕方がない。
1年間で最大のカードプールを持つこの時期のスタンダードは、ゲームスピードが早くメタゲームも分からなくなり、それぞれのカードパワーも高いので、最高に面白い。
さて、どんなデッキが出てくるのか。今からワクワクだ。
そんな中、選出された最初のフィーチャーマッチは、栗原と大塚という、友人同士の対戦となった。
栗原の先攻、《闇滑りの岸》から《思案》と、早速M12のカードが登場した。
そしてライブラリーをシャッフルしてからカードを引くと、大塚は《山》を置いてエンド。
そして、栗原は《定業》からの《水没した地下墓地》に、大塚はまゆをひそめてタッチ黒《紅蓮術士の昇天》だと見切る。だが栗原の方も、大塚の土地を見て、
栗原 「あ、相性わりー・・・」
大塚 「いやいや、後手1マリガンだから!(笑)」
と、最初の2ターンが経過する前にお互いのデッキを読み切るあたり、さすがはキャリアが長いだけのことはある。
《探検》からマナ加速した大塚だが、栗原の《ギタクシア派の調査》で手札を見透かされてしまい、《ムル・ダヤの巫女》と、土地ばかりのハンドが公開されてしまった。
そこへ、栗原は今のうちにと、《定業》から《紅蓮術士の昇天》を戦場へ送り込み、タップアウトで《ムル・ダヤの巫女》を迎え入れる。
ドローも土地ばかりの大塚に選択肢は無く、《ムル・ダヤの巫女》をキャストしてもライブラリーのトップは土地ばかり。
この状況はむしろ嬉しいはずなのだが、栗原が土地をアンタップすると即《噴出の稲妻》で破壊されてしまい、アドバンテージを稼ぐ暇は与えられなかった。
この時に大塚は《怒り狂う山峡》を置けていたのだが、栗原のライフは18とさすがに遠いと苦笑い。
《紅蓮術士の昇天》もすぐにカウンターが乗ってしまい、もうゲームに勝てなさそうだと諦めムードながらも《怒り狂う山峡》でアタックを開始する。
だが、栗原のドローは全く唱える対象の無い《乱動への突入》、3枚目の《紅蓮術士の昇天》、そして全く呪文を唱えない対戦相手に対しての《マナ漏出》と、かみ合わないもいいところ。
そのまま大塚の《怒り狂う山峡》がダメージを刻み、栗原のライフは18→14→9→3とみるみる減っていく。
最後のカードを引いた栗原の表情は非常に悔しそうだった。
大塚 1-0 栗原
ただ《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を置くのみでターンを終えた大塚に、再度栗原は《ギタクシア派の調査》をライフ支払いで唱え、今引いたカードである《耕作》を確認すると、《黒割れの崖》を置いての2マナをオープンな状態でターンを終えた。
さすがに大塚にもこの意図は伝わっており、宙を見ながらこのターンに唱える呪文を考える。
マナが過剰な手札から、《マナ漏出》への「生け贄」を《草茂る胸壁》に決めると、栗原の様子を伺いながら、そのカードを墓地へ置いた。
打ち消しはするがコントロールデッキではない栗原は、コンボパーツを揃えるために《思案》でさらにライブラリーを堀り進み、タップアウトで《紅蓮術士の昇天》へと繋ぐ。
改めて《探検》でカードを引く大塚は、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》含めた土地を順調に並べると、ここで栗原はサイドボードからの《珊瑚兜の司令官》を唱え、即Lv2へと育て上げる。
土地以外のパーマネントを展開しない大塚は、何故かここで《最後のトロール、スラーン》をキャストせずに、あえて《耕作》からの《不屈の自然》へと繋ぎ、3枚の《山》を探しだすと、栗原は首を傾げて考え込む。
《ギタクシア派の調査》で確認した手札を記したメモを睨みながら、自分の土地をアンタップさせると、《定業》から栗原の唱えた呪文は《記憶殺し》!
指定はもちろん《原始のタイタン》。
大塚の手札のカードをゲームから取り除きつつ、ゲームプランを破壊した!
しかし、返す大塚のドローは《ガイアの復讐者》のトップデック!
ファイレクシア・マナへのライフ支払いで15点へと減っていた栗原に、残されたターンはあまりにも短く、「積み込まれたわー」と冗談を言いながらカードを片付けた。
大塚 2-0 栗原
Game 1
栗原 伸豪 |
Game 2
呆気無く終わってしまった1ゲーム目に、「まさか勝てるとは思わなかった」と大塚。 ちょっと不貞腐れた表情の栗原は、サイドボードに勤しむ。 改めて先攻の栗原は、《沸騰する小湖》から《島》を探し、まずはマナを使わずにライフを支払いながらの《ギタクシア派の調査》をキャスト。 大塚の公開した7枚は、- 《最後のトロール、スラーン》
- 《草茂る胸壁》
- 《探検》
- 《森》
- 《進化する未開地》
- そして、2枚の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》。
大塚 高太郎 | |
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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