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グランプリ・台北2016
第4回戦:八十岡 翔太(東京) vs. Cheng, Kel Veen(マレーシア)
By Masashi Koyama
気温34℃、湿度56%という灼熱の中で開始されたグランプリ・台北2016。
もちろん会場の中は冷房が効いているのだが、外に一歩踏み出せば途端に汗が吹き出してくるほどに、空気は熱気を帯びている。
そんな南国の暑気に負けず劣らずの熱さで、このグランプリ会場ではいたるところで熱戦が繰り広げられている。
そんな中から、ここでは日本が誇るプラチナ・プロにして殿堂プレイヤー、八十岡翔太(東京)の試合をお届けしよう。
現在プロ・ポイントレースで日本の首位をひた走る八十岡にとって、このグランプリではできるだけポイントを獲得し、世界選手権への切符を確かなものにしたいところだろう。
対するは台北よりさらに南、マレーシアからやってきたチェン・ケル・ヴィーン/Cheng, Kel Veenだ。
八十岡にとっての初戦や、いかに。
八十岡翔太(写真左) vs. チェン・ケル・ヴィーン(写真右) |
ゲーム1
八十岡が《ヴリンの神童、ジェイス》から《闇の掌握》でチェンの《森の代言者》を潰す立ち上がり。
この《ヴリンの神童、ジェイス》は《石の宣告》で退けられ、チェンは《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》を召喚、トークンを生み出し始め、戦線を横に伸ばし始める。
八十岡は《龍王オジュタイ》を降臨させ、さらに《強迫》でチェンの手札を検閲する。
《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》《荒野の確保》×2枚という内容から《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》を墓地へ。
ここから八十岡は《龍王オジュタイ》で《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》を葬り、残すは2枚の《荒野の確保》さえ何とかしてしまえばグッと勝利に近づく算段だ。
そのターンエンド、1枚目の《荒野の確保》はX=4。この兵士たちのフルアタックに八十岡からは《大天使アヴァシン》!
さらに返す刀で《死の宿敵、ソリン》(X=2で植物・トークンを除去)と脅威を連打し、一気に盤面を支配する。
一方のチェンは、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》か《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》を引けばサイズを上げダメージレースを挑める形になるのだが、引き込めず。
まずは八十岡が先勝。
八十岡 1-0 チェン
順調に先勝した八十岡 |
ゲーム2
チェンが2ターン目《進化の飛躍》から《搭載歩行機械》X=1、さらに《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》という絶好の立ち上がり。
八十岡も《ヴリンの神童、ジェイス》こそ2ターン目に召喚するのだが、3、4ターン目と土地を並べるだけでターンを返す。
一方順調に動き続けるチェンは《巨森の予見者、ニッサ》を呼び出し、盤面でプレッシャーを与えていく。
八十岡は《進化の飛躍》を《苦渋の破棄》で、《巨森の予見者、ニッサ》を《究極の価格》でそれぞれ除去するも、5枚目の土地が引けず、手札に抱える《悲劇的な傲慢》をプレイすることができずに、ダメージを受け続ける。
チェンはそれぞれ2枚目となる《巨森の予見者、ニッサ》、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》で一気に戦力を拡大し、短期での決着を付けにかかる。
八十岡はなんとか《進化する未開地》を引き込み《悲劇的な傲慢》を唱えるも、チェンは《棲み家の防御者》で《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を回収してプレイ。攻め手を途切らせない。
苦しい八十岡は一縷の望みを賭けて《ゲトの裏切り者、カリタス》を出してみるのだが、これが《天使の粛清》で追放されてしまい、万事休す。
決着は3本目へと持ち越されることになった。
八十岡 1-1 チェン
2ゲーム目で八十岡を圧倒したチェン |
ゲーム3
先手の八十岡が淡々と土地を並べ続けるスタート。
チェンは《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》から《ニッサの誓い》で手に入れた《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を呼び出し、プレインズウォーカーたちによる八十岡攻めを開始する。
八十岡はストレートに召喚した《龍王オジュタイ》で《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を落とそうとするも、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》によって強化された兵士・トークンと《ドロモカの命令》の合わせ技で除去されてしまう。2体目の《龍王オジュタイ》で盤面はなんとか支えているものの、チェンの脅威をすぐに取り除くことができない。
八十岡はさらに《龍王シルムガル》で《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を奪い紋章を得るが、これが《石の宣告》されてしまう。
ライフを4まで削られた八十岡。手札の《保護者、リンヴァーラ》でなんとか盤面を支えるしかないかと思われたが、ここで引き込んだのは《悲劇的な傲慢》!
この《悲劇的な傲慢》で、チェンのもとに《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》《ニッサの誓い》植物・トークンを残し、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》を撃ち落とすことで天秤は八十岡に一気に傾く。
チェンの《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を《死の宿敵、ソリン》でなぎ払い、続くターンからは2体の《乱脈な気孔》で殴り始め、八十岡は危険水域に陥っていたライフを回復させながら一気に攻めに回る。
この圧倒的な盤面を再逆転する手段を持たないチェンは、ドローしたカードを見て少し頭を振ると、そのまま八十岡に握手を求めたのだった。
八十岡 2-1 チェン
八十岡 Wins!
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