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EVENT COVERAGE
グランプリ・静岡2017春
常笑軍団「Chagamo Fireball」の秘密に迫る
By Sugiki, Takafumi
大会に寝坊する奴はクズ 茶鴨
国内グランプリに参加しているプレイヤーであるならば、一度は見かけたことがあるであろう、このTシャツ。これは、今回ご紹介するチーム、Chagamo Fireballのユニフォームだ。このChagamo Fireballは、昨年10月に開催されたプロツアー『カラデシュ』にて19位入賞を果たした石原 隼(神奈川)を擁する調整チームである。
改めてこのChagamo Fireballがどういった組織であるのか? 意外と知られていないその謎めいた実態についての調査ならびに、総帥である茶鴨こと夏目拓哉氏および石原隼氏にインタビューを行った結果をここに報告する。
Team Chagamo Fireball結成秘話
2011年12月4日、長野から山梨への遠征の途中、石原の脳裏に閃光が走る。
「Chagamo Fireballって語呂良くね?かっこよくね?」
石原の思いつき、ただの思いつきで終わるはずだった。だった......
その日、一日の流れは下記のとおり。
09:36 石原がChagamo Fireballの語呂の良さに気づき、勝手に結成を宣言。
山梨での大会に参加。大会中はみんなマジックに真面目に取り組み、いったん話は立ち消えになるか?と思いきや、
20:20 Twitter上で #chagamofireball のハッシュタグ付きのツイートが初めて投稿される
21:01 常笑軍団の二つ名が決定する
21:06 続々とメンバーが集い出す
23:02 Chagamo Fireballのロゴが決定する
~日が変わって12月5日~
01:30 Tシャツ作成が決定
本格的に始動してわずか5時間でチームシャツの作成まで進む、驚くべき構想力、実行力。日本の名だたる大企業ですら欲しがるであろう優秀な人材が集うチームであることが容易に想像できる。
Chagamo FireballとChannelFireballの交流
Chagamo Fireball、Channel Fireballに似すぎ疑惑
Team Chagamo Fireballは奇しくも、何故か、アメリカの有名チームChannelFireballとチーム名が酷似している。さらにはロゴまでも。
たまたまなのか、偶然の一致なのか。そのあたりを総帥である夏目氏にインタビューしようとしたが、いつもの笑顔でうまくかわされてしまった。さすが日本の誇る常笑軍団。機密情報は容易く漏らすことがない。セキュリティも万全だ。警備事業も視野に入れているのではないだろうか。
Chagamo FireballとChannelFireballの交流
これは以前ChannelFireballに所属し、現在はHareruya Pros所属、今回のグランプリ・静岡2017春ではニコニコ生放送の解説を務めている中村修平氏より得た情報である。
世界中のチーム動向に目を配るChannelFireball総帥である殿堂顕彰者、ルイス・スコット=ヴァーガス/Luis Scott-VargasがChagamo FireballのTシャツを作るなどといった活発な動きについて察知しないわけがない。当然のように、日本人メンバーである中村のもとに、スコット=ヴァーガスから連絡が入る。
スコット=ヴァーガス「シューヘー!ルイスだけど。Chagamo Fireball Tシャツが欲しいんだが、手に入れる方法教えてくれるかな? ChannelFireballのメンバーも興味があるようなんだよね」
中村の手を通じて、ChannelFireballの手に渡った、Chagamo FireballのTシャツ。ChannelFireballメンバーの忘年会のジョークプレゼントとしてメンバーに配られたとのことだ。
まだ、対面を果たしていないChagamo Fireball総帥の夏目氏とChannelFireball総帥のルイス・スコット=ヴァーガス。今年行われるグランプリ・京都2017およびプロツアー『破滅の刻』において、ついに対面という素懐を遂げる日が来るのであろうか。
Chagamo Fireballの主な戦績
ただの常笑軍団ではなく、常勝軍団でもあるのが、Chagamo Fireballの恐ろしいところだ。
総帥の夏目氏は厳しい存続条件を自らのチームに課している。それは、
「プロツアー権利を獲得できないシーズンがあれば解散」
というものである。常に勝たなければチームは解散。そして、これまでこのチームが存続しているということは、コンスタントにプロツアーに参加するメンバーがいるということである。何と言っても日本で前回行われたグランプリであるグランプリ・千葉2016ではトップ8に2名のメンバーを輩出している。もはや、いま国内グランプリで一番強いチームはこのChagamo Fireballであると言っても過言ではないかもしれない。
いや、さすがに過言であった。しかし、トップレベルの戦績を残しているチームであることは間違いない。
そのChagamo Fireballから総帥である夏目拓哉氏と、勝ち頭であり、プロツアー・ヒューストン2002にて13位、プロツアー・シカゴ2003にて27位、プロツアー『カラデシュ』では19位など、華々しい戦績を残す石原隼氏にインタビューを行った。石原氏はプロツアーチェインを達成し、来シーズンの最初のプロツアーの出場までが決定している。さらに、現在のプロポイントは21点と、十分ゴールドレベルを狙える位置に着けている。
――これだけ素晴らしい戦績を残されているのですから、何か特別な調整などされているのでしょうか?
石原「あ、調整ですか? もちろん、してますよ。飲み会の。」
――え、飲み会のですか? あの、マジックの調整とか、チームで集まってディスカッションしたりとかは?
石原「無いですね(キリッ」
――え? あの、Chagamo Fireballってマジックの調整チームですよね?
夏目「え、何言ってるんですか?Chagamo Fireballは飲み会の調整チームなんですよ。知られてないですが。」
――では、そんな飲み会調整チームのメンバーが、なぜこんなに戦績を残せているのでしょうか。
夏目「みんなのマジックの地力が高いからでしょうね。木原くん(グランプリ・千葉2016準優勝)はもともと強く、この活躍をきっかけにかChagamo FireballからHareruya Hopesに加入しましたし。あとは、こうやってグランプリのたびに、わいわい飲み会をして楽しめる、帰れる場所があるっていう心のつながり?があるからだと思います。グランプリはみんなで集まる年に4回のお泊り同窓会って感じですね。」
あまりの衝撃に、声も出なくなり、ここでインタビューを終了してしまった。まさか、Chagamo Fireballが飲み会の調整チームだったとは......。
なんとも楽しそうではないか。羨ましいではないか。マジックを通じて知り合い、グランプリのたびに集まる旧友の集団。それがChagamo Fireballの正体であった。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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