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グランプリ・上海2015

戦略記事

デッキテク:井川 良彦の「ドラゴン信心」

by 小山 和志

 三原、金川のデッキテクとしてドラゴンが満載のデッキをご紹介したが、プロツアー・サンディエゴ2010でプロツアー・サンデーの経験がある井川良彦も、ドラゴンがたくさん搭載された謹製のデッキをこのグランプリ・上海に持ち込んでいる。

ikawa_deck.jpg
井川 良彦 - 「ドラゴン信心」
グランプリ・上海2015 / スタンダード[MO] [ARENA]
4 《
1 《
3 《樹木茂る山麓
3 《華やかな宮殿
4 《ラノワールの荒原
3 《疾病の神殿
4 《精霊龍の安息地
1 《ニクスの祭殿、ニクソス

-土地(23)-

4 《エルフの神秘家
4 《爪鳴らしの神秘家
4 《サテュロスの道探し
3 《棲み家の防御者
2 《森の女人像
4 《クルフィックスの狩猟者
4 《死霧の猛禽
4 《囁きの森の精霊
2 《龍王シルムガル
3 《龍王アタルカ

-クリーチャー(34)-
2 《残忍な切断
1 《精霊龍、ウギン

-呪文(3)-
1 《棲み家の防御者
4 《ナイレアの信奉者
1 《悪行の大悪鬼
1 《龍王シルムガル
4 《思考囲い
1 《自傷疵
1 《残忍な切断
2 《世界を目覚めさせる者、ニッサ

-サイドボード(15)-

 惜しくもトップ8は逃したものの、見事2日目に進出し好成績を収めた井川に、このデッキを本グランプリに持ち込んだ経緯をインタビューしてみた。

――このデッキを組み上げるきっかけは?

「先週の大会で緑白信心デッキを使ったのですが、マナクリーチャーから大変異クリーチャー、《囁きの森の精霊》のラインが強くて、もっと良くできないかと信心ベースのデッキを作りました。
 最初は赤緑だったのですが、《世界を喰らう者、ポルクラノス》が弱くて。サイドボードから《思考囲い》を使いたかったのもあって《サテュロスの道探し》を入れて、《精霊龍の安息地》というプランを持ったデッキを作りました」

 緑白信心から発展させたというこのデッキ。確かにマナクリーチャーからスムーズに《囁きの森の精霊》などの重量級に繋げることができれば、破壊力は相当なものだろう。

――デッキの基本的な動きを教えてください

「マナクリから重いところを連打するデッキです!
 あとは、緑の信心が高いので、《ニクスの祭殿、ニクソス》から大量展開もできますが、2枚引きたくないカードなので1枚に抑えました」

 シンプルイズベスト。高速で展開される《龍王アタルカ》《龍王シルムガル》といったエルダー・ドラゴンたちや《囁きの森の精霊》は対戦相手にとって脅威以外の何物でもないだろう。《ニクスの祭殿、ニクソス》からの爆発力も見逃せないポイントだ。

――このデッキのキー・カードは?

「3ターン目《囁きの森の精霊》最強!」

 シンプルイズベストその2。いったん戦場に出てしまえばかなりの確率で仕事をする《囁きの森の精霊》を3ターン目に召喚できるとなれば、環境にそれ以上の動きはそうそうないだろう。

――メタ上のデッキに対する有利不利を教えてください

「赤緑の信心がキツイのと、マルドゥに対しては少し不利だったのですが、ナベ(渡辺雄也選手)のアイディアで4色目として《龍王シルムガル》を入れてみたところ、だいぶ相性改善しました。他のデッキは対戦して不利に感じたことはないかな。」

 基本的には多くのデッキに対して不利を感じることがないようだ。環境を支配する勢いのアブザンに対し不利がつかなく、苦手なデッキに対しても工夫することで相性が改善している模様だ。

――ありがとうございました。

dragon_devotion.jpg

 さて、井川の持ち込んだ「ドラゴン信心」はいかがだったろうか? マナクリーチャーや《ニクスの祭殿、ニクソス》から怒涛の展開で出てくる重量クリーチャーは圧巻の一言だ。

 気になった方はぜひ一度大会に持ち込んでみてはいかがだろうか。

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