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EVENT COVERAGE
グランプリ・名古屋2016
準々決勝:Sean Li(大阪) vs. 平見 友徳(大阪)
By Masami Kaneko
名古屋。多くの武将が天下を取るべく争ったこの地で、今、またひとつの大きな決着を迎えようとしている。
グランプリ・名古屋2016。2656人が集ったこの大イベントで、栄冠を手にする権利は初日を終え762人に、そして今、たったの8人に絞られた。
その準々決勝の席についたうちのひとり、平見 友徳は大阪のプレイヤー。普段「りみ研」で練習を積むという平見は、なんと同じくトップ8に進出した藤村和晃の弟子だという。実際に彼らは「この大会で一番うれしかった瞬間」に相手のトップ8入賞をあげている。もしもここで平見が勝利し、別のブロックで藤村が勝ちあがれば、師弟対決が実現することになるのだ。
ドラフトでは《戮力協心》3枚が際立つ白緑「支援」デッキをくみ上げた。+1/+1カウンターに後押しされたクリーチャーによるビートダウンが魅力的なデッキだ。
一方のショーン・リー/Sean Liは、もともとイギリス在住だったプレイヤーだが、現在は仕事の都合で大阪に在住している。「もくもくランド」「プロジェクトコアあべの店」などで練習を積む彼は、今日のドラフトを6-0して決勝ラウンドに進出している。組み上げたデッキは《目潰しドローン》3枚を擁する青白欠色。平見の攻めを押さえ込めるかが焦点となるだろう。
ふたりとも初めての大舞台。緊張をほぐすために「緊張しますね。」と声をかける平見、「デッキ弱いですよ、安心して」と応えるリー。
そして、「よろしくお願いします。」の掛け声とともに、ふたりの運命を決める戦いが始まった。
ショーン・リー/Sean Li vs. 平見 友徳 |
ゲーム1
スイスラウンドを1位で抜けたリー、先手後手の選択で後手を選択した。シールドでは一般的な「後手」という選択だが、テンポの勝負になりやすいドラフトでの選択は決して一般的ではないだろう。ともすれば何も考えずに先手を選択してしまうシーンだが、あえて後手を選ぶということは明確な理由があるということであり、それはつまり、その理由を作れるだけの練習をしているからに他ならない。
ショーン・リー |
ゲームは2ターン目から激しい攻防が繰り広げられた。平見が《オンドゥの戦僧侶》を、リーが《目潰しドローン》を展開しにらみあう。
この《オンドゥの戦僧侶》はさっそく《戮力協心》の力を受け3/3となり攻撃。しかしこれにはリーの追加の《目潰しドローン》から《封止の被膜》が飛ぶ。現状リーに{C}マナを出す手段はないため、《目潰しドローン》はただの1/3だが、もし{C}マナが確保されれば大きな脅威となりそうだ。
しかし平見、逆にこちらがタッパーだ!とばかりに《落とし子縛りの魔道士》を2体展開。さらにはこの2体を《戮力協心》で強化、3/5のクリーチャー2体で攻撃を継続。リーがブロッカーとして用意した《塵の予言者》も《孤立領域》で追放領域に。困り顔のリー、《面晶体の這行器》を展開するも《目潰しドローン》で必死に身を守るのみ。
平見はさらに《草原の滑空獣》を追加。《戮力協心》の支援を受けた《落とし子縛りの魔道士》が空をも飛び始め、サイズだけでなく空からも攻め立てリーのライフは残り2。
平見は何もせずマナを立てたリーに対して、しばらく考えたうえで攻撃を加えると、リーは次のゲームに進むべく土地を片付けた。
リー 0-1 平見
平見 友徳 |
ゲーム2
再び後手を選択したがマリガンしてしまったリーに対して、《忍び寄りドローン》《巡礼者の目》と攻め立てる平見。《未知の岸》で{C}マナの確保もばっちりだ。
リーも《目潰しドローン》で攻撃を抑えにかかるが、守勢に回っていることは否めない。マナを使って展開したくとも《目潰しドローン》に使うマナも必要、となかなか立ち行かないというのが本音だろう。
さらに《予見者のランタン》から《忍び寄りドローン》を追加する平見に対して受けに回るしかないリー、《ギデオンの叱責》で《忍び寄りドローン》のうち1体に対処する。
しかしすぐさま《草原の滑空獣》を追加し攻め続ける平見。《草原の滑空獣》はとりあえず《封止の被膜》で対処、盤面こそ攻められているが、《塵の予言者》を用意。未来への架け橋を用意する。
《タジュールの道守》を展開する平見だが、これは《目潰しドローン》で対処されている。リーは《水底の潜入者》を追加。守りを硬くし、逆転の目を探す。
だがここで平見は《戮力協心》!《草原の滑空獣》はタップ状態ではあるが依然として平見の場に存在しており、この「支援」という能力は、クリーチャーを強化するだけでなく、「飛行+警戒」を与えるのだ。
飛行の群れで攻め立てる平見に対して、リーは明確な回答を見出せない。《目潰しドローン》がとりあえずは痛みを軽減しているものの、このままではジリ貧だ。
さらに《孤立領域》を引いた平見。除去されてからの攻撃を見届けると、リーはカードを静かに片付けたのだった。
リー 0-2 平見
平見友徳、準決勝に進出し「師匠」藤村和晃と対決!
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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