by Hisaya Tanaka

　準々決勝の組み合わせは、スイスラウンド１位突破を果たした三田 星平と、オポネントマッチパーセンテージ争いを勝ち抜いた山田 拓也との対戦だ。三田は不戦勝０ながら初日を８勝１敗、２日目を５勝１分けと圧倒的なパフォーマンスを見せてポールポジションでのプレーオフ進出。一方の山田は、初日２敗から２日目を全勝し、いわゆる「サブマリン」でトップ８に滑り込んだ。

　まずジャッジから、両方のプレイヤーが同意した場合にのみ、デッキリストが互いに公開される旨の説明を受ける。お互い同時に希望を言ったところ、「（公開）する」「（公開）しない」となり、非公開での対戦となった。

準々決勝：山田 拓也(滋賀) vs. 三田 星平(鹿児島)

ゲーム１

　スイスラウンド１位の三田が手番選択の権利を持っているため、もちろん先手を選んでマリガンのチェック。少考した上でキープした三田に対して、山田もすぐにキープを宣言する。

　トリコロールの三田は《乾燥台地》、タルモツインの山田は《島》から《血清の幻視》で２枚を山札の底に送る立ち上がり。

　さらにフェッチランドを置きあい、３ターン目に三田は《神聖なる泉》をアンタップでプレイしてターンエンド。山田も《踏み鳴らされる地》をアンタップしてターンエンドの宣言をすると、ここに三田が《ヴェンディリオン三人衆》をプレイする。山田はちょっと考えると、スタックで《詐欺師の総督》をプレイし、土地をアンタップして《稲妻》で《ヴェンディリオン三人衆》を除去した上で、その能力で手札を公開した。

　山田の手札は２枚の《瞬唱の魔道士》、《電解》、《よじれた映像》、《差し戻し》。三田は山札にカードを戻さないことを選択し、アンタップを迎える。双子デッキだが、山田の手札に土地と《欠片の双子》の両方がないことが確認できた三田は、《刃の接合者》をプレイし盤面の優位を取りに行く。

　山田は《修復の天使》を嫌って、確実に《刃の接合者》を除去するためにメインで《電解》をプレイ。三田がトークンで攻撃を行い、《詐欺師の総督》がブロックに回ったが、そこに三田の《電解》がヒット。トークンだけが盤面に残ることとなった。

　《瞬唱の魔道士》がプレイされ、《稲妻》でトークンが除去されると、今度は三田の側に《遍歴の騎士、エルズペス》が着地。トークンを出してターンを返す。

　このプレインズウォーカーをなんとかしないといけない山田は、《瞬唱の魔道士》に《よじれた映像》をプレイすると、そのまま攻撃。1/2を倒すために三田は《変わり谷》を起動してブロックすると、もう一回《よじれた映像》がプレイされてここは相打ち。三田が《ヴェンディリオン三人衆》をプレイすると、今まさに山田が引いた《欠片の双子》が山札に送り込まれてしまう。

　《タルモゴイフ》を引いた山田だったが、三田は《遍歴の騎士、エルズペス》のパワーアップ能力をプレイして攻撃を仕掛け始める。一度は《稲妻》で凌いだのだが、《遍歴の騎士、エルズペス》を除去するために出した２体の《瞬唱の魔道士》が《電解》されてしまうと、山田に為す術はなくなってしまった。

山田 0-1 三田

ゲーム２

　お互いに７枚で始まり、山田はまたも１ターン目の《血清の幻視》からゲームスタート。同じく三田も《乾燥台地》を置いてターンエンドとなった。

　三田の３ターン目のアップキープに山田が《詐欺師の総督》をキャスト。三田は《差し戻し》で時間を稼ぐのだが、ここに山田の《血染めの月》が炸裂。

　《島》がない三田はドローゴーを続けることしかできず、山田は《詐欺師の総督》《タルモゴイフ》《殴打頭蓋》と連打し、そのまま三田のライフを削りきった。

山田 1-1 三田

山田 拓也

ゲーム３

　このゲームも今までと同じく、３ターン目までは土地を置くだけの立ち上がり。先手の三田は、山田の３ターン目のエンドにフェッチランドを起動すると、今度は《血染めの月》をケアして《島》を持ってきながら《電解》をプレイヤーに打ち、４ターン目は《天界の列柱》を置いてターンを返す。

　《タルモゴイフ》に対して《マナ漏出》をプレイした三田。それは山田の《差し戻し》で弾かれてしまうが、これは三田の想定内。返す刀で《遍歴の騎士、エルズペス》をプレイして、盤面を抑えにかかる。

　もう１体の《タルモゴイフ》をプレイして、なんとか《遍歴の騎士、エルズペス》を除去したい山田。対して三田は手札の《不忠の糸》を《否認》や《マナ漏出》のバックアップでプレイしたのだが、土地が引けない。《タルモゴイフ》のサイズも大きくないため、《修復の天使》とカウンターの両構えでターンを返す。

　《タルモゴイフ》の攻撃で《遍歴の騎士、エルズペス》の忠誠カウンターが２つ減り、ターンエンドの《修復の天使》には《差し戻し》をプレイされた三田。ここで《呪文嵌め》をドローし《差し戻し》はケアできるようになったため、《不忠の糸》...の前にまずは《刃の接合者》をプレイ。ところがここで山田が引いていたのは《謎めいた命令》！

　《謎めいた命令》で《刃の接合者》をカウンターされた上に《遍歴の騎士、エルズペス》をバウンスされてしまい。手札は８枚になりディスカードを強いられてしまう。

　《タルモゴイフ》の攻撃をトークンでチャンプして時間を稼いだ三田。山田の手札は５枚もあるが、目をつぶって《不忠の糸》をプレイする。山田は対応して《瞬唱の魔道士》をプレイし、そこにも三田は《呪文嵌め》を唱える。

　これが通らなければほぼ詰み、という《呪文嵌め》。ところが山田は、手札を多く持ちながら《呪文嵌め》を通すこととなってしまう。残った手札は《欠片の双子》と土地だけだったのだ。

　残りの手札が現状の有効牌でないとわかった三田は、《否認》を構えて《遍歴の騎士、エルズペス》をプレイ。《天界の列柱》に対処するために《血染めの月》がプレイされるが、残りライフが少ないために火力をケアしてこれを《否認》せずスルー。

　そしてパンプアップ能力で攻勢に転じると、土地を引き続けた山田は投了するしかなくなってしまった。

山田 1-2 三田

三田 星平が準決勝に進出！！