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グランプリ・神戸2014

観戦記事

第5回戦:八十岡 翔太(東京) vs. 山本 康平(埼玉)

By Sugiki, Takafumi

 第5回戦のフィーチャーマッチ・テーブルに呼ばれたのは、晴れて殿堂入りを決めた三原槙仁、プラチナレベルの山本賢太郎などであるが、その中から山本康平(埼玉)と八十岡翔太(東京)の一戦をテキストカバレッジでお送りしたい。山本のデッキは、《シルヴォクののけ者、メリーラ》無限コンボ型の《出産の殻》、八十岡のデッキは、八十岡といえば、のあのカードをキーカードに据えたデッキだ。

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ゲーム1

 先攻の八十岡はワンマリガンでのキープ、対する山本はマリガンなしでのスタート。

 八十岡は、《ダークスティールの城塞》、《変わり谷》をセットからの《威圧のタリスマン》。対する山本は《復活の声》を出す立ち上がり。

 八十岡の3ターン目、《オパールのモックス》と土地をセットし、《ボーラスの工作員、テゼレット》!!

八十岡といえばこのカード!

 《ボーラスの工作員、テゼレット》の[+1]能力から《倦怠の宝珠》を手札に入れる。

 対する山本は、《出産の殻》を出し、《復活の声》で《ボーラスの工作員、テゼレット》に攻撃し、ターンを終了する。

 八十岡は次のターンに《倦怠の宝珠》を置き、山本のデッキのキーとなる場に出たときの能力を封じると、《ダークスティールの城塞》をクリーチャー化。山本へ攻撃をし、山本はこれをブロックせず。山本のライフは、これまで《湿地の干潟》、《寺院の庭》のアンタップインなどで受けていたダメージも合わせてすでに8に落ち込んでいる。

r5_yasooka_board.jpg

 山本は、《突然の衰微》などを引いて《倦怠の宝珠》を除去したいところだが、残念ながら手札にはなく、追加の《復活の声》、《呪文滑り》を出しじっと耐える。

 八十岡にはさらに《ヴェールのリリアナ》も加わり、[−2]能力で山本のクリーチャーを攻め立てる。すでにライフが危険水域の山本は、《ダークスティールの城塞》の攻撃をチャンプブロックし、少しずつ場の均衡を保てなくなってきていた。

 ここで、山本のドローは《召喚の調べ》! 八十岡へとターンを返し、八十岡の攻撃をチャンプブロックしてからX=4で唱える。ライブラリーからサーチするカード如何によってはまだまだゲームが続くところであるが、出てきたのは《静寂の守り手、リンヴァーラ》。ドローした《台所の嫌がらせ屋》を出しブロッカーとするも、ジリ貧であり、八十岡がそのまま1ゲーム目に勝利した。

八十岡 1-0 山本

八十岡 翔太

ゲーム2

 山本は、八十岡のデッキにとって致命的である《戦争の報い、禍汰奇》などをサイドイン。先手をとるとワンマリガンの手札をキープ、《貴族の教主》からスタートする。

 対する八十岡は《コジレックの審問》で山本の手札を確認。《戦争の報い、禍汰奇》、《クァーサルの群れ魔道士》、《目覚ましヒバリ》、《湿地の干潟》というハンドから、《クァーサルの群れ魔道士》を墓地に落とす。

 山本が出した《戦争の報い、禍汰奇》は、予定調和的に八十岡の《燻し》にて除去され、八十岡がまたも出した《倦怠の宝珠》が山本のデッキの動きを鈍くする。

 このままいくと八十岡に盤面が傾くかと思われたところではあったが、《ディミーアの印鑑》を出すだけなど、勝利を手繰り寄せるカードを八十岡は引けていないようだ。その間にも、《目覚ましヒバリ》、《イーオスのレインジャー》(《倦怠の宝珠》によりただの3/2)からのダメージを受け続ける。

 八十岡は場に出ていた《墨蛾の生息地》2体を使った《イーオスのレインジャー》へのブロックなどで時間を稼ぎ、《知識の渇望》につなげるも、解決策を何も引かず、そのまま山本に押し切られることとなった。

八十岡 1-1 山本

山本 康平

ゲーム3

 ともにワンマリガンで始まった3ゲーム目。《ダークスティールの城塞》からの《大祖始の遺産》で墓地を封じる姿勢を見せる八十岡に対し、山本が《湿地の干潟》から《草むした墓》をフェッチしての《思考囲い》。

 ここで公開された八十岡の手札は、《大祖始の遺産》、《コジレックの審問》、《ディミーアの印鑑》、《ディミーアの印鑑》。この中から山本は《コジレックの審問》を墓地に落とす。

 返しのターンで八十岡は待望の色マナ土地である《忍び寄るタール坑》を引き、《大祖始の遺産》の追加を出してターンを終了する。

 山本は2ターン目《寺院の庭》をセットから、《戦争の報い、禍汰奇》!!

この状態の八十岡には致命的

 八十岡は、2マナで3つあるアーティファクトの維持をやりくりしないといけない。いや、できないので、どれを生け贄にするかを検討する。結果、《ダークスティールの城塞》を生け贄にすることとし、また《大祖始の遺産》2枚はドローへと変換する。

 山本は《戦争の報い、禍汰奇》に加えて、《台所の嫌がらせ屋》、《シルヴォクののけ者、メリーラ》と手を緩めない。対する八十岡の《滅び》が盤面を崩しにかかるも、山本が《永遠の証人》から《戦争の報い、禍汰奇》を回収する。

 山本が《出産の殻》を引き当てて戦場に出し、次のビッグターンを見据える一方、八十岡も負けていなかった。トップから引いたのは2枚目の《滅び》!! これで、山本の場には3枚の土地と《出産の殻》のみとなり、トップからのめくり合いとなった。

 ここから強かったのも、山本であった。4枚目の土地から《修復の天使》。さらに、次のターンには《臓物の予見者》を戦場に出した後、《修復の天使》で攻撃、《修復の天使》を生け贄にし《目覚ましヒバリ》を登場させる。

 対する八十岡は《知識の渇望》2枚を重ね、ドローを掘り進めるも、解決策にはたどり着けない。

 ターンが返ってきた山本は《臓物の予見者》で《目覚ましヒバリ》を生け贄に捧げ、《永遠の証人》と《シルヴォクののけ者、メリーラ》を戦場へ、手札に《台所の嫌がらせ屋》を回収。《台所の嫌がらせ屋》を出し、無限コンボ成立。ライフを2万点とする。何かできるならこのターンしかない八十岡であるが、手札のアーティファクトを場に並べ、力なくターンを返すのみ。

 山本が《臓物の予見者》の占術能力でライブラリーを掘り進み《残忍なレッドキャップ》をトップに積み込んだところで、八十岡は場を片付けた。

八十岡 1-2 山本
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