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(特集記事)闇の隆盛 7つの分析編:~隆盛×僕SS~渡辺雄也の「リミテッドのススメ」より

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渡辺雄也の「リミテッドのススメ」

2012.02.08

闇の隆盛 7つの分析編:~隆盛×僕SS~


 どうもこんにちは、渡辺です。

 ついに解禁となった闇の隆盛。皆さん楽しんでいただいているでしょうか?
 新しいカードを使ってデッキを組むも良し、ドラフトするも良し。マジックプレイヤーにとってはこの発売したぐらいの時期が一番楽しい時期なんじゃないかと思います。

 かく言う僕も、スタンダードの新しいデッキを考えたり、新環境のドラフトに精を出す毎日です。
 今週末にはホノルルでプロツアー・闇の隆盛が開かれるので、それに向けて練習を欠かすわけにはいきませんからね。

 そんな今、マジックの話題の中でもっとも熱い新エキスパンション・闇の隆盛。

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 今回はリミテッドの特集記事第2弾として、闇の隆盛・7つの分析編をお送りします。

 第1弾をまだ読んでいないという方は、こちらからどうぞ。

 昨年の僕の連載を読んでいる方なら既にご存知かもしれませんが、一応補足を。

 リミテッドが好きな方なら、新しいエキスパンションのカードを見るときにそのエキスパンションにはどんな除去があるのか・どんなコンバットトリックがあるのか・どんなシステムがあるのか、なんてことを漠然と考えながらカードリストを見ていると思います。

 そういった漠然と考えているものを項目別に分けて効率よく分析し、多角的にその環境の分析をしていくのが「7つの分析」です。

  1. クリーチャー除去
  2. システムクリーチャー
  3. タフネス1クリーチャー
  4. マナ基盤
  5. コンバットトリック
  6. 装備品
  7. ブロックのメカニズム

 今回は最新エキスパンション・闇の隆盛を、この7つの項目で考察していきたいと思います。
 ちなみに、環境の大まかな考察なので出現率の低いレアは除外し、出現率の高いコモンとアンコモンを中心に見ていきます。

 プレリリースでシールドを、その後ドラフトを数回プレイしたので、軽く実体験も混ぜながら考察していきます。

 では早速見ていきましょう。


その1 クリーチャー除去

 まずは闇の隆盛にある除去カードを見ていきましょう。

コモン
アンコモン

 闇の隆盛で除去と呼べそうなカードはこれくらい。

 《不死の火》《悲劇的な過ち》といった強力なものから、《投げ飛ばし》《押し潰す蔦》のような使いづらそうなものやサイドボード用のカードもありますね。

 小型エキスパンションにしては除去の枚数はまずまずといったところでしょう。
 イニストラードに比べると除去カード群は大分優秀になりました。

 《罪の重責》や《悲劇的な過ち》なんかは軽くて使いやすく、今まで環境になかったどんなクリーチャーにも対処できる確定除去枠として《死の愛撫》がコモンに追加されました。

 これで、あの憎き《オリヴィア・ヴォルダーレン》や《血統の守り手》のような爆弾レアに泣かされた日々もこれでおさらば!・・・になったらいいなぁ。

 正確には除去とは言えない《捕海》を除去の枠に入れていますが、これはカードの性能が良すぎるため。

 4マナのインスタントで盤面の脅威を1ターン対処でき、「戻す」バウンス呪文特有のカードアドバンテージでの損も、相手のドローが1回飛ぶ分で帳消しです。
 むしろ再度召喚に相手にマナを使わせられることまで考えたら総合的に得をしているくらいです。正直、下手な除去よりもずっと強いですね。
 なので《捕海》はバウンス呪文としてではなく、除去の枠としてカウントしました。

 アンコモンの除去は3種だけと少ないですが、どれも1枚で2枚分以上の働きをしてくれる優秀なカードです。
 《燃える油》は例えフラッシュバックが使えなくても十分に強いのがいいですね。

 全体的に抑え目だったイニストラードの除去群と比べると、今回の闇の隆盛の除去は優秀です。ドラフトでは1パック目の闇の隆盛でできるだけ除去を確保できるようにしたいですね。


その2 システムクリーチャー

 環境にどんなシステムクリーチャーがいるのかを確認していきます。

 といっても闇の隆盛にはシステムクリーチャーと呼べそうなカードは少なく、コモンには《ファルケンラスの拷問者》くらいのもの。

 アンコモンまで見ると《息吹のニブリス》《スカースダグの剥ぎ取り》《やじる悪鬼》といますが、それでも全体的に数は少ないですね。

 イニストラードでもシステムクリーチャーは少なかったので、このブロックではシステムクリーチャーでの戦略はあまり優遇されていないようです。
 とはいえ少数ながら全くいないわけでもないので、今回のシステムクリーチャーはどのように使えばいいのか検証してみます。

 まず《ファルケンラスの拷問者》はいわゆるハスク枠。イニストラードの《裏切りの血》とのコンボは語るまでもないでしょう。

 また人間を生け贄にすると+1/+1カウンターが乗るので、《町民の結集》なんかとも相性は良いですね。また陰鬱を任意に達成できたりと、それなりに使い勝手の広いカード。

 《スカースダグの剥ぎ取り》は起動するための条件に人間が必要ですが、その条件に見合った効果を持っているカード。

 自身も人間なので、最悪自身を生け贄にもできます。《エルゴードの審問官》や《忠実な聖戦士》のような、生け贄にしても何かしらしてくれる人間と組み合わせて使うのが効率的です。


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 《息吹のニブリス》は今回のタッパー枠。

 3マナ2/1飛行という標準的なスペックにタッパーの能力が付いている優秀なカード。地味にアンタップすることもできるので、タップしている《電位式巨大戦車》を起こしたりもできますね。

 《やじる悪鬼》はマナこそかかりますが、攻撃強制はかなり強力。自分に有利なように戦闘を運べるのは、クリーチャーのぶつかり合いが主なリミテッドにおいては非常に頼りになる能力です。

 リミテッドで恒久的に能力を使えるシステムクリーチャーのゲームに与える影響はかなり大きいので、環境にあるシステムクリーチャーの使い方はある程度覚えておきましょう。


その3 タフネス1クリーチャー

 環境にタフネス1の有力なクリーチャーがどれだけいるか。また、そのタフネス1クリーチャーに有効に対処できる手段も探していきます。

 闇の隆盛のコモンのラインナップを見ると、《霧のニブリス》、《名門のグール》、《内陸の隠遁者》/《内陸の災い魔》、《軽蔑された村人》/《月傷の狼男》などなど、各色に優秀なタフネス1はいるにはいますが、全体的に見るとタフネス1クリーチャーの数自体はそれほど多くない印象。

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 タフネス1でも《若き狼》や《近野の忍び寄り》のような不死持ちのクリーチャーは対処しても場に戻ってくるので、あまり得した気分にはなれないですね。

 とはいえイニストラードのカードまで見ればタフネス1のクリーチャーはそれなりの枚数いるので、それらへの対処手段はできれば用意しておきたいところですね。

 では闇の隆盛で「タフ1キラー」となりそうなカードを見ていきましょう。

 闇の隆盛でタフネス1に有効に対処できるカードは《炉の小悪魔》と《狼狩りの矢筒》の2枚。

 《炉の小悪魔》は以前あった《火花魔道士の弟子》を軽くして少し使いづらくしたもの。自分が1点喰らってしまうデメリットはありますが、タフ1クリーチャーを1体対処しつつ他のタフ1クリーチャーへの牽制に使えるので、1マナのクリーチャーとしては中々に優秀です。

 《狼狩りの矢筒》は装備コストが5マナと非常に重いながら、相手のタフ1クリーチャーをシャットダウンできる完全なタフ1キラー。

 これが装備できるところまでいったら、相手のタフネス1のクリーチャーに人権はなくなります。また、マナはかかりますが自分のクリーチャーが装備している状態から能力を起動して他の自分のクリーチャーに装備しなおすことで、タフネス2以上のクリーチャーにも対処できる優れもの。

 中盤以降の盤面の制圧力が非常に高いので、タフ1キラーというよりもただ強カードな印象でしたね。相手が狼男を使っていたら追加効果もあるのを忘れずに。

 イニストラードまで見れば《霊炎》のような分かりやすいタフネス1に対処するカードもあります。《霊炎》《炉の小悪魔》と共に赤いカードなので、相手が赤いときのタフネス1クリーチャーの信用度は普段よりも各段に下がります。
 対戦相手のデッキが赤いときは、あまり強くないタフネス1のカードをサイド後にデッキから抜いてしまってもいいかもしれませんね。


その4 マナ基盤

 闇の隆盛でマナ基盤を補助してくれるカードを見ていきます。

 闇の隆盛でマナサポートになりそうなのは以下の2枚。

 《進化する未開地》はどの色にもなる万能マナサポート。タップインなのは気になりますが、3色目のタッチを安定してくれるほうが遥かに嬉しいですね。

 《夜明け歩きの大鹿》は緑のカードなのでどの色でも使えるわけではありませんが、2マナ2/2という戦闘にも標準的なクリーチャーにマナサポート能力が付与している非常に優秀なカード。緑で3色目を使うなら是非欲しい1枚です。

 イニストラードの《旅行者の護符》《隊商の夜番》《ゆらめく岩屋》などのマナサポートまで考慮すれば、2色のデッキにもう1色足すくらいなら容易にできるくらいにはマナサポートが充実していますね。

 これらのカードは2色でデッキを組みやすいドラフトよりも、3色のデッキになりやすいシールドで重宝します。闇の隆盛・シールド編でも書きましたが、3色のデッキを組む場合はこれらのマナサポートをできるだけ使うようにしましょう。


その5 コンバットトリック

 環境にどんなコンバットトリックがあるのかを見ていきます。

コモン
アンコモン

 とりあえず闇の隆盛のコンバットトリックと呼べそうなものを全てリストアップしてみました。
 《扉に閂》や《ファルケンラスの鉤爪》のようなカードは流石に使われないでしょうが、それ以外はどれもデッキに入るスペックのカードなので、どの色にどのコンバットトリックがあるのかをしっかりと覚えておきましょう。

 特に青の《ネファリアの海鳶》は迂闊に攻撃してしまうと一方的に損してしまうので、対戦相手が青いデッキのときに4マナ立たせているときは不用意な攻撃はなるべく控えるように。

 また、《死せざる邪悪》と《野生の飢え》は今回のコンバットトリックの中でもかなり優秀な部類に入ります。

 前者は黒という普段ならコンバットトリックが飛んでこない色から打たれるのと、1マナという軽さから警戒しづらいのもあります。
 しかもクリーチャーが強化されて場に戻るという、1マナのインスタントにしては破格の強さと言ってもいいですね。環境的な違いもありますが、以前あった《死への抵抗》というカードと比べるとその強さは一目瞭然です。

 《野生の飢え》に関しては、3マナとプレイするためのマナこそ若干重いもののフラッシュバックが付いているので繰り返し使える点と、トランプルが付くことによる突破力の増加が評価点。トランプルが付くのは大型生物達を擁する緑の戦略に非常に噛み合っています。
 相手の適当なクリーチャーにチャンプブロックされたときに打てば大ダメージを期待できますからね。7マナあれば1ターンでこれを2回プレイして一気にゲームを終わらせることも可能でしょう。個人的には今回のブロックの中でも一番強いコンバットトリックだと思っています。

 闇の隆盛のコンバットトリックは前回のイニストラードに比べると全体的に軽くなった印象があります。

 《救助の手》《死せざる邪悪》《吠え群れの飢え》といった1マナのコンバットトリックが3種類も増え、イニストラードの「コンバットトリックは基本3マナ。軽くても2マナ」という常識はこれからは通用しない世界となりました。

 これからは相手が1マナしか土地を立ててないときでも、コンバットトリックに対する意識は忘れずにプレイしましょう。


その6 装備品

 環境にどんな装備品があるのかを見ていきます。
 闇の隆盛で新たに出た装備品は5種類。

コモン
アンコモン
神話レア

 コモンの2種類はどちらも能力がコストに見合っていなく、正直デッキには入れたくないレベルのもの。

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 《束縛の刃、エルブラス》はまぁ色んな意味で規格外。神話レアなので滅多なことでは遭遇しないですし、もし仮に遭遇したとしても7マナという超重量級で、変身するまでは上で挙げたコモン以下のカードをデッキに入れるかは考えどころ。

 アンコモンの2種に関しては両方とも頼りになるカード。《狼狩りの矢筒》はタフネス1の項目で述べた通りの優秀な装備品です。

 もう片方の《アヴァシンの首飾り》に関しても、出してつけるまでにかかるコストが3マナと軽い割には得られる恩恵が非常に強いので、これもまたほとんどの場合で活躍してくれるでしょう。
 ただ装備しているクリーチャーが人間かどうかで性能が大きく変わるので、ドラフトではこれを早めにピックしてそこから人間を意識してピックしていくのが良さそうです。

 闇の隆盛には強い装備品は少ないですが、イニストラードまで見ると、《銀の象眼の短刀》や《悪魔の長帷子》のような強力な装備品もあります。どれもアンコモンなので出てくる頻度も多いので、アーティファクト対策は怠らないようにしたいですね。

 装備品対策としては《押し潰す蔦》や《松明の悪鬼》のようなメインからでも使えるようなスペックの対策カードがあるので、これらのカードは積極的にメインから使っても問題ないでしょう。


その7 ブロックのメカニズム

 最後に、そのメカニズムがドラフトでアーキタイプとして成立するかを検証していきます。

 とはいっても今回の闇の隆盛は小型エキスパンション。ドラフトをするときは闇の隆盛1:イニストラード2の割合でパックを開封するので、1パックしかない闇の隆盛のメカニズムをフィーチャーしてアーキタイプを組むのは実質不可能と言っていいでしょう。「不死」も「窮地」も沢山集めて相乗効果のある能力ではないですしね。

 なので、ここでは今までのイニストラードドラフトのアーキタイプが闇の隆盛に入ってからどのように変化したかを考察していきたいと思います。

 イニストラードのみのアーキタイプについては、昨年のThe Limits 2011でオールカードロチェの紹介記事を書かせていただいた時に、環境の大まかなアーキタイプを載せているのでそちらをご覧ください。


アーキタイプ別評価
白緑

 前環境で最強と言われていた白緑は《旅の準備》が出る確率が少なくなったことにより目に見えて弱体化。

 それでも《旅の準備》が2枚以上確保できれば強力なアーキタイプなのは以前と変わりませんが、この他の有効色にはどれもアンコモンにロードがいるのですが、白緑にだけいないのは何か作為的なものを感じますね。

 各色にある有効色の組み合わせのフラッシュバック呪文もこの色は《天啓の光》と、リミテッド的には残念になっていますね。


青白

 青白の要である《戦慄の感覚》は《旅の準備》同様出現頻度が下がりましたが、《嵐縛りの霊》や《霧のニブリス》といった新しい飛行クリーチャーは前のものと遜色ない性能なのと、何といってもこの色のロードである《ドラグスコルの隊長》の存在は大きいです。

 イニストラードブロックの白と青の飛行クリーチャーはそのほとんどがスピリットなので、それらを強化する《ドラグスコルの隊長》は青白に打ってつけのカードと言ってよいでしょう。

 青白のフラッシュバック呪文の《救助の手》は《悪鬼の狩人》や《塔の霊》と合わせて使いたいですね。特に《悪鬼の狩人》とのコンボは非常に強力なので、青白をドラフトする際はこの組み合わせを意識しておきましょう。


赤緑狼男

 赤緑狼男は闇の隆盛の狼男がイニストラードのものと比べて軒並み弱体化したこともあって、かなりパワーダウン。

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 今まで《村の鉄鍛冶》や《エストワルドの村人》だった枠が、《内陸の隠遁者》や《軽蔑された村人》のようなカードになってしまったので戦闘能力の低下が著しいですね。

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 《ラムホルトの古老》なんかは強いのですが、それ以外の狼男のラインナップを見るとあまりの弱体化っぷりに目を背けたくなります。

 《旅の準備》や《戦慄の感覚》と違い、キーカードの《月霧》は比較的遅く回収できるのであまり問題ではないのですが、単純なクリーチャーのスペックが下がってしまったのが厳しいですね。

 ただ一つだけ良い点を挙げるなら、この色の組み合わせだと《野生の飢え》を使えるのが非常に魅力。

 これからの赤緑狼男は闇の隆盛で《野生の飢え》や赤の火力を確保して、続くイニストラードでクリーチャーを埋めていくピック方針になりそうですね。


青黒ゾンビ

 青黒ゾンビは闇の隆盛で強化されたアーキタイプと言っていいでしょう。

 コモン枠で《名門のグール》《金切り声のスカーブ》と優秀な2マナ域が加わったのと、何といっても《戦墓の隊長》の存在は大きいです。

 2マナ域の増加によりマナ域の調整が容易になったのと、レアまで見てみればゾンビシナジーを生むカードも多く用意されています。イニストラードだけの頃に比べたら噛み合うカードの種類も格段に増えていて、非常に強くなったアーキタイプですね。


赤黒吸血鬼

 赤黒吸血鬼も青黒ゾンビ同様、闇の隆盛で強くなったアーキタイプです。

 コモンに《マルコフに選ばれし者》/《マルコフの召使い》、《エルドワルの切り裂き魔》といった分かりやすいアタッカーが増えたのと、やはりここでも種族ロードである《流城の隊長》の存在が大きいです。

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 また、色の組み合わせ的に《不死の火》を特に工夫もなく運用できるのも魅力です。

 レアのラインナップまで見るとゾンビほど強化されたわけではなさそうですが、それでもイニストラードのみの頃に比べたら格段にパワーアップしていますね。


発掘

 発掘の要であった《蜘蛛の発生》の出現率が低下してしまったのは大きな痛手ですが、実は闇の隆盛にも発掘用のフィニッシャーが存在します。
 それは《生の杯》/《死の杯》。

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 この新しい両面カードは変身しさえすればゲームを速やかに終わらせてくれますが、その変身条件を満たすのにかなり苦労させられます。リミテッドではライフを30以上にしなければならないので、これは非常に厳しい条件ですね。

 そんな厳しい条件を解決してくれるカードが環境に1枚だけありました。それは《骨までの齧りつき》。

 発掘のアーキタイプをプレイしたことのある方なら分かるかと思いますが、発掘デッキでこのカードを使えばライフを30~40まで持っていくのは割と簡単です。

 これから《生の杯》を上手く使うには《骨までの齧りつき》、すなわち「発掘」になるのです。発掘での《生の杯》は中盤のライフ確保兼フィニッシャーになるので相当の活躍を期待できますね。

 自分のデッキを掘るパーツに関しては《思考掃き》や《金切り声のスカーブ》、《追跡者の本能》などがあるので、それほど問題ではないでしょう。
 むしろ《追跡者の本能》は1枚で8枚分ライブラリーを掘れるので、掘るパーツは強化されたくらいですね。

 他にも《不気味な開花》や《予言の寒気》のような発掘用のカードが何枚か用意されています。《蜘蛛の発生》が減ったから発掘はもうきついだろう、と思っている方は是非試してみてください!


秘密を掘り下げる者》&《燃え立つ復讐

 この二つのアーキタイプに関しては、両方ともキーカードである《秘密を掘り下げる者》と《燃え立つ復讐》の出現率がアーキタイプの完成度に直結してしまうので、闇の隆盛が入った後は非常に厳しいでしょう。

 運よく2・3パック目のイニストラードで枚数を確保できれば良いですが、イニストラードで枚数が出るのに賭けて1パック目の闇の隆盛から狙ってドラフトするのは、いくらなんでも分の悪い賭けにしかなりません。

 正直アーキタイプとして成立しなくなったと言っても過言ではないですね。


新アーキタイプ

 この項目の冒頭で「メカニズムをフィーチャーしたアーキタイプは組めない」と書きましたが、実は闇の隆盛のメカニズムを度外視して別の方向に特化させたアーキタイプも存在します。それは白黒というカラーリング。

 《未練ある魂》という非常に分かりやすい白黒押しのカードがあるのと、白と黒のカードでシナジーを生むカードも多数あります。

 白は人間が多い色で、《ファルケンラスの拷問者》や《スカースダグの剥ぎ取り》は人間を生け贄にすることで効果を最大限に発揮できます。

 《町民の結集》や《忠実な聖戦士》のような生け贄用の人間も多く用意されていますし、イニストラードでも《村の食人者》《宿命の旅人》《祭壇の刈り取り》といったカード達はこの戦略に噛み合うカードです。

 《イニストラードの君主、ソリン》や《大天使の霊堂》、《未練ある魂》という構築の視点から見ても強力なカードを出すぐらい闇の隆盛は白黒というカラーリングを推しています。うっかりこれらのカードを引いたときはリミテッドでも白黒を作ってみては如何でしょう?

 まだ他にもアーキタイプはあるかもしれませんが、それは是非自分自身で見つけてみてください。それも新環境のドラフトの醍醐味の一つですからね。


 今回の闇の隆盛・7つの分析編はここまで。

 今週末はプロツアー・ホノルル、来週には神戸でグランプリとイベントは目白押し!

 闇の隆盛を使ったこの2つのイベント。果たして誰が闇を制すのでしょうか。今から楽しみですね。

 次回の闇の隆盛・点数表はグランプリ神戸後に掲載予定です。それではまた次回に。

闇の隆盛 好評発売中!

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