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グランプリ・香港2017
出合え、曲者だ! チームシリーズに参戦、「Kusemono」の中村修平インタビュー
by Masahi Koyama
プロツアー『霊気紛争』から導入されたプロツアー・チームシリーズ。
昨シーズンは日本のトップ・プロたちで構成された「Musashi」が世界中の並み居る強豪チームを抑え、首位でチームシリーズ・決勝戦へと進出し、その勢いのままに「Genesis」との死闘を制し、初代チームシリーズ王者に輝いた。
そして迎えた新たなシーズン。本格始動するチームシリーズに新たな日本勢のチームが参戦の声を上げる。
その名は「Kusemono」。
歴戦の強者にして殿堂プレイヤー、中村修平を中心とした日本の新興ゴールドレベル・プロたちを集めたチームだ。
- 中村 修平
- 瀧村 和幸
- 高橋 優太
- 井上 徹
- 熊谷 陸
- 藤村 和晃
新たなチームの取りまとめ役となる中村修平はどのような想いでこのチームに参加することとなったのか。「Kusemono」についてのインタビューに応じてくれた。
「Kusemono」中村修平インタビュー
――チーム結成の経緯はどのようなものでしたか?
中村「そもそものきっかけは、プロツアー『破滅の刻』が終わってあんちゃん(高橋優太)と今シーズンのことを話していて、『日本人のゴールドレベル・プロが増えたし、チームを組むのは面白いかもね』と。ちょうどその時、僕の方もChannel Fireballのチーム事情の問題と(アメリカに)行き続けるのがしんどくなって、自分でチームをマネジメントするのは面白そうだなと思ったので。機会が重なったので声をかけてたら思ったより釣れたので、チームを組むことになった感じですね」
――ということは中村さんがキャプテンと。
中村「そうですね。まあキャプテンと言うか雑用係ですね(笑)」
――今年日本のプレイヤーに新たなゴールドレベルのプレイヤーが増えた要因はなんでしょうか?
中村「うーん......ようやく東京一極集中で新たな勢力が出てこれなかったところから脱して、ようやく新たなプレイヤーが出てこれるようになったのではないでしょうか」
――中村さんと言えばアメリカのプレイヤーと交流が深いというイメージだったのですが。
中村「交流が深いと言うか、日本人が没交渉すぎて浮いてるだけで......普通くらいじゃない?」
――今年は日本を中心に活動される予定なのですか?
中村「そうですね。その予定です」
――チームシリーズ自体は今年の頭から始まりましたが、そこから半年ほど経験してみた感想などはどうでしょう?
中村「もともとチームシリーズに関しては反対の立場だったのですが......印象としてはあまり良くないですね。プロツアーへ新たに参入する人の障壁になっているかなと」
――そうだったのですね。現実問題としてはチームシリーズが今年もありますが、「このようになればいいな」という点などはあるのでしょうか。
中村「プロツアーとは分けた方がいいのかなとは思います。例えばですけど、別のトーナメントにしてしまうとか......ただそういうことを考えた結果、なかなかいい着地点は無かったので反対だったんですよね。今のシステムであれば、メンバーの人数を下げたほうがいいとは思いますね」
――なるほど。話を「Kusemono」に戻して、チームメンバ-はそれぞれが地理的に離れていますが(井上が福岡、藤村が大阪、熊谷が宮城。その他3人が関東となっている)どのように調整されているのでしょう?
中村「基本的には今の時代に即してLINE通話とFacebook上のやり取り、あとはMagic Onlineですね。さっき基本的にはみんな新興勢力で自分なりのメソッドを持っているはずなので、強制しても仕方ないし、しても効果がないと思うので、相当ゆるい感じではじめはやろうかなと」
――チームシリーズが導入されて中村さん自身の練習方法も違ってきたのでしょうか?
中村「海外のチームでは外様だったし、言語能力でイニシアチブ取れないし傍観者だったので。今は『ここをこうしたらいいんじゃない』など(アドバイスをして)いろいろ試してます。試行錯誤ですね。1年間話を擦り合わせて行ければと」
――では最後に、中村さんの今シーズンの個人とチームそれぞれの目標を教えてください。
中村「個人としての目標......宙ぶらりんですね(笑)。元々マジックを辞めるつもりだったのになぜかやっているという状態で、去年も何となくやっていたらなぜかゴールド取れちゃったという感じなので......個人の目標はないですね。まあ余生を楽しめればそれでいいんちゃうかなと(笑)。チームの目標としては、せっかくなのでチームメンバーが活躍してくれるように、具体的にはゴールド維持が十分可能条件だと思いますけど、プロツアートップ8にひとりふたり残ってくれれば嬉しいし、そうなるようにできればと思います」
――ありがとうございました!
新たな日本の「Kusemono」はチームシリーズでどのようなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。
中村の言うとおり、彼らをプロツアーサンデーで見ることができればそれが躍進の鍵となるだろう。
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