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グランプリ・千葉2016

観戦記事

第11回戦:斉藤 伸夫(東京) vs. 小関 孝宜(山形)

By Masashi Koyama

 レガシー最強――そう言っても過言ではないほどに、長年環境の頂点に君臨しているデッキがある。そのデッキは奇跡コントロール

 それを証明するかのように、グランプリ・千葉2016では上位卓に数多くの奇跡コントロールを使用するプレイヤーが残っている。もはや、決勝ラウンドに奇跡コントロールがいるかどうか、ではなく何人の奇跡コントロール使用者が残るかという状況だ。

 その奇跡コントロールを長年に渡り使用し、「マスター」と言えるほどのプレイヤーが斉藤伸夫だ。

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 後ほどデッキテクとしてご紹介するが、斉藤はこのグランプリに向け、調整に調整を重ね、珠玉の奇跡コントロールを仕上げてきた。ここまで9勝1敗と上々の成績を残しており、トップ8進出を視野に入れている。

 対するは山形のレガシープレイヤー、小関孝宜だ。

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 山形では毎週レガシーのトーナメントが定期的に開催されているといい、小関はそのコミュニティ-の期待を背負ってこのフィーチャーマッチエリアに登場した。観戦エリアでは友人たちが小関を見守っており、仲間たちのためにもここで凱歌をあげたいところだ。

 和やかな雰囲気でにこやかに会話を交わす両者。だが握手を終えマリガンチェックに入ると――


斉藤伸夫(写真左)vs 小関孝宜(写真右)

 一気に表情が引き締まり、張り詰めた空気で試合が開始された。

ゲーム1

 先手の斉藤は1ターン目に《平地》から《師範の占い独楽》。2ターン目に{U}{U}を揃えることはできないため最速での「独楽相殺」が揃うことはないが、《不毛の大地》で土地を失うこともなく、上々の立ち上がりと言える。

 一方の小関としては、斉藤が《師範の占い独楽》で状況を整える前にできるだけ序盤のうちに斉藤のライフを削りたい。《僧院の速槍》から《ギタクシア派の調査》《渦まく知識》で手札を整えつつ果敢を誘発させ2点ずつのクロックを刻んでいく。

 斉藤はこれに対し《仕組まれた爆薬》をX=1で設置し、将来的に対処できる状況を作り上げる。

 小関にとってこれは非常に悩ましい展開だ。この《仕組まれた爆薬》は、「1マナ域のクロックを追加したり《僧院の速槍》の果敢を複数回誘発させるようなら即座に起動しますよ」という強烈な牽制なのだ。

 斉藤はそうして小関の展開を抑止しながら悠々と《師範の占い独楽》を回していく。順調に土地を伸ばし続け、《予報》でアドバンテージを稼ぎながら4ターン目には《相殺》をプレイ。

 小関はこれをカウンターすることができず、「独楽相殺」によるソフトロックが完成してしまう。続くターンに《嵐追いの魔道士》を唱えてみるが、斉藤がライブラリートップから《瞬唱の魔道士》をめくると、「次に行きましょう」と気持ちを切り替えたのだった。

斉藤 1-0 小関

ゲーム2

 先手小関が《僧院の速槍》、斉藤が《仕組まれた爆薬》という先ほどを彷彿とさせる立ち上がり。

 小関はこれに臆せず《秘密を掘り下げる者》をプレイする。一見損をするプレイのように見えるが......レガシーにはこの《仕組まれた爆薬》を無効化できる《もみ消し》が存在するのだ。

 《もみ消し》の匂いを嗅ぎ取った斉藤は《仕組まれた爆薬》を即座に起動せず、《師範の占い独楽》を回し、仮に小関が《もみ消し》を持っていても対処できるよう《赤霊破》を探し当ててから《仕組まれた爆薬》を起動......そして小関からの《もみ消し》は......無い!

 小関は《仕組まれた爆薬》を消費させた上で《硫黄の精霊》《嵐追いの魔道士》《渋面の溶岩使い》と順に1体ずつ展開をしていき攻勢を継続しようとするが、斉藤はこれらをすべてたった1マナの《剣を鍬に》で除去!

 ここで息切れてしまった小関に対し、盤面を処理しながら手《師範の占い独楽》で手札を整えていた斉藤は《相殺》を引き当て、1ゲーム目に続き「独楽相殺」を完成させる。

 そして、ゲームの幕を下ろすべくフィニッシャーとして《僧院の導師》が登場すると、小関は念のため《稲妻の連鎖》を差し向けてみるが、斉藤が《師範の占い独楽》の能力を起動すると潔く斉藤の勝利を讃えたのだった。

斉藤 2-0 小関

斉藤 Win!
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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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