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グランプリ・北京2015
第10回戦:チーム 渡辺/三原/市川 vs. チーム 加茂/井上/高尾
By Atsushi Ito
初日9回戦を終え、2日目に進出した40チームのうち、日本人チームは9チーム。
となれば2日目の日本人チーム同士の対決は必然と言うべきだろう。
2敗ラインでフィーチャーマッチエリアに現れたのは、渡辺 雄也/三原 槙仁/市川 ユウキというまさしくドリームチーム。初日は一度は2勝2敗ラインまで落ち込んだものの、そこからきっちりと残りの試合を勝ちきって2日目に進出している。
一方の対戦相手は加茂 里樹/井上 徹/高尾 翔太という九州勢つながりのチーム。3人ともプロツアー出場経験を持つ強豪であり、またMagic Onlineやり込み勢としても知られている。
2日目は5回戦しかない以上、ここでの1敗はトップ4進出の可能性が大きく損なわれてしまうことを意味する。
勝ってトップ4への望みをつなぐのはどちらか。
C卓:市川 ユウキ(神奈川) vs. 高尾 翔太(東京)
先手で《オラン=リーフの発動者》を送り出した高尾だったが、土地が2枚で止まってしまう。
一方、《不快な集合体》《棘撃ちドローン》《殺戮の先陣》と走らせた市川は、さらに《威圧ドローン》《昇華者の突撃》《威圧ドローン》と畳みかけ、為す術のない高尾を蹂躙した。
高尾 「あの《包囲サイ》強すぎる......」
市川 「3枚入ってるからね、《包囲サイ》」
市川 1-0 高尾
B卓:三原 槙仁(千葉) vs. 井上 徹(福岡)
《城砦化した塁壁》と《鈍化する脈動》で三原の地上クリーチャーを止めつつ、《幽霊の歩哨》と《空中生成エルドラージ》で飛行から攻めるというリミテッドのお手本のような展開を見せる井上。
だが三原の《バーラ・ゲドを滅ぼすもの》が降臨すると、井上のパーマネントが消えるのが先か、飛行で殴りきるのが先かという際どいレースになる。
それでも《波翼の精霊》を追加したことで飛行が勝つかと思われたが、三原がプレイした《血統の解体者》で状況が一変。
井上「え、そいつエルドラージ・末裔トークン以外も投げられるの? 強っ!」
三原「テキスト読んで!」
ライフ3まで追い詰められた三原だったが、片っ端からクリーチャーを投げて井上の飛行部隊を殲滅していく。
そしてその間にも《バーラ・ゲドを滅ぼすもの》が井上のパーマネントを2つずつ潰しているのだ。
八方塞がりとなった井上は、さらに《血統の解体者》の餌として《目なしの見張り》までも追加されると、やむなく投了した。
三原 1-0 井上
A卓:渡辺 雄也(東京) vs. 加茂 里樹(東京)
加茂がダブルマリガンながら《腐敗のシャンブラー》《獣呼びの学者》《捕らわれの宿主》と展開するが、渡辺の《乱動の噴出》からの《掴み掛かる水流》という動きに絡めとられる。
しかし《息詰まる忌まわしきもの》を引き込み、《巻き締め付け》されつつも手札の補充に成功した加茂は、「覚醒」した土地を《完全無視》、《タジームの守護者》を《悪魔の掌握》で捌きにかかり、渡辺のクロックを《水底の潜入者》の1点のみに減少させることに成功。そして《マラキールの解放者、ドラーナ》を送り出し、逆転の体制を整えて攻勢に出る。
だが、序盤にライフを削られていたのが響いて加茂の残りライフは2点。それでも渡辺が何も引かなければ間に合う計算ではあったが。
渡辺が引き込んだのは2枚目の《掴み掛かる水流》!「覚醒」した土地がアタッカーに加わった分により、加茂のライフはぴったり削りきられてしまった。
渡辺 1-0 加茂
C卓:市川 vs. 高尾
後手ながら《泥這い》《コジレックの歩哨》《殺戮の先陣》というぶん回りを見せる市川。
高尾も《巡礼者の目》から《粗暴な排除》、《多勢》とつなげて《髑髏砕きの補充兵》を連打して一息つこうとするのだが、《威圧ドローン》2体をプレイしライフを一気に危険水準まで追い詰める。
さらに7枚目の土地を引き込んだ市川がプレイしたのは《うねる撃ちこみ》!
コンバットと合わせて《髑髏砕きの補充兵》を2体とも失った高尾は、それでも市川の盤面を何とか空にし、ライフが削りきられる前に殴りきるプランに出るが。
ほどなくして市川が引き込んだ《棘撃ちドローン》が、高尾の残りわずかなライフを摘み取った。
市川 2-0 高尾
A卓:渡辺 vs. 加茂
またしてもマリガンを強いられた加茂。しかも今度は土地を引きすぎており、初動を《ギデオンの叱責》で捌かれた後はほとんどクロックを作れないままにターンエンドを繰り返すことしかできない。
一方渡辺は《予期》から手札を整えると、《掴み掛かる水流》、《呪文萎れ》、《停滞の罠》という完璧な受けを見せ、加茂を圧倒。
そのまま「覚醒」した土地で加茂を殴りきった。
渡辺 2-0 加茂
B卓:三原 vs. 井上
ワンマリガンした井上に対し三原が後手ながら攻める。《タジュールの重鎮》から、5/5の《果てしなきもの》を《タイタンの存在》、《乱動を刻む者、ノヤン・ダール》を《悪魔の掌握》で除去すると、さらに《波翼の精霊》は《垂直落下》、《フェリダーの君主》には《骨の粉砕》と、的確な解答で井上のフィニッシャーを全て打ち落とす。
井上も《バーラ・ゲドを滅ぼすもの》と《不死のビヒモス》こそ《次元の激高》《乱動の報復》で捌くことに成功するのだが、《亡骸のぬかるみ》で《バーラ・ゲドを滅ぼすもの》を再度召喚されてしまうと、ジリ貧の感が否めない。
それでもどうにか合計パワー5のブロッカーを用意する井上だったが、三原が引き込んだ《異常な攻撃性》を合わせられてしまい、そのままパーマネントを追放し尽くされてしまった。
三原 2-0 井上
チーム 渡辺/三原/市川 3-0 チーム 加茂/井上/高尾
チーム渡辺/三原/市川、8勝2敗へ!
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