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グランプリ・北京2015
第6回戦:チーム 齋藤/津村/高橋 vs. チーム 石村/井川/瀧村
By Atsushi Ito
やはりグランプリ・京都2013やグランプリ・デトロイト2015の結果が示したように、チーム戦とは実力差が出やすいフォーマットなのだろうか。
何せ5回戦を終えて全勝と、ここまで快調に来ている2つの日本人チームのメンバー6人は、いずれ劣らぬ強豪揃いなのだ。
かたやHareruya Prosチーム、齋藤 友晴/津村 健志/高橋 優太。
そしてもう片方は戦略記事でも紹介した、石村 信太朗/井川 良彦/瀧村 和幸。
だが当たってしまった以上は、どちらかが勝ち、どちらかが負ける。それが勝負の摂理だ。
勝って全勝を維持するのは、はたしてどちらのチームか。
C卓:高橋 優太(東京) vs. 瀧村 和幸(東京)
赤緑タッチ青「上陸」の高橋が攻める。緑黒「欠色」エルドラージの瀧村も《血統絶やしのワーム》に対して《威圧ドローン》をブロッカーに立てて対抗しようとするのだが、これを高橋が《影響力の行使》してブロッカーを排除しつつクロックをさらに拡充するビッグプレイ。
さらに瀧村が《血統の観察者》で追いすがろうとした返し、7枚目の土地を置きつつ高橋がプレイしたのは、《うねる撃ちこみ》!!
パワーカードを惜しみなく叩き込み、まずは高橋が1本を先取。
高橋 1-0 瀧村
A卓:齋藤 友晴(東京) vs. 石村 信太朗(埼玉)
先手の齋藤が《泥這い》《破滅を導くもの》《威圧ドローン》と攻めたところで、赤白でコンバットに長ける石村も《コーの懲罰者》で相打ちしてしのぎにいくが、《威圧ドローン》に《ギデオンの叱責》を打とうとしたところで齋藤がプレイしたのは《ウラモグの失却させるもの》!
これにより莫大なテンポをとられた石村は、ダメ押しに《荒廃の一掴み》で土地まで割られてしまうと、潔く投了を宣言した。
齋藤 1-0 石村
B卓:津村 健志(東京) vs. 井川 良彦(東京)
《林の喧騒者》から《鈍化する脈動》を設置して攻める井川に対し、津村は《真っ逆さま》を「覚醒」でプレイ、さらに井川の《オラン=リーフのハイドラ》を《乱動の噴出》しつつ「覚醒」、なおも《沿岸の発見》で「覚醒」!
全て同一の土地に「覚醒」し、11/11まで育った土地で攻める津村。
しかしチャンプブロックを繰り返していた井川がトップデッキした《掴み掛かる水流》によって形勢は一気に逆転。《荒廃した森林》であっという間に手が付けられないサイズに成長した《オラン=リーフのハイドラ》が、2枚の《巻き締め付け》を付けられてなお意気軒昂という有様であり、ほどなくして津村は踏み潰されてしまった。
津村 0-1 井川
3人ともが1戦目を終えた段階でチーム齋藤/津村/高橋側の2勝。しかしここからチーム石村/井川/瀧村も粘りを見せる。
A卓:齋藤 vs. 石村
石村が《ヴァラクートの捕食者》に《ゴブリンの戦化粧》を付けて殴り始めると、《島》の引き込みが遅れた齋藤はこれを止めることができない。
それでもチャンプブロックでどうにか《淀みの種父》にたどり着くものの、返すターンに《二人戦術》でぴったりライフを削りきられてしまった。
齋藤 1-1 石村
C卓:高橋 vs. 瀧村
《威圧ドローン》でライフを攻め立てる瀧村に対し、初動が遅れた高橋は《影響力の行使》、《放浪する森林》とパワーカードの連打で守りにいく姿勢を見せるが、《骨の粉砕》で押し込まれる。
それでも《うねる撃ちこみ》でしのいだかのように見えたところで《血統の観察者》を追加されてしまい、残り少なかったライフを削りきられてしまった。
高橋 1-1 瀧村
B卓:津村 vs. 井川
《風乗りの巡回兵》は《巻き締め付け》されてしまい、一時は《空乗りのエルフ》《空中生成エルドラージ》に押し込まれそうになった津村だったが、《真っ逆さま》で急場をしのぎつつ《オラン=リーフのハイドラ》を《掴み掛かる水流》、さらに《沿岸の発見》で再び攻勢に打って出ると、《ヴァラクートの発動者》の上から《波翼の精霊》でビートダウンを完遂した。
津村 1-1 井川
ここで全マッチが1-1で3本目に。チームメイトのためにも、絶対に負けられない1ゲームが始まる。
A卓:齋藤 vs. 石村
先手で《破滅を導くもの》《霞の徘徊者》と展開した齋藤。しかし、これらすべてを石村のアタッカーへのブロックに捧げる。
その意図は明らかだった。どうしてもたどり着きたいカードが、齋藤の手札にはある。
それでもようやく《精神を掻き寄せるもの》の返しで4枚目の土地を引き込んだ石村が《待ち伏せ隊長、ムンダ》を走らせるのだが、時既に遅し。
返す先手6ターン目に降臨したのは《淀みの種父》!
これにより戦線がビタ止まりしてしまった石村はクリーチャーを横並べして突破を図るしかないのだが、さらに《威圧ドローン》《ウラモグの失却させるもの》と追加した齋藤が《陰惨な殺戮》をプレイすると、石村はカードを畳むしかなかった。
齋藤 2-1 石村
B卓:津村 vs. 井川
《空中生成エルドラージ》は相打ち、《風乗りの巡回兵》は《巻き締め付け》と、丁寧にクロックをさばいていく井川。
なぜなら井川のデッキには青白に対する確実なフィニッシャーがあった。青白というカラーリングでは触れない、システムクリーチャー。
《ヴァラクートの発動者》!
《真っ逆さま》しかない津村はこれを最後まで触ることができず、井川が毎ターン8マナを払うのをただ見ていることしかできなかった。
津村 1-2 井川
C卓:高橋 vs. 瀧村
かくしてチームの勝敗の行方が託された対戦。
《マキンディの滑り駆け》《ヴァラクートの捕食者》というぶん回りを見せる高橋に対し、瀧村もワンマリガンながら《膨れ鞘》→《ズーラポートの殺し屋》→《彼方より》という超ぶん回り!
だがトランプルがきつく、《領地のベイロス》に《荒廃の一掴み》を使ってしまったところで《林の喧騒者》を追加されてしまい、一気に際どいダメージレースに。
さらに《そびえる尖頂》の援護を受けた《林の喧騒者》のアタックを瀧村が《不死のビヒモス》で受けず残りライフ2点としたところで、高橋が第2メイン・フェイズにプレイしたのは《ヴァラクートの発動者》!
高橋の土地は7枚。ただ次のターンに土地を引かなければ、《ズーラポートの殺し屋》と《彼方より》のコンボで形勢が逆転しそうな瀬戸際だ。
齋藤と津村が見守る中、高橋はゆっくりとカードを引き......
土地......ではなさそうな気配がしたところで......
高橋「......ん? まあこれでもいいか」
トップデッキした《掴み掛かる水流》を「覚醒」でプレイしてブロッカーの《不死のビヒモス》を排除し、高橋がギリギリのダメージレースを差しきった。
高橋 2-1 瀧村
チーム 齋藤/津村/高橋 2-1 チーム 石村/井川/瀧村
チーム齋藤/津村/高橋、6-0でトップ4へ向けて快調に進撃中!
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