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チャンピオンズカップファイナル サイクル1

インタビュー

チャンピオンズカップファイナル サイクル1 優勝者 平山怜選手インタビュー

Asako Seo
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 「チャンピオンズカップファイナル サイクル1」を「ラクドス・ミッドレンジ」で優勝した平山選手。決勝の直後に出演した生放送のインタビューでは、「今回の勝利を一番に伝えたい相手は瀧村さん」だと仰っていました。弟子のような存在として育ててくれた故・瀧村和幸さんも、遠くできっと喜びつつ、「まだまだこれからだぞ」と叱咤激励してくれていることでしょう。

 生放送への出演後、さらに公式YouTubeチャンネル用のインタビューも受けた平山選手に、お疲れのところではありましたが簡単にお話を伺いました。


――マジックはいつごろ始められたんですか?

平山「もともと別のカードゲームをやっていて、マジックは『戦乱のゼンディカー』のころ始めました。最初は友達とカジュアルに遊んでたんですが、競技的にやり始めたのは『イクサラン』のときですね。やりこんでるわけでもないし、そんなに勝たないかなと思ってたんですけど、初めてPPTQ(プロツアー予備予選)に出たら運良くRPTQ(プロツアー地域予選)も抜けることができて、プロツアー『ドミナリア』に出場したんです。そこからはどっぷりって感じですね」

――瀧村さんには、競技マジックを始めたときにお世話になったのでしょうか?

平山「競技の世界に入った後に、本当に目をかけてくれて……。見込みがあるって言ってくれて、1ランク上に登れるようにってリミテッドや、リミテッド以外も教えてもらいました。いつも怒られてたんですけど(笑)。こないだのBMO(BIG MAGIC Openのチーム戦)も、空いてるなら一緒に出ようよって誘ってくれたんです」

平山「モダンの次くらいにシールドが好きなんですけど、そのきっかけは昔、瀧村さんがどこかのグランプリで、すごい弱そうなデッキで初日9-0してたのを見て、なんでこれで勝てるの? と気になったからなんです。当時はシールドを、パックから出たカード次第の運ゲーだと思ってたんで、あんなカードプールで勝てるの? なんで? って。そういう、運とか超越した部分を知りたいと思ったんですよね」

――なるほど。それでいろいろな技を伝授してもらったんですね。ところで、今回の出場権利はどこで獲得されましたか?

平山「『カードボックス青馬堂書店矢向店』のエリア予選です。そのときは『アブザン・パルヘリオン』を使ってました」

――では今回、「ラクドス・ミッドレンジ」を使ったのはなぜですか?

平山「絶対ラクドスがいい! ってわけではなかったんですよね。『アブザン・パルヘリオン』はけっこうブレが激しくて、練習中にイライラするんでやめました(笑)。あと、『アブザン・パルヘリオン』はラクドスにすごい有利だと思ってたんですけど、自分でラクドスを使ってみたら、意外とそんなことないなと気づいて、そうすると『アブザン・パルヘリオン』であるメリットがあまりないなと。特に今回はデッキリスト公開制なんで、『アブザン・パルヘリオン』みたいな『押し付けは強いけど妨害に弱い』コンボデッキは不利になりやすい、ということもあってやめました。

 ほかにも、先週のパイオニアの大会でけっこういい成績を残してた『5色ヴァニファールコンボ』とか、いろいろ試したんですけど微妙で、消去法でラクドスになりました。もともと、デッキが決まらなかったらラクドスにしようとは思ってたので」

――とはいえ、今回の上位は「ラクドス・ミッドレンジ」ばかりでしたから、読みは正しかったということですね。

平山「やっぱり丸いデッキだと思います。すごい不利なのは『グルール』と『ケルーガ』くらいで、それ以外だったら多少不利でもハンデスで崩したりすれば勝てるんで。ネックだったのは、ミラーマッチがよくわからないことでしたね。俺が下手なのかよくわかんないけど、ミラーマッチをすごい運ゲーに感じてて、そこだけは気になってたんです。まあ本番では、俺のほうが運が良かったんで勝ちましたね(笑)」

――確かに(笑)。今大会に向けての調整・練習はどのようにされましたか?

平山「Magic Onlineのパイオニアリーグに何回か出ただけです。普段は増田(勝仁)さんとかと調整やってるんですけど、増田さんが今回権利取れなかったんで、ほぼ1人でやりました」

――デッキのポイントはどこでしょうか?

平山「イゼフェニ(『イゼット・フェニックス』)対策に、《真っ白》をメインに入れてたんですけど、弱かったです!」

――そうでしたか(笑)。

平山「ミラーで強くないんで、上位がラクドスミラーばっかりだから常にサイドアウトしてました。《真っ白》を入れるために削った《墓地の侵入者》を4枚にするとかでもよかったなと」

回転

――先ほどのインタビューでは、《ヴェールのリリアナ》のほうがミラーで強いという話が出ていましたね。

平山「まあ、ちょっと信条的な都合で《ヴェールのリリアナ》は入れられないんですけど……」

――えっ、そうなんですか?

平山「単に《ヴェールのリリアナ》が嫌いなだけです(笑)。過大評価されてるかなって。最近のラクドスには採用されてなかったんで、『やっぱりそうだよな、うんうん』って思ってたら、今回のトップ8は《ヴェールのリリアナ》入りで同系に強いラクドスが多くて……。でもまあ、このデッキで優勝したんで、やっぱり《ヴェールのリリアナ》はいらないっすね(笑)」

――今回のMVPカードは何でしょうか?

平山「うーん、さすがに《鏡割りの寓話》ですね。ミラーマッチはあれを引くかどうかで勝負の6割くらい決まると言っても過言ではないので。ミラーでハンデス撃たれたあと、3ターン以内に《鏡割りの寓話》を引くっていうのを数回やってて、相手に申し訳ないなと思ってましたね。俺が引かれる側だったらキレてます(笑)」

回転

――まあ、マジックってそういうものですよね。予選ラウンドの戦績ですが、昨日は7-0と全勝で、今日はどうでしたか?

平山「2勝1敗2分です。ID(合意の上の引き分け)が2回。1敗は、テキストカバレージになってる試合です。なかしゅー(中村修平)さんの『緑単』に、めちゃくちゃミスって勝ち試合を落としました」

――それ以外はすべて勝ったんですね。決勝で勝った瞬間はどんな気持ちでしたか?

平山「正直、準決勝が山場だったので……相手の問題じゃなくて、単純に世界選手権に行けるかどうか、かかってるものがでかかったからですけど。そこの精神的なプレッシャーが強かったので、それが終わった決勝は逆に気楽にできました。というか、決勝では気が抜けてしまって、相手のリストの《ヴェールのリリアナ》を見落としてたくらいで」

――最もタフだったその準決勝以外では、思い出深い試合はありますか?

平山「準々決勝は、相手の河野融が友達だったんで楽しくできましたね。単純に、引きが強いほうが勝った試合でした(笑)」

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――世界選手権に行くぞ! という実感はありますか?

平山「今すぐ行くわけでもないんで、おいおい実感していければいいかな、ってくらいです」

――ただ、世界選手権に出られる、という大きいゴールが先に確定してしまって、逆にモチベーションが下がったりしないですか?

平山「まあ、それまでの間何しようってのはあるんですけど……。たとえば今回権利をもらったプロツアーへの参加はちょっと悩んでますね。でも年末のラストサン(The Last Sun2022、フォーマットはスタンダードとモダン)には出ようと思ってます。モダンが一番好きなフォーマットなので」

――まだだいぶ先ではありますが、世界選手権での目標は?

平山「まあ、優勝を目指さないでトーナメントには出ないです」

――楽しみにしています! 今日はおめでとうございました。

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 飄々としていながらもマジックを大いに楽しみ、かつ真剣に勝ちを目指してプレイしている平山さんの姿は、どこか師の瀧村さんを彷彿とさせるところもあり、今後もたくさんの活躍を我々に見せてくれるに違いありません。これからも目が離せないプレイヤーです!

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