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プロツアー・名古屋11

読み物

Round 5: 吉森 奨(神奈川) vs. 高尾 明直(兵庫)

By Takamasa Sato  初日のブロック構築ラウンド最終戦。既に会場では明暗がくっきりと分かれはじめている。  フィーチャーマッチから、現在4-0と全勝街道をひた走る「明」の対決をお届けしよう。  吉森は、《包囲の搭、ドラン》使いとして知られ、ローウィン=シャドウムーアブロック構築で行われたグランプリ・神戸08ベスト4経験を持つものの、プロツアーは初参加。  高尾は、大阪の草の根大会を中心に活躍しており、プロツアー参加は2回目である。  フレッシュな勢いのある日本人若手対決と言えるだろう。さあ、勝ってドラフトラウンドに弾みをつけるのはどちらか。
Game 1
 高尾はダイスロールでピンゾロを振ってしまい、先手は吉森に。  肝心の手札は・・・ 吉森 「マリガンです」 高尾 「手札が息をしていない」  仲良くシャッフル。  6枚のカードを覗いて。 吉森 「やります」 高尾 「全く息をしていない。さっきと全く同じじゃないか」  高尾、さらにシャッフル。 高尾 「よし」  5枚に減った手札は息をしていたようで、ゲームが始まる。  吉森は《金属海の沿岸》から《起源の呪文爆弾》。  高尾は《脊柱の飛行機械》。どうやらこの環境を支配するビートダウン、白単《鍛えられた鋼》同士の対決のようだ。  その後も、互いにデッキタイトルとなっている《鍛えられた鋼》を貼りあい、鈍い音の聞こえるような殴り合いに。  先に吉森が同型対決のキモとなる《レオニンの遺物囲い》に辿りつき、《鍛えられた鋼》をリムーブ。  一気に形勢の悪くなった高尾は、渋い表情をしつつ、《墨蛾の生息地》を起動しての《きらめく鷹》。さらに《きらめく鷹の偶像》も追加して、守りを固める。  しかし、吉森は攻撃の手を緩めない。《起源の呪文爆弾》を設置・即起動して後続を呼びつつ、《墨蛾の生息地》とマイアトークンによるビートダウン。  高尾は《墨蛾の生息地》を《きらめく鷹》《脊柱の飛行機械》の2枚でブロックし、ダメージを軽減するが、次のドローでも回答を見つけられず。 吉森 1-0 高尾  多忙で練習時間がとれなかったという吉森は 「ぶっちゃけこのマッチアップ自信ないんですよ」と一言。 「結局は《レオニンの遺物囲い》ゲーなのかな」と軽く雑談を。  吉森はサイドから《刃砦の英雄》《不退転の大天使》やアーティファクト破壊を追加。軽いクリーチャーを抜く。  高尾も同様に軽いクリーチャーを抜いて、《刃砦の英雄》と《ミラディンの十字軍》、《レオニンの遺物囲い》を追加する。  同型では小さいクリーチャーの潰し合いとなるため、1枚でゲームを決められるカードが重要なのだ。
Game 2
高尾 明直
高尾 明直
 2人は7枚のハンドを見て苦笑するが、互いにキープを宣言。  既に情報戦が始まっているのだろうか?  先手の高尾は《メムナイト》《信号の邪魔者》《きらめく鷹の偶像》と高速展開。  対する吉森も《きらめく鷹の偶像》をプレイするが、ここには《レオニンの遺物囲い》が。  自らの戦場をきれいにされてしまった吉森は《存在の破棄》で《信号の邪魔者》を除去。  高尾のアタックを一度は通すが、4枚目の土地に辿りついて《不退転の大天使》をプレイし、盤面を構築し直す。  高尾は《ミラディンの十字軍》を出してこれに対抗するが、吉森はさらに《刃砦の英雄》をプレイし、流れを引き寄せようとする。  高尾は十字軍でアタックし、天使と相討ったところでこちらも《刃砦の英雄》。  これには「やばいなあ」と吉森。互いに英雄を出しているとはいえ、高尾の場にはまだ、《メムナイト》《きらめく鷹の偶像》《レオニンの遺物囲い》が残っているのである。  《起源の呪文爆弾》と《鍛えられた鋼》で形を整える吉森に対して、高尾は攻撃の手を緩めない。  まずは《レオニンの遺物囲い》で《鍛えられた鋼》を取り除き、《大霊堂のスカージ》を追加。  《刃砦の英雄》のアタックによって吉森のライフを5まで追い込む。  吉森は2体目の《刃砦の英雄》を置き、2枚の《墨蛾の生息地》と合わせて高尾の勢力を抑え込みにかかる。  しかし、高尾はさらなる飛行戦力である《きらめく鷹》を設置し、次のターンには殴り殺せる準備が完了。  吉森、《刃砦の英雄》2体でアタック。3/1トークン4体が溢れだし、高尾のライフも残り7。  反撃の糸口を掴むが、飛行戦力に対する回答を持ち合わせず、上から殴り殺されてしまった。 吉森 「《レオニンの遺物囲い》つえー」 吉森 1-1 高尾
Game 3
吉森 奨
吉森 奨
 マナカーブの綺麗に揃った7枚の手札と先手を手にしている吉森に対し、  高尾は手札を覗きこんで「また息していない」と一言。  トリプルマリガンを経てようやく「息のある」手札に到達した。  吉森の《起源の呪文爆弾》に対し、高尾はファイレクシア・マナをライフで支払っての《大霊堂のスカージ》。  後手ながら先に殴り始め、早期決着を狙う。  しかし、たかが1点クロック。吉森は落ち着いて《起源の呪文爆弾》を起動し、《刃の接合者》。  高尾は現れたゴーレムトークンを《レオニンの遺物囲い》しつつ、アタックを継続。  見た目は互角の殴り合いだが、吉森の潤沢な手札に対して、高尾の手札はわずか2枚。  ここで吉森は初手から握っていた《刃砦の英雄》をプレイすると、高尾は表情を歪める。  《刃砦の英雄》のアタックこそ《急送》によるタップで凌ぐが、後続として追加された2枚の《きらめく鷹の偶像》に対処できない。  高尾が用意したブロッカーも2枚の《急送》で流刑すると、吉森の全軍突撃がすべてを蹂躙した。 吉森 2-1 高尾  吉森奨、構築ラウンド全勝でドラフトラウンドに進出! ―― お二人とも、これからのドラフトラウンドも頑張ってください、期待してます!」 吉森 「それなんですよねー。ほぼ練習してないし......」 高尾 「そっちは息をしてません!」  これも高度な情報戦、だと思いたい。
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RESULTS

対戦結果 順位
16 16
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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