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Making Magic -マジック開発秘話-
続・マジックに関する25の雑多な話
続・マジックに関する25の雑多な話
Mark Rosewater / Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru
2016年6月20日
2009年2月、私は当時Facebookで流行っていた「25 Random Things About Me」(私に関する25の雑多な話)に触発された記事(リンク先は英語)を書いた。最近、ポッドキャストの話題を探していて、この古い記事にたどり着いたのだった。最近の25個の雑多な事実に関して話しているうち、あれは楽しい記事で、もう一度やるべきだと気がついた。そこで、今日やることにしたのだ。
1. マジックの構築デッキの枚数はもともと40枚だった
『アルファ版』発売当時、構築デッキを作るには60枚のカードは必要なかった。マジック誕生当時のデッキ構築の最少枚数は40枚で、同名のカードを入れる枚数の上限もなかったのだ。これは、プレイヤーはそんなに多くのカードを持っていないという前提で、持っているカードで複数のデッキを組めるようにするために40枚だったのだ。
ウィザーズが公式なイベント規定を定めた時、公式な最少枚数を60枚に、同名カードの上限枚数を4枚にした。これは当時西海岸で使われていた非公式なルールに基づいたものである。その後すぐに、公式ルールも最少60枚、上限4枚になった。40枚制限というのはリミテッドのために残されたのだ。
2. 『アルファ版』には事故で入らなかったカードが2枚ある
前回、私は『アルファ版』の有名な誤植のいくつかについて話をしたが、そのセットから2枚のカードが事故で失われたという話はしていなかった。それぞれがサイクルのうちの1枚なので、抜けていることは明白だった。《黒の防御円》はコモンのシートから、《Volcanic Island》はレアのシートから抜けていたのだ。これは単なるレイアウト上の誤りであった。修正が間に合わなくなるまで、誰も抜けていることに気づかなかったのだ。『ベータ版』では、その2枚のカードと、新しいアートの基本土地のサイクルが含まれていた。このアートが追加されたことで、「300種類以上のカード」を含むセットだと言えるようになったのだ。
3. 《極楽鳥》は予想に反して描かれたアート1枚から生まれた
マーク・プール/Mark Pooleの手による『アルファ版』の《極楽鳥》のアートは、本来《Tropical Island》のために発注されたものだった。前景に描かれた鳥があまりにも注目を集めたので、リチャードは新しくカードをデザインし、《Tropical Island》のためにはまた別のアートを発注したのだ。
4. 『アルファ版』『ベータ版』当時、ブースターパックのレアカードの枠に基本土地が入っていることがあった
初期のマジックでは、現在のように基本土地に独立したシートがあったわけではなく、様々なシートに混交されていた。土地のほとんどはコモンのシートに含まれていたが、すべての基本土地が平均して同じ比率で出るように計算した結果、アンコモンのシートやレアのシートにも存在していた。レアでは、121枚の枠(初期のマジックは縦横11枚のシートを使っていた)のうち4枚が《島》だった。レアの《島》に用いられていたアートは低いレアリティのものと同じだったので、『アルファ版』『ベータ版』のどの《島》がレアなのかを知る手段は存在しない。
5. マジックにはリチャード・ガーフィールド/Richard Garfieldのおばが描いたカードがある
『アルファ版』の代表的なアートの1つが、《停滞》のものだ。
《停滞》 アート:Fay Jones |
このアートの作者は、フェイ・ジョーンズ/Fay Jonesという女性である。彼女は絵画の世界では名が通った一流の芸術家である。なぜ彼女がマジックのカードを描くことになったか、というと、彼女は甥のために一肌脱いだのだ。そう、彼女の甥はマジックという新しいゲームを作り、おばにカード1枚のアートを描いてほしいと頼んだのだ。彼女は快く同意し、《停滞》のアートができあがったのである。
6. 初期にウィザーズ本部を訪れた人は、スターターデッキ1つとブースターパック数個をもらえた
私が妻のローラ/Loraと出会ったのは、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストでだった。彼女は実際のところ私よりも6ヶ月早くから働いていた。彼女の最初の仕事は受付だった。彼女が好んで話すことの1つが、自分の仕事の1つである来訪者を迎えることについてだった。誰かが正面玄関を抜けて入ってきたら、ローラはその相手に現行のマジックの商品からスターター1つとブースター2つを渡すのだ(「スターター」というのは、無作為なカードが入った60枚のデッキで、レアは2枚だった)。彼女が働き始めた当時、渡されていた商品は『リバイズド』(デュアルランドなどが入ったセット)だった。ローラは、その来客が入ってきた理由にかかわらずそれらの商品を渡すように指示されていたという。例えば、車が壊れたから電話を貸してほしいと入ってきた男がいたが、彼は電話でレッカー車を呼ぶことができ、マジックのカードも手に入れたのだ。
7. 『アラビアンナイト』のフレイバー・テキストは一晩で全部作られた
ベヴァリー・マーシャル・サル/Beverly Marshall Salingはウィザーズの最初の主席エディターだった。当時、エディットは開発部の一部ではなく、独立した部署だった。彼女はマジックの最初のエキスパンション、『アラビアンナイト』の最後の仕上げにかかっていた。それが印刷に回される朝に、彼女は最後のチェックをしていた。その時、彼女はこのセットのフレイバー・テキストを誰も選んでいないことに気がついたのだ。彼女は机の中にあった2冊の「千夜一夜物語」の本を元に、一晩かけてすべてのフレイバー・テキストを選び、カードに入れていったのだった。
8. 『レジェンド』セットの伝説の登場人物たちは、ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズのキャンペーンの登場人物を元にしている
マジックの大成功が確実になって、当時のCEO(兼、創立者の1人)ピーター・アドキッソン/Peter Adkisonはエキスパンション・セットを作る人を探した。見つかった人物の一人が、スティーブ・コナー/Steve Conardである。ピーターとスティーブは昔からの友人で、何度もダンジョンズ・アンド・ドラゴンズなどのロールプレイングゲームをプレイしていた。
『レジェンド』は、マジックに伝説のパーマネントという概念を導入した。伝説の登場人物を大量に準備するため、スティーブは彼が友人とプレイした様々なロールプレイングゲームのキャラクターを使ったのだ。伝説のクリーチャーではないが参照されたキャラクターの1人がアルカー/Alchorである。彼の用いていた強力な呪文を記した秘本を表すカードを作ろうとしたのだ。不幸にも、アーティストとの連絡で行き違いがあり、アーティストは秘本(tome)ではなく墓所(tomb)を描いてしまった。スティーブはピーターのキャラクターを殺してしまったのだ。
9. マジックには、公式に販売に至らなかった基本セットの版が2つ存在する
1994年の『リバイズド』にはいくつもの問題があった。色が多少褪せていた。《セレンディブのイフリート》のアートや枠が間違っていた。さらに、黒のカード数枚のイメージに関してウィザーズは神経質になっていた。そこで、新しく印刷し直すという決定がくだされた。その新しい版は「エドガー/Edgar」というコードネームが与えられたが、一般には「サマー・マジック」と呼ばれている。一番有名なのは《ハリケーン》の、青のカード枠になっているという印刷ミスだろう。カードの色は濃かった。ウィザーズはそれを破棄することを決定し、箱も破棄された。一部(40箱程度だと思われる)は誤って販売され、マジック史上もっとも希少な収集品の1つとなっている。
しかし、ウィザーズが改版して破棄したのはこれが唯一ではない。ウィザーズは新しい印刷機を導入し、『第4版』全体を印刷したことがある。出来栄えがウィザーズの標準に達していなかったので、これも破棄された。サマー・マジックとは違い、私が知るかぎり、この印刷は1つも流出していない。
10. 『ウルザズ・サーガ』は最初『ウルザズ・オデッセイ』となる予定だった
『ウルザズ・サーガ』ブロック第1セットの名前は『ウルザズ・サーガ』ではなく『ウルザズ・オデッセイ』としたかった。不幸にも、その名前に法的問題がないかを調べた時に問題が見つかったので、即座に別の名前をつけなければならなくなったのだ。奇妙なことに、それから数年後に『オデッセイ』というセットを作った時には、なぜかその名前に法的な問題はなかった。
11. ある強力な呪文は記録間違いでできた
『ウルザズ・サーガ』ブロックは、エンチャントがテーマだった。確かに有名なアーティファクト師のウルザが主役で、ストーリー的な理由から「アーティファクト・サイクル」と呼ばれていたが、実際のカードを見てみればエンチャントが強いテーマなのだ。そのテーマのために様々なものが入っていたが、その中の1つが強力なクリーチャー用オーラを作ることだった。そのため、我々は墓地に行った時に手札に戻るエンチャント、というメカニズムを作った。そうすれば、エンチャントされているクリーチャーが殺されても2対1交換にされることはないのだ。
このテーマはブロック全体で、複数のサイクルで登場した。『ウルザズ・レガシー』で、我々はクリーチャーのパワーを強化してトランプルを与える、緑のオーラを作った。様々なコストでテストプレイを行い、正しいコストは{1}{G}であると決定した。その会議で誰が議事録をとっていたのか、誰がファイルを修正したのかは覚えていないが、完成版のカードがオフィスに届いた時、その緑のオーラには間違いがあった。コストが会議で決定した{1}{G}ではなく{G}になっていたのだ。既に印刷されていたので、そのまま我慢することになった。そのカードとは、もちろん、《怨恨》である。
12. 私が眠っている間に思いついたメカニズムが存在する
私が『ミラディン』のデザインに取り組んでいたとき、主席デザイナーだったビル・ローズ/Bill Roseはメカニズムが多すぎると感じ、私に大きなメカニズムの1つを取り除くように言ってきた。「メカニズムE」として話題にしたことがあるが、それは非常に多くのデザイン空間を占めており、ビルの判断ではデザイン的に必要ないものだった。私がメカニズムEを取り除いた後で、ビルは何かもう少し小さな新しいメカニズムが必要だという指示を出してきた。また、ビルは、シナジー性が弱く、それ単体で存在し、テーマ全体を左右しないようなメカニズムを望んでいた。
彼の危惧を解決するために数週間の時間が与えられた。私はこのメカニズムの問題以外はすべてを解決したが、最後のメカニズムを見つけることができずにいた。そしてある夜、私は苛ついたまま床についた。その夢の中では、私は既にその問題を解決していた。ビルの要求すべてを満たすようなメカニズムを思いついていたのだ。私は、自分が夢を見ていると気がつくまで、激しく興奮していた。夢を見ていると夢の中で気づく、明晰夢を見たのは数回だけである。私は飛び起き、ペンと紙を探した。忘れる前に書き留めなければならない。そうして出来たのが、双呪である。
13. 毎週屋外で会議を開くデザイン・チームがあった
ブライアン・ティンスマン/Brian Tinsmanは、マジックのデザイナーの中で一番枠にはまらない解決策を探すのが好きな人物だと言えるだろう。ルールを曲げたいという情熱は、会議そのものにも当てはまっていた。『アヴァシンの帰還』のデザイン・チームは、週に1回近くの公園に行き、そこで2時間散歩をしながら会議を開いていたのだ。その会議が通常よりも創造的になっていたかどうかは定かではないが、運動になっていたのは確かだろう。
14. ブースターにチューインガムを付けることを真剣に検討したことがある
『Unglued 2』は、製造されずに無期限延期になった銀枠セットである。(これについて詳しくはこちらとこちらを参照)。スクラッチ・カードを作る実験をしたことについては話したが、もう1つ検討していたアイデアが、チューインガムをつけるというものだった。しかし、ブースターに食べられるものをつけると様々な厳しい規制が課せられるということがわかり、不可能だということになったのだ。
15. 「Fat Pack」という名前は最初冗談で提案された
ブランド・チームがFat Packを作ることを決定した当初、名前を決めるためのブレインストーミングが行われた。ブレインストーミングにおいては、疲れてきて馬鹿な提案を叫びだすことが多い。そんな冗談の提案の1つが当時の若者のスラングをもじった「Phat Pack」だった。流行りのスラングを使っているから子供にウケるだろう、という冗談だったのだ。会議に参加していた多数はそれを冗談だとは受け取らず、少しだけ綴りを変えて採用することにしたのだった。
16. マジックのアーティストの中にはファンタジーに詳しくない人もいる
フリーランスのアーティストと働く上で意識すべきことの1つが、彼らはファンタジーに充分詳しいとは限らないということである。その好例として、こんな話がある。新しいアーティストと働くにあたって、「この呪文は稲妻を生み出す。その稲妻がドレイクを撃っているところを」という指示を出した。ファンタジーでは、ドレイクといえばドラゴンの小さいやつのことだが、そのアーティストはファンタジーの用語に疎かった。英語でdrakeというと酔っぱらいのことを指す語でもある。そのアーティストは、稲妻が酔っぱらいを撃っているところを描いてしまったのだ。
17. マジック史上1度だけ、マジック以外の宣伝を商品内に入れたことがある
ブースターの16枚目のカードは、トークンやゲーム関係の情報が表に描かれているが、裏にはマジック関係の宣伝が描かれていることが多い。宣伝カードに入れるのはマジック関連の商品だけという決まりがあるが、かつてその例外が存在した。例外となったのは、ニコラス・ケイジ主演のディズニー映画、「The Sorcerer's Apprentice」(邦題:魔法使いの弟子)である。映画の中でマジックが登場しているので、それと引き換えに宣伝カードで映画の宣伝をした。その映画が魔法を唱える人々を主役にしているので、マジックと関係がないとはいえない、という判断だったのである。
18. ヴィンテージのフォーマットとセット名が同名だったことがある
最初は、フォーマットは存在しなかった。プレイの仕方は1種類だけだった。後にウィザーズはカードのローテーションがある新しいフォーマットを作った。今はスタンダードと呼ばれているが、当時は単純にタイプ2と呼ばれていた。ローテーションがないフォーマットはタイプ1だった。その名前が魅力的ではなかったので、タイプ2はスタンダード、タイプ1はクラシックと改められた。
そして数年過ぎて、新しい基本セット『第6版基本セット』が発売された。ブランド・チームは、数字で表記するのは良くないと判断した。『第6版基本セット』というと、まるでそれまでの5つの版を買いそびれているかのように聞こえるというのだ。そこで、彼らは『第6版基本セット』以外の呼び名を与えることにし、「クラシック」という名称が選ばれた。開発部はブランド・チームに、クラシックという語は既にローテーションのないフォーマットのことを指す単語として用いられていると伝えた。
『第6版基本セット』を「クラシック」と呼ぶことは混乱のもとであり、「クラシックのデッキ」というのは最新の基本セットのカードだけで作ったデッキなのか、それともマジック史上のすべてのカードから作ったデッキなのかわからなくなる。その話を聞いて、ブランド・チームは、その問題は把握しているが、判断に問題はないと答えたのだ。そして混乱が生じ、最終的に我々はローテーションのないフォーマットの名前をヴィンテージに変更しなければならなくなったのだった。
19. 『コールドスナップ』は史上最短の6週間でデザインされた
当時、マジックの基本セットは2年に1度印刷されていた。基本セットが発売されない年には、我々はサプリメント・セットを作ることができた。この枠で作ったのが、例えば『Unglued』や『Unhinged』である。開発部は旧『ラヴニカ』ブロックの後の夏に何をすべきか尋ねられ、様々な予定が詰まっていたのでこの年は夏セットを作らない、という提案をして、了承されたのだった。
それから9ヶ月経ったあとで、夏セットが必要だと決定がくだされた。開発部は、既にセットを作るために必要とされている時間を取ることができる時期はすぎていると言った。答えは、即座に始めて可能な限りのことをしろ、というものだった。デザインの期間を縮め、デベロップに通常通りの時間を割り当てることにした。通常、小型セットではデザインに4ヶ月かけていた(当時の話であって、今は6ヶ月かけている)。『コールドスナップ』は、わずか6週間しかかけられなかった。デザイン・チームとして選ばれたメンバーは、数週間の間、24時間、社外でも働き、そして通常の会議も開いていたのだ。
20. ワシントン州外で初期デザインを行ったセットが2つある
社外といえば、マジックのデザインのうち2つの立ち上げが、ワシントン州を離れた社外で1週間かけて行われていた。興味深いことに、その舞台はどちらもデザイナーの1人の親の家だった。『テンペスト』のデザインの最初の週は、オレゴン州ポートランドにあるリチャード・ガーフィールドの両親の家で行われた。デザイン・チームのメンバーは団結を示すため、その週はひげを剃らなかったのだ。『インベイジョン』のデザインの最初の週は、レイク・タホにある私の父の家で行われた。ほとんどの時間は働いていたが、1日休暇をとってスキーをしたのだ。
21. ウィザーズ本社で行われた高レベルのイベントが2つある
1995年、ウィザーズはマジックの世界選手権を、他のイベントの会場で行うのではなく(1994年、マジック世界選手権はウィスコンシン州ミルウォーキーのGen Conで開催された)、自ら主催することにし、地元のホテルで開催した。1996年、我々は本社を新しく広いビルに移転した。会社の発展が早かったので、いずれ拡張できるようにするために追加のスペースを購入してあった。本社に場所があるのに、わざわざホテルを借りる必要などない。ということで、1996年のマジック世界選手権は本社で開催されたのだった。
2001年のマジック・インビテーショナルの後で、私は、ウィザーズからインビテーショナルの予算をカットするという連絡を受けた。予算をなんとか捻出することができる限り続けたいという声があったので、そう簡単に諦めはしなかった。このイベントのスポンサーを探し、ついに完璧な相手を見つけた。Magic Onlineである。彼らはオンラインでのプレミア・イベントの開催に興味があり、インビテーショナルはそれにふさわしかったのだ。予算の問題は大きかったし、イベントはオンラインで行われるということで、我々は参加者16人をウィザーズに招き、本社でイベントを開催したのだった。優勝したイェンス・ソーレン/Jens Thorenは、《真面目な身代わり》として永遠に栄誉を残すことになった。
22. マジックは現在11言語で印刷されている
11の言語というのは、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、ロシア語、日本語、朝鮮語、中国語繁体字、中国語簡体字である。
23. カード名がおかしく翻訳されることがある
マジックをこれほど多くの言語で印刷するために、多くの翻訳者が存在している。ほとんどの場合は素晴らしい仕事をしてくれるのだが、たまにちょっとした行き違いから面白おかしい結果が生まれることがある。私のお気に入りは、『インベイジョン』の《ヨーグモスの行動計画》だ。
日本語版の最初の翻訳は、「ヨーグモスの予定帳」だった。幸いにも誰かが「agenda」の勘違いに気づいて直したのだ。
24. マジックで現在用いられているフォントの名前はBelerenである
何年も前、ウィザーズはマジックのカードで用いる独自のフォントを作るのは有益だと気がついた。我々はフォント職人を雇い、何ヶ月もかけてフォントを作った。このフォントの正式名称は、人気のプレインズウォーカーであるジェイスにちなんだBelerenである。
25. これまで1枚しか存在していないマジックのカードが2種類ある
マジックのカードには、珍しいものと、もっと珍しいものがある。もっとも珍しい2種のカードは、それぞれ1枚しか存在していない。1枚目が《1996 World Champion》である。これは1996年の世界選手権(本社で開催されたと話した大会だ)の優勝トロフィーに封入された。なお、このカードのためにシート1枚が作られているが、その1枚以外を破棄してからその1枚をトロフィーに封入するところを動画に残している。
もう1枚が、《Shichifukujin Dragon》である。このカードは日本のDCIトーナメント・センターの開設を記念して作られた。このカードの名前は日本の神話に語られている7人の幸福の神にちなんでいる。どちらのカードも、私がデザインし、クリストファー・ラッシュがイラストを描いている。
雑多
これが25の雑多な話、その2である。諸君がこの方式を楽しんでくれたかどうか、さらなる雑多な話を聞きたいと思っているかどうかを知りたいと思う。メール、各ソーシャルメディア(Twitter、Tumblr、Google+、Instagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
それではまた次回、『異界月』のプレビューが始まる日にお会いしよう。
その日まで、マジックに関するあなた自身の雑多な話を見つける楽しみがあなたとともにありますように。
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