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戦略記事

Daily Deck -今日のデッキ-

エルドラージ・グリーン(スタンダード)

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エルドラージ・グリーン(スタンダード)

Melissa DeTora

2015年10月30日


 先週末にグランプリ・ケベックシティ2015が行われましたが、中でも私の興味を引いたデッキが、今回ご紹介する「エルドラージ・グリーン」でした。このデッキは多くのプロ・プレイヤーが使用し、ジェイク・モンデッロ/Jake Mondelloをトップ4入賞へ導きました。「エルドラージ・グリーン」はランプ戦略をとったデッキで、可能な限り素早く大量の土地を並べて高コストの呪文を唱えることを目指しています。ジェイクは《ニッサの巡礼》や《荒野の地図作成》、それから《爆発的植生》でマナ基盤を築き、さらに《面晶体の記録庫》によるマナ加速といざというときのドローも加えました。

 では、そうやって伸ばしたマナで何をするのでしょう? ジェイクの選択した大型呪文は、戦場に出たときにその高コストに見合うほどの決定的なカード・アドバンテージを生み出すものです。《龍王アタルカ》は対戦相手のクリーチャーやプレインズウォーカーに対処しつつ、8/8飛行の脅威となります。《精霊龍、ウギン》は盤面を一掃しながら戦場に残り、さらなるダメージを与えていきます。そして《絶え間ない飢餓、ウラモグ》は、これ1枚でゲームを終わらせることのできるカードです。相手のベスト・パーマネントをふたつも追放するだけでなく(4色デッキ相手には土地を取り除くのも有効ですよ!)、数回の攻撃で勝利をものにすることができるのです。相手にダメージを通す必要すらありません。攻撃を宣言するだけで、相手のライブラリーを20枚追放するのですから。

 またランプ戦略にはそれを助ける呪文が不可欠ですが、このデッキも最高のものをいくつか持っています。中でも私が取り挙げたいのは、《ジャディの横枝》です。一見貧弱に見えるこのカードですが、フューチャー・フューチャー・リーグでも、序盤に繰り出されたクリーチャーをブロックしつつライフを得て、大型呪文を唱えるまでの時間稼ぎに大いに活躍しました。このカードをプレミア・イベントで結果を残したデッキの中で見ることができて、私は本当に嬉しいです。

 もうひとつ、《ウギンの聖域》が使われているのも嬉しいですね。『戦乱のゼンディカー』プレリリースでは、このカードを引き当てたプレイヤーたちから口々に不満の声が上がりました――ですが社内リーグで使った私は、このカードの強力なポテンシャルに気づきましたよ。《ウギンの聖域》を活かせば《絶え間ない飢餓、ウラモグ》から2枚目へと繋ぐことができ、息切れに陥ることがなくなるのです。

Jake Mondello -「エルドラージ・グリーン」
グランプリ・ケベックシティ2015 / スタンダード[MO] [ARENA]
14 《
1 《
4 《ウギンの聖域
4 《見捨てられた神々の神殿
1 《荒廃した森林
1 《精霊龍の安息地

-土地(25)-

4 《ジャディの横枝
2 《龍王アタルカ
3 《絶え間ない飢餓、ウラモグ
4 《搭載歩行機械

-クリーチャー(13)-
4 《森の占術
4 《荒野の地図作成
3 《ニッサの巡礼
4 《爆発的植生
3 《面晶体の記録庫
4 《精霊龍、ウギン

-呪文(22)-
2 《巨森の予見者、ニッサ
2 《囁きの森の精霊
1 《破滅の昇華者
1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ
3 《引き裂く流弾
2 《カル・シスマの風
4 《大地の断裂

-サイドボード(15)-
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