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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2017.07.31

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:砂漠ランプ(スタンダード)

by 岩SHOW

 『破滅の刻』の参入により復活したデッキタイプがある。その名はランプ。魔人が出てきて願い事をかなえてくれるというわけではなく、土地を戦場に出す手段を多数用いて、マナを伸ばして重いカードを叩きつけて勝利する、ビッグマナなどとも呼ばれている緑を中心としたデッキたちの総称だ。

 『カラデシュ』参入前、すなわち前回のローテーション以前の、『タルキール龍紀伝』『マジック・オリジン』が使えた頃には、《爆発的植生》《ニッサの巡礼》というランプにはうってつけの呪文が揃っていたので、ランプはなかなかに良い位置についているデッキだった。それ以降はぱったりと......その消息は途絶えていたのだが、先述のように『破滅の刻』でこれを後押しするカードが登場したことにより、復活。そのカードとは《約束の刻》だ。

 ライブラリーから好きな土地2枚を戦場にタップ状態で出す、という《爆発的植生》チックな呪文。5マナと重くなってしまったが、基本土地以外もサーチできるようになった。これは大きい。今のスタンダードであれば、《見捨てられた神々の神殿》を2枚サーチして、その次のターンに《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を降臨させるという動きが真っ先に思い浮かぶ。《霊気池の驚異》がスタンダードを去った今、ウラモグ最速召喚の動きはこれかもしれない。

 《約束の刻》はこれだけでなく、土地を2枚持ってきた後に、あなたが砂漠のタイプを持つ土地を3枚以上コントロールしていた場合、2/2のゾンビ・トークンを2体生成するというオマケつきなのだ。カード1枚でパーマネントが4枚増える......単純に強烈なアドバンテージで、ウラモグまでのタイムラグを埋めるブロッカーを得られるというのも喜ばしい。

 それじゃあ早速、この呪文をフルパワーで運用すべく組まれた「砂漠ランプ」を紹介しよう!

Patrick Paris - 「砂漠ランプ」
StarCityGames.com Standard Classic Atlanta 3位 / スタンダード (2017年7月23日)
5 《森》
2 《山》
4 《隠れた茂み》
4 《ハシェプのオアシス》
3 《ラムナプの遺跡》
4 《見捨てられた神々の神殿》
1 《ウギンの聖域》
1 《進化する未開地》

-土地(24)-

3 《作り変えるもの》
2 《難題の予見者》
1 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》
1 《世界を壊すもの》
2 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》
4 《歩行バリスタ》

-クリーチャー(13)-
4 《ウルヴェンワルド横断》
3 《削剥》
4 《砂の下から》
3 《焼けつく双陽》
1 《コジレックの帰還》
4 《約束の刻》
2 《破滅の刻》
2 《反逆の先導者、チャンドラ》

-呪文(23)-
2 《不屈の追跡者》
2 《難題の予見者》
4 《現実を砕くもの》
2 《マグマのしぶき》
1 《世界を壊すもの》
1 《削剥》
1 《塵への崩壊》
2 《破滅の刻》

-サイドボード(15)-
StarCityGames.com より引用)

 ランプデッキの成立を可能にしたのは、《約束の刻》のみではない。《砂の下から》は、《ニッサの巡礼》の代わりにしてはあまりにも貧弱だが、しかしなくてはならない3マナ圏のブーストカードだ。

 これまでもスタンダード環境に同様のスペックのカードはあったが、構築での使用に耐えうるものではなかった。《砂の下から》はアドバンテージを稼げるわけではないが、サイクリングがついたことでゲーム終盤に引いてしまってもチャンスをつなぐことができるのが優秀であり、4ターン目《約束の刻》を約束してくれる、ゲーム開始時の手札にぜひとも欲しい1枚だ。

 4ターン目《約束の刻》、5ターン目ウラモグという動きはまさしくブン回りと呼ぶに相応しく、これがすんなり決まれば勝つのは容易いが......常時それが可能なわけではない。なので、このデッキにはこちらが土地を伸ばしている間に相手が繰り出してくるクリーチャーを処理し、こちらの大型クリーチャーに繋げるまでの時間を稼いでくれる除去もしっかりと採用されている。

 《削剥》はこの手のデッキが苦手とする全体除去が利かない《キランの真意号》をサクッと割ってくれ、その他の小型クリーチャーにも対処可能な、ザ・便利呪文。《破滅の刻》を含む3種類の全体火力もいずれも強力で、これらで一度薙ぎ払って相手が盤面を再構築してきたところにウラモグ、と動ければ完璧だ。

 《歩行バリスタ》も盤面を抑え込むには優秀な除去を兼ねたクリーチャーである。バリスタは《見捨てられた神々の神殿》の恩恵を受けることができ、X=4以上で唱えると《ウギンの聖域》の能力を誘発させられることも忘れずに。また、バリスタを採用していることで《ウルヴェンワルド横断》の求める昂揚の条件達成も容易になっているのは、デッキパワーの底上げに大きく貢献している。

 《ハシェプのオアシス》《ラムナプの遺跡》と合計7種類の砂漠を採用し、他にも{C}を供給できる土地は揃っているため、サイドボード後は《難題の予見者》増量、《現実を砕くもの》追加で中速のエルドラージ・ビートとして運用することもできる。サイド後に対戦相手が《否認》などカードを使用してくる場合には、これらのクリーチャーで殴り勝つプランに持ち込むのも良いだろう。

 新セットに込められた「こういうことをやってほしい」という思いを素直に受け取って組まれた、そんな印象を受ける「砂漠ランプ」。プロツアーで活躍できたか否かは、締め切りの関係でこのタイミングでは知るよしもないが、活躍してくれていたらランプ好きおじさんとしては嬉しい限り! プロツアー会場に行く前からホクホクしている僕でした。

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